仕事や勉強などの作業が捗る時間管理術としてポモドーロ・テクニックというものがある。
仕事25分→休憩5分→仕事25分→休憩5分→仕事25分→休憩15分
上記のように仕事と休憩を繰り返す方法だ。僕もポモドーロテクニックはたまに使っているのだけれど、普通に作業をするより格段に集中力があがる。時間に追われる状態を強制的に作れるのが良いっぽい。
ポモドーロ・テクニック自体は実用的な時間管理術なのだけれど、5分休憩or15分休憩という微妙な時間になにをしていいのかいつも迷っていた。
洗濯や掃除みたいな家事だと作業感が強くて休息にはならないし、パソコンで仕事をしているのでネットサーフィンをすると脳が休みに切り替わらない感じがする。
ということで、この短い休憩時間をどう活かすかを試行錯誤してようやく一番いいものが見つかった。
それがゲームだ。ゲームをすることで脳が完全に仕事から離れられるし、なによりもゲームをやるために25分は頑張れるという気持ちが作れる。
いくつかゲームソフトも試してみたのだけれどその中でも1番良かったのはドラクエ1だ。ストーリーも単純でサクサク進めるため、5分という短い時間を最大限活かして遊ぶことができる。レベルが上がるにつれて仕事も進んでいく感覚も心地よかった。
ポモドーロテクニックfeatドラクエを実際にやってみたら気づきが多かったので、9つにわけて紹介していこうと思う。
1. 目的があるから作業のモチベーションがあがる
ポモドーロ・テクニックを使って普通に作業するのと違って「25分経てばゲームができる」という目的があるからモチベーションが高く保てる。
馬を走らせるために目の前にニンジンをぶらさげる的なやつに近い。人間も結局は動物なのである。単純な動機があればモチベーションは簡単に上がるのだと実感した。
2. ゲームで5分は超短かい。逆に15分が超長い
5分って超短い…!!
ゲームをスタートさせて、王様と話して、お城を出て、武器屋に言って、こんぼうを買って、よっしゃ!冒険いくぜ!!!というところで5分経ってしまった。王様の金でこんぼうを買うだけのクソゲー。
ドラクエ1はやったことがあるので最短経路でプレイできるが、初めてやるゲームだったら悩むシーンが多いからもっと時間がかかってしまうだろう。RPGで初めての街に行ったとしたら村人に話を聞いて、周辺を探索するだけで余裕で10分くらいは経つからね。
逆に15分は異常に長く感じた。考えてみれば単純に5分の3倍の時間ゲームができるからだ。星飛雄馬が大リーグボール養成ギプスを外したときくらいの解放感がある。
もう15分経ったかな?と思って時計をみたときに「あと7分もゲームできるじゃん!!」と驚くくらい長く感じた。
5分と15分のプレイ内容を見て比較してもらうとわかりやすいかもしれない。
【5分でできたこと】
・皮の服を買うためにスライムを何体か倒す
・皮の服を買う
・次の街を目指す途中でゴーストに苦戦する
【15分でできたこと】
・どうくつに入ってロトが残した石版をみつける
・レベルがあがってホイミを覚える
・次の街に行く途中でまほうつかいに殺される
・まほうつかいに合わないことを祈りながら次の街を目指す
・武器屋に行くも高すぎてなにも変えず、お金がなくて宿屋にも入れず
・お城に戻って回復
・まほうつかいを初めて倒す
・レベルがあがってギラを覚える
3. ちょっとしたタイムロスがあるといつもよりイライラする
プレイ時間が5分と限られているのでちょっとしたタイムロスがいつもの倍以上イラッとする。
ダンジョンで行き止まりだったときはギラでダンジョンを燃やし尽くしたくなる。村人が道を塞いで通れないときはベギラマで丸焼きにしたくなる。
4. 罪悪感がないから気楽にゲームができる
ゲームをしているとたまに「まだ仕事が残っているのにゲームをしていていいのだろうか」というような罪悪感を抱くことがある。
しかし、今回のケースだと仕事のためにゲームをしているので罪の意識が芽生えてこない。むしろゲームの合間に仕事が進んでいくので気兼ねなくプレイできて超楽しい……!
【余談】ゲームのプレイ日記をつける楽しさがわかった
記録用にゲームのやった内容と感想を書いていたのだけれど、これが書いててものすごく楽しいことに気づいた。
さらにあとで見返したときに「あのときの自分はこんなこと考えてゲームやってたんだ」と昔のアルバムを見ているような感覚になれる。
個人ブログ黎明期にゲームプレイ日記を書いてる人って多かったけれど、あれをやっている人たちの気持が今になってわかった。人に見せるためじゃなくて自分がただただ楽しいんだ……!
5. ゲームをやりたくなる誘惑に負けそうになる
新しい街に着いた瞬間にちょうど5分のタイムリミットが来たとしても「せめて武器屋を見てから…」と、誘惑に負けてしまい少しゲームを続けてしまうことがあった。
ドラクエ1は内容がわかっているゲームなので誘惑に負けて長時間プレイしてしまうことはなかったが、初めてやるゲームだったら先の展開が気になって「あと少しだけ……」が延々と続いてしまう可能性があるので怖い。
6. レベル上げ、お金集めが単調でしんどい
ゲームのストーリーがサクサク進行しているときは楽しくて仕事のリフレッシュになるのだが、レベル上げやお金集めでザコ敵をひたすら倒さなきゃいけないときは作業感が強くて辛い。
休憩時間をすべて使ってひたすらAボタンを押して攻撃していく。ザコ敵を倒すだけの簡単なお仕事です。
ゲームのレベルあげって個人的にそこまで嫌いじゃないんだけど、今回のケースだと「25分耐えて仕事したのになんでまた地味なことしなきゃいけないんだ…!!」という感情が湧いてしまうのだ。
地道なレベル上げをしていると当然飽きてくる。そうなると行ったことのない場所に行ってみたくなる。だってこっちはゲームを楽しむためにやっているから……!
そして別の大陸に飛び出していって強い敵に出会ってすぐに返り討ちに遭った。そしてせっかく時間をかけて集めたゴールドが半額に……
レベルあげする→飽きる→新しい場所に行く→死亡
というのを何回も繰り返した。結局は余裕で倒せる範囲の敵を地道に倒してお金を稼ぐのが一番効率が良いことがわかった。人生とドラクエは一緒だ。地道にコツコツやるのが一番。アリさんマークの引越社の赤井さんも「真面目が一番」って言ってるしね。
7. レベル上げ、お金集めが最高の息抜きになる
一個前に言っていることと完全に矛盾しているが、単調な作業のレベル上げが逆に超リフレッシュになることもある。
ただひたすらAボタンを押してレベル上げをするという作業がなにも考えなくてすむため、脳を酷使したあとは精神が休まる。
単純作業しているときに一定ラインを超えると何も考えなくても無心でできる現象に近い。レベル上げは座禅なのかもしれない。
8. ゲームと現実で一緒にレベルがあがる感覚
ゲームが進んで少しずつレベルがあがっていくということは、同時に仕事も片付いていっている証拠なので、現実もレベルアップしているような感覚になれる。
RPGで99までレベルをあげたあとにふと襲ってくる「俺は今まで何をやっていんだろう」という喪失感に襲われないで済む。ゲームと現実の強さが比例していないと気づいたときの喪失感って精神的にかなりくるのよ……
9. 単純なゲームしか向いてない。ゲーム選びが難しい
ドラクエ1はストーリー要素が少なく、5分という短い時間でも楽しむことができる。
もしドラクエ1じゃなくて最近発売されたRPGをやっていたら、会話シーンやムービーだけで5分以上かかってしまい全然ゲームができない時間が続いたかもしれない。
つまり仕事の合間にゲームをやろうと思ったら単純明快な内容のRPGやアクションゲーム、格ゲーなどが良いのである。ドンキーコングはちょうどよかった。あとは対戦系のソシャゲも1戦が5分以内で終わるから向いていた。ただ、単純すぎるファミコンのゲームだとすぐに飽きてしまうという問題もある。
あとはプレイ済みのゲームかどうかというのも重要だ。内容がわかっていれば5分でも迷わずサクッと進められる。未プレイの大作ゲームとかは今回のパターンでやるのは楽しさが半減しそう。
そう考えると意外にソフト選びが難しいかもしれない。やはりいくつかゲームも試してみた中だと、個人的にはドラクエ1が一番ちょうどよかったのだと思う。
【やってみてわかったことまとめ】
■良かった点
・仕事のご褒美としてゲームができるためモチベーションがあがる
・ゲームをやることに罪悪感がない
・単調作業がリフレッシュになる
・ゲームのレベルがあがると現実の仕事も進んでいる
■悪かった点
・単調作業が続くと辛い
・ゲームをやりたい誘惑に負ける瞬間がある
・サクッと進行できるゲームしか向いてない
ゲームのプレイ日記つけるの楽しい
「仕事の合間にゲームをやる」というのがこの記事の主題なんだけど、一番感動したのは余談でも書いた「ゲームのプレイ日記をつけるのが楽しかった」ことだ。
ガームの内容を思い出しつつ、そのときの自分の状態も思い出せるから見ていておもしろい。数年経ってファイル整理しているときにプレイ日記を見つけて笑いたい。
最後にそのプレイ日記に書いてあった感想の一つを載せて締めたいと思う。
> それにしても今になっても遊べるドラクエは本当にすごい。ファミコンのRPGって支離滅裂なものが多いから、今遊んでも違和感ないドラクエ1は本当にすごい