映画「イル・マーレ」
久々の洋画鑑賞.
混んでいるのとロードショー末期で上映が少なく
なかなか見られなかった作品.
2004年に生きるキアヌ・リーブスと2年後に暮らす
サンドラ・ブロックの恋物語.
プロット全体は悪くない.そう,思いつきネタとしては.
観終わって,ほんのりすっきりの後味.
両俳優も素敵に演じている.
突き詰めてスジを追うと疲れる.
いわゆる時間超越モノなんだけど,
タイムパラドックスだらけというか筋書きが不自然.
脚本が悪すぎる.副長はスタートレックで時間モノ
には慣らされて(笑)いるから,同一線上のタイムスケール
で,行ったり来たり,ご都合だらけの,矛盾だらけの筋書き
には嫌気がさしてくる.
ラブストーリとしては,両人の恋の陥り方が安易かなぁ.
もう少し心の動きとか表現すべき所に,時間をかけてない.
原作というか,ネタは5年前の韓国映画だそうな.
元が悪いのか?,いじり過ぎか?
元作品も観なきゃね.
サンドラ・ブロックは年なりの綺麗さ.素敵に年をとってきている.
素っぴんに近いシーンが多くて「もう少し化粧しろよ」(笑)
キアヌ・リーブスは女性集客に事欠かないかっこよさ.
一戸建て住宅の建築に追われる建築家役は好感.
邦題の「イル・マーレ」は安易な名付けだ.
原題の“The Lake House”のままがよっぽど良い.
元作の韓国映画では,海辺の家だったから,
“イル・マーレ”~海の家.
この映画は湖畔の家にしちゃったから,
無理矢理レストランの名前に….
やっぱり,スジをいじりすぎ.
私だったら題名は“The Mail Box”にするな…(笑)
舞台となるレイクハウス自身は少しも素敵でない.
建築的にもお粗末だし,実用性などはほど遠く,
室内のシーンとのアンマッチもあり,酷い.
劇中でキアヌの父が光の取り入れだの,間接光の効能を
とくとくと説き,自然との調和が建築には肝心と語るが,
当のレイクハウスはそれを全く繁栄していない.
音楽も歴代ポップスを並べるだけで興ざめのシーンが多々ある.
ポール・マッカトニー,キャロル・キング,…等々
が唐突に流れ始めたり,曲は終わっても,不自然なだんまりシーン
があったりと,その使い方が今ひとつ,いや二つ.
と,こまかく追求し始めると全体の印象まで足を引きずりそう
なので止めておこうっと.
時間モノ映画で,年月を隔てた同時進行ものでは
「オーロラの彼方に」という名作がある.B級だけどね.
マイナーな役者しかでてないが,心温まる小品で副長は大好き.
こんな作品を期待して観たから,その落差で辛口になるのかも.
副長は,かっこいい男優と素敵な女優が出てくるだけでは
満足できないのだよ….
コメント
No title
2006-12-30 00:10 ruby URL 編集
No title
2007-07-01 13:10 チャコティ副長 URL 編集