特集 2024年6月5日

AIが書いた漢字を書道する

AIは漢字が苦手だ。

画像生成AIに漢字が書いてある紙、などと指示をするとそれっぽいけど存在しない漢字を出してくる。

その漢字が好きなので、僕らがAIが書く漢字を書いてみよう。

(AIが漢字が苦手というのは2024年6月現在の話です)

1971年東京生まれ。デイリーポータルZウェブマスター。主にインターネットと世田谷区で活動。
編著書は「死ぬかと思った」(アスペクト)など。イカの沖漬けが世界一うまい食べものだと思ってる。(動画インタビュー)

前の記事:サンノゼにんにくまつり(デジタルリマスター)

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これがAIの書く文字

画像生成AIに「漢字が書いてある紙」と指示したのがこちら。

それっぽいけど、そんな漢字ない

漢字のテストで分からなかったとき、どうとでも読める曖昧な文字を書くものだが、それをAIがやってきている。お前はおれか。この企画ではAdobe社のFireflyを使っています。

右端は「春」と「替」が混ざったようで惜しい。右からニ番目は肘痛を一文字で表す漢字だろうか。

細かく指示しても、はりきってそれっぽい漢字を書いてくる

左から2番目は「太田」かな。

だんだん、この漢字がチャーミングに見えてくる。

チャーミングだし、なにしろ自由だ。

大胆に筆が踊っているが、文字としての完成を目指してない。純粋な書道である。そんなのやってみたいに決まってるじゃないか。

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まずはAIを模写する

AI書道に参加するのは僕のほか、べつやく、石井、橋田の合計4名。
全員久しぶりの書道はお手本がAIとなった。2024年ですね。

いきなりAIっぽい文字を書くのは難しいという意見があったので、まずはAIが書いた漢字を模写することにした。

指示をあれこれ変えていたらお手本がたくさん出てきた。横棒の漢字が好きみたいですね。

動画を撮影しているのに全員黙って真剣に書く

部屋の奥にキッチンがあるので近所の人が自宅でやっている書道教室のようになった。キッチン付きスタジオというのを借りたらこんな場所だったのだ。

真剣にAIが書いた漢字を模写する

書きはじめてすぐに気づいたが、これは楽しい。こんなに楽しい書道ははじめてだ。
ゴールとして文字になってなくていいから筆の感触をただ楽しみながら自由に筆を動かせばいい。

AIっぽいのだが、筆のかすれ具合に人間味が出てしまっている

AI漢字はあまりかすれてない。AIの世界の筆は内側からにゅーっと墨が出てくるのだろう。

この力強く、得体のしれない文字はAIっぽい

だんだんAIの漢字がわかってきた。

・AI漢字はかすれない
・「夫」のような下が2つに分かれている漢字が好き
・「日」に見せかけて「H」など、意外なところを開ける
・「美」などの横棒は大胆に7本ぐらい増やす
・ハネやハライが逆にいく自由さもある

AI先生、もう自由に書いてもいいでしょうか。

⏩ フリー演技に入ります

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