特集 2021年2月7日

MacBook Airを斧にする(デジタルリマスター版)

MacBook Airに持ち手をとりつけ斧にしたら、実際にりんごが両断できるものができました。

2011年4月に掲載された記事を編集し再掲載しました。

父は数学教師。母は国語教師。姉2人小学校教師という職員室みたいな環境で育つ。普段はTVCMを作ったり、金縛りにあったりしている。(動画インタビュー)

前の記事:爬虫類ってペットとしてどう?飼って5年経ったので報告させてください


MacBook Airを買いました

こちらがそのMacBook Air

詳しいスペックについてはよくわかりませんが、とにかく薄いです。  

そして嘘みたいに軽い 

僕はエクセルもワードも全くできません。特にこのMacBook Airでやりたいこともありませんが、もう、そんなことはどうでもいいのです。持っているだけで幸せです。   

最も薄い先端は0.3cm!

アルミ製のボディはひんやりと冷たく、夏場なんかに顔に押し当てたら気持ちいいに違いありません。この刃のような形状に感銘を受け、MacBook Airの形の斧を作ろうと思いたったというわけです。そう、MacBook Axeです。

どうやって作ろうかと調べていると、MacBookのボディに使われているアルミは個人でも鋳造できるということを知りました。アルミの融点は660℃と高いのですが「ブロワー」という道具を使って空気を送り込めばなんとか融かすことが出来るようです。

 

MacBook Airを斧にする

こちらがそのブロワー 

アルミと言えば一円玉ですが、硬貨を溶かすと捕まります。そんなわけでアルミ缶をゴミ箱から集めてきました。

よく洗って乾かします

続いてアルミを流し込む「型」を作ります。大切な宝物である本物のMacBook Air様に、石膏なんかをぶっかけて型どるわけにはいきません。どうしたものかと困っていると、MacBook Airが入っていたケースがあったことを思い出しました。ここに石膏を流し込めば、MacBook Airと同じ形の石膏ができるはずです。

離型剤として石けんをケースにぬりたくる

ここに石膏を流し込めば、MacBook Airの複製が完成するはずです。 

うまく型がとれました

 紙ヤスリで形を少し整えてから、今度はアルミを流し込むための「雌型」を作っていきます。その前に、斧の持ち手も作りましょう。角材を拾ってきて、大まかに切断。後は電動やすりやリューター、彫刻刀で削り取っていきます。

だいたい形が見えてきた持ち手

 

耐久性を上げるためペンキも塗る

持ち手が出来たので、先程複製したMacBook Airの雌型の型づくりをはじめます。 板と角材で石膏を流仕込むための「容器」を作ります

 

アルミを流し込むぞ

   

隙間があると石膏が漏れるので、しっかりと固定

容器の底に油粘土を敷き詰め、そこに先ほど作ったMacBook Airの複製を半分だけ埋めます。続いて、粘土からはみ出しているMacBook Airにも離型剤を塗ります。その上から石膏を流し込めば、MacBook Airの上半分の型がとれるというわけですね。上下の型がうまく食い込むように、油粘土に数カ所「穴」を開けておくのを忘れないようにしましょう。

思いの外うまくいきそう
石膏が固まったら枠を外し、先程の粘土を取り除いて裏返す

枠を組み直して先程も工程と同じように石膏を流し込めば、上半分と下半分の型が取れます。 

 アルミを流し込む穴を、リューターですり鉢状にあける

 雌型を充分に乾燥させれば完成です。石膏が水気を含んでいると高熱の金属を流し込んだ時に爆発するので気をつけましょう。型ができたので、今度は熱を加えるための道具を揃えます。  

ゴミ捨て場で拾った七輪

アルミの融点は600℃。七輪に木炭を入れて火を入れるだけではアルミは溶けません。そこで、先ほどのブロワーで空気を送りこみます。早速開始と行きたかったのですが、なんだかんだあって、卒業式の日に実行することになりました。

アメリカの青春映画で見かけるヤツを着ながらやることに
帽子を投げたくなる気持ちを抑えながら作業開始

まさか卒業式の日に斧を作ることになるとは入学当初は想像もできませんでした。型をクランプで留めて、流し込むアルミを用意します。  

 アルミ缶を投入。辺りに漂うバーベキューの匂い

 

しかし、全くとけません

ビクともしないので、軽くパニックに陥りました。ガスコンロを借りて再度挑戦してみましたが、それでもアルミ缶の変化はありませんでした。   

全く溶けない

途中、ここにはとても書けない危険な事態にも進展し、あきらめることにしました。

 

しかし、気づいたのです。

 

そもそも、MacBook Airと同じ形のアルミの塊を先端につけた斧は、「ただの斧」です。なんで僕はただの斧を必死になって作っていたのでしょうか。それも卒業式の日に。目が覚めました。最初から本物のMacBook Airを斧として使えばよかったのです。

いったん広告です

本物のMacBook Airを斧にしよう

しかし、本物のMacBook Airは私の宝物です。MacBook Air様に穴をあけて留め具をつけたりなどの加工は絶対にしたくありません。よって紐による固定を採用します。 

ABCクラフトで材料を探す

MacBook Air様を壊さずに固定する為に、ABCクラフトでリュックなどに使われる「カチッ」と強力に固定できる留め具を買ってきました。

留め具と紐を縫い付ければ、完成!

宝物であるMacBook Air様を傷つけないために、パソコンを挟むところには柔らかい布を張りました。  

かすり傷ひとつつけたくありません
持ち手には滑り止めの布を巻きます

 

固定できました

原始人にパソコン渡しちゃった、トホホ……みたいな画像になっていますが、なにはともあれ大事なパソコンに傷をつけることもなく、斧にすることに成功しました。やりました。  

さすがPC。ずっしりと重いので刃先がりんごにめり込みます  

 

 Apple製品だけにりんごを切ることもできます

薄くて軽くてどこにでも持っていきたくなる、このMacBook Axe。

もちろん、外にも出かけたくなります。

 

山へ

 山です
ドラクエの戦闘画面のようです

   

なぜか何の生き物の音も聞こえませんでした

 

アタッチメントのおかげで撤収も簡単

 


MacBookを斧にしてみて

MacBook Airの複製こそ、失敗しましたが、実際のMacBook Airを斧、Axeにすることには成功しました。思っていた以上に攻撃力の高いものができて満足です。この春からサラリーマンになります。このMacBook Axeを片手に企業戦士として戦っていこうと思います(実際の木に刃先を押し当てると、隙間に木のクズがめちゃくちゃ入り混んでテンション下がるのでオススメしません)

 

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