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2023年10月のジャパンモビリティショーで、バッテリーEVのSUVコンセプトモデル「FT-3e」を紹介する佐藤恒治社長 Photo: Tomohiro Ohsumi / Getty Images

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フィナンシャル・タイムズ(英国)

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Text by Harry Dempsey, Kana Inagaki, Christian Davies, Song Jung-a

トヨタ自動車は次世代バッテリー「全固体電池」を早ければ2027年に実用化すると発表し、世界を驚かせた。この技術が実用化されれば、EVだけでなく、交通システム全体を大きく変える可能性があるという。英紙「フィナンシャル・タイムズ」が、全固体電池の持つ可能性について探った。

「ポータブル家電革命」を起こしたリチウムイオン電池


リチウムイオン電池を数十年も研究してきたソニーは1990年代、ポータブル家電に革命を起こした。小型で軽量のビデオカメラや携帯電話などの製品を生み出し、何十億人もの人々の生活を変えた。

電池はいま、世界の輸送システムを刷新し、化石燃料への依存を断つ上での中核となっている。リチウムイオン電池の製造コストは大きく下がり、電気自動車(EV)の販売は近年、飛躍的に伸びた。しかし、その技術の骨子は実用化以来ほとんど変わっていない。

しかし、30年にわたって徐々に開発が進められた結果、その形はまもなく変わるかもしれない。世界最大の自動車メーカーであるトヨタは、2023年10月半ば、「全固体電池」の技術的ブレークスルーを発見したと発表した。実用化されれば電池のゲームチェンジャーとなりうると言われてきた次世代技術だ。

同社が6月に全固体電池のEVへの投入を示唆して以来、注目が集まっており、トヨタの時価総額は15兆円程度も跳ね上がった。
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