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BUSINESS

6min2021.10.30

「分極化した社会では、行きつ戻りつしながら議論できる場所が必要」

ウィキペディアはネット上のデマとどう闘っているのか？　次期CEOに聞いた

Photo Illustration by Pavlo Gonchar/SOPA Images/LightRocket via Getty Images

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ニューヨーク・タイムズ（米国）

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Text by Davey Alba

20年前、ウィキペディアは不特定多数のボランティア編集者が人類の知識と歴史をリアルタイムで記録する、一風変わったオンラインプロジェクトとして始動した。疑い深い人たちは、このサイトの多くに信ぴょう性に欠ける情報が含まれていることを懸念し、間違いを頻繁に指摘した。

しかし最近では、このインターネット百科事典は、よそで広まっている偽情報や誤解を招く情報を正す場として名前を挙げられることも多い。

ウィキペディアを運営するウィキメディア財団は、2022年1月からマリアナ・イスカンデルがCEOに就任することを発表した。南アフリカ出身の社会起業家であるイスカンデルは、長年、若者の失業問題と女性の権利問題に取り組む非営利団体で働いてきた人物だ。

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マリアナ・イスカンデル
Wikimedia Commons


偽情報や誤解を招く情報が、ウィキペディアおよびインターネット上に拡散するのを防ぐため、財団として何をしていくのか。また、今後の財団のビジョンについて、イスカンデルに聞いた。

ウェブ百科事典「ウィキペディア」はなぜこれほど世界で評価されているのか

核は「徹底的な透明性」


──ウィキメディアの今後の方向性とビジョンについてお伺いします。特に、情報にまつわる問題が山積みであり、なおかつ、世界がここまで分極化しているということを踏まえて、お聞かせください。
残り: 3612文字 / 全文 : 4355文字
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