私たちは「微小なプラスチック片」を毎日飲んでいることが判明した
Photo: Daniel Grizelj / Getty Images

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ワシントン・ポスト(米国)

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Text by Shannon Osaka

ペットボトルの水を1リットル飲むたび、私たちは何十万という微細なプラスチック片を飲み込んでいることが研究によって明らかになった。米紙「ワシントン・ポスト」によれば、これはいずれ、人間の健康に重大な影響を及ぼす可能性があるという。

私たちは大量のプラスチックを飲んでいる


学術誌「米国科学アカデミー紀要」に掲載された論文によると、平均的なペットボトル入り飲料水1リットルには約24万個の粒子が含まれており、そのほとんどが「ナノプラスチック」であることが判明した。これらは1マイクロメートル(=0.001ミリメートル)以下のサイズの粒子だ。

過去数年間、科学者たちは「マイクロプラスチック」(サイズが1マイクロメートルから半センチメートルまでのプラスチックの破片)に注目してきたが、これはいたるところで見つかっている。プラスチックの小さな破片は、深海や南極の海氷、人間の胎盤の中からも見つかってきた。

これらは土壌や野生生物の中にも潜んでいる。マイクロプラスチックは、私たちが口にする食品や飲料水にも含まれているのだ。実際、2018年には、ボトル1本の水に平均325個のマイクロプラスチックが含まれていることが発見された。

だがコロンビア大学の研究者たちはこのほど、ナノプラスチックも脅威となることを発見した。同大学の化学教授で、発表された論文の著者の一人であるウェイ・ミンは次のように語る。

「マイクロプラスチックが人間の健康にどのような影響を与えるにせよ、ナノプラスチックはより危険であると言えるでしょう」


プラスチックは「皮膚」と同じ


ペンシルベニア州立大学ベーレンド校のシェリー・メイソン教授によれば、プラスチックは「皮膚に似ている」。水や食べ物を含むあらゆる物質に触れて、プラスチックは剥がれ落ちるものなのだ。

「私たちの皮膚は常に剥がれ落ちています。プラスチック素材も同じです。常に剥がれ落ちているのです」
残り: 1457文字 / 全文 : 2404文字
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