特集 2024年10月23日

スパイス「悪魔の糞」は本当にカレーを美味しくするのか

「悪魔の糞」という名前のスパイスがありました

「悪魔の糞」という衝撃的な名前のスパイスを見つけた。

カレーの隠し味に、ということなのだけれど、そんな名前のスパイスをはたして味の中に隠しておけるものだろうか。

実際に悪魔の糞を使ってカレーを作ってみました。

行く先々で「うちの会社にはいないタイプだよね」と言われるが、本人はそんなこともないと思っている。愛知県出身。むかない安藤。(動画インタビュー)

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> 個人サイト むかない安藤 Twitter

悪魔の糞

好きでよく行く上野のスパイス屋さんがある。

センタービルの地下にある「野澤屋」。店頭に並ぶのはぜんぶスパイスです。興奮する
唐辛子だけでもこの品ぞろえ。ぜんぶ辛さが違うらしいです。興奮する

正直半分以上が知らないスパイスなのだけれど、チャレンジで買って帰って使い方を調べるのが楽しかったりする。

前にお店の人から「それは辛い」とだけ聞いて買った「京の黄真珠」という唐辛子は、きんぴらごぼうに使ったらしばらく目が覚め続けるくらいに辛かった。

こういう知らない食べ物を食べるのが好きなんです

そんなスパイスワンダーランド、野澤屋さんで今回見つけたのがこちら

悪魔の糞

「悪魔の糞」という名前のスパイスである。音感的には伯方の塩と同じだ。正式にはHingというらしい。

名前を見ただけで一目ぼれして買ってしまった。説明によると強烈な臭いを放つ北アフリカ原産のスパイス、とのこと。「匂い」ではなく「臭い」と書いてあるところに夢を感じる。

ちょうどこの日、ライターの月餅さんと與座さんに会う約束があったので買っていって嗅いでもらった。

悪魔の糞です
悪魔の糞は、ブラウンシュガーくらいの色をした粉だった。開けた瞬間から臭い
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臭い

悪魔の糞、確かに臭い。

臭いにも種類があると思うのだけれど、糞みたいな臭さではなく、なんというのだろう、形容しづらいが、強いて言えば田舎のおじいちゃんちの納屋みたいなにおいがする。

どこかで嗅いだことがあるような、ちょっと懐かしくもある嫌なにおい。いつか嗅いだ日の記憶を脳のどこかが強烈に覚えていて、結果としておじいちゃんちの納屋を思い出させたのだろうか。

「うん、確かに臭い」
「でもなんだろうこれ、嗅いだことある気がするんですよね」

三人とも、どこかで嗅いだことがあるにおいである、という感想だった。理解を深めるためちょっとなめてもらった。

月餅「でも安藤さんこれ、ボトルにnot for direct consumption(直接食べるものではありません)って書いてありますよ」

安藤「do not consumption(食べるものではありません)でなければ大丈夫じゃないですかね」

スパイスとして売られているのだから毒ではないはずである。みんなでちょっとずつなめてみた。

警告を無視して直接なめてみました
「うわ」
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悪魔の糞は玉ねぎが腐ったにおい

與座「すんごい不味いんだけど、やっぱりどこかで知ってる味がする」

月餅「ネギとか玉ねぎが腐った味?」

與座・安藤「そ・れ・だ」

月餅さんがうまいこと言い当ててくれた。そうだ、腐ったネギのにおい、そして腐ったネギの味だ。だからおじいちゃんちの納屋が思い浮かんだのである、納得。なめるとほろ苦く、ひたすらに臭い。味よりもにおいの方にインパクトがある。

これ入れたらおじいちゃんちの納屋みたいなカレーができるんではないのか。とにかく持って帰ってカレーを作ってみることにした。

帰りにカバンの中で悪魔の糞がまき散らされていたのが今回一番のショックでした

カバンは洗濯したが今でもたまににおうことがある。まあいい、気を取り直して悪魔の糞をカレーの隠し味にしてみたい。

⏩ 悪魔の糞でカレーを作る

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