202511日午前零時。お囃子が聞こえてくる。暗闇の中に灯りが見える。長い石段の行列がゆっくりと動き始める。ゆるやかな小径を上って行列の一番後ろにつく。さっきまで紅白歌合戦を観ていた部屋着にダウンジャケットを羽織っただけだったが思いのほかあたたかい夜だった。