イギリス英語でよく使う「Oh dear!」の意味と使い方、ニュアンスを徹底解説
皆さんこんにちは。今回の記事は読者の方から頂いたイギリスの新聞についての質問に答えてみたいと思います。頂いた質問は、イギリス人の会話でよく使う「Oh dear」という表現の意味、使い方、ニュアンスに関する内容になります。
実はこのフレーズ自体はアメリカ英語でも時々使われますが、やはりイギリス人の方がよく使う傾向にあると思いますので、やはりイギリス英語っぽい表現になりますと思いますので、その辺りも併せて紹介していきますね。
それでは、実際に頂いた質問はこちらになります:
読者の方の質問:
こんにちは。いつも「イギリス不足」になる度に、こちらの記事を楽しく拝読しております。
質問なのですが、イギリス人がよく使っている’oh dear’という表現は日本語ではどんなニュアンスになるのでしょうか? 用法を教えていただけると嬉しいです。
ご質問ありがとうございます。そして、いつもブリティッシュ英語を読んで頂きありがとうございます。
確かにイギリス映画やドラマ、またはイギリスのアニメをみていると、この「Oh dear」という表現をよく耳にすると思います。実際に私の母親もよく使っているように思います(笑)。
それでは、実際にイギリス人が「Oh dear!」を使う際のシチュエーションはどんな時なのか、Oh dearの使い方についてニュアンスも含めて例文で紹介していきたいと思います。
先程もちょっとお話したように、イギリス人は会話中に「Oh dear!」というフレーズをよく使います。アメリカ人を含めた他の英語ネイティブ達もこのフレーズを使う事があると思いますが、使う頻度を考えた場合には、圧倒的にイギリス人の方が多いように思います。
イギリス人が「Oh dear!」を使う場合はこんな時
この「Oh dear」というフレーズのルーツは残念ながら不明ですが、おそらく「Dear God」、「Dear Lord」(=神様の呼びかけ)という表現から来たのではないかと考えられています。
これらの表現は「びっくりする時」、「上手くいかない時」、「心配する時」に使うようなフレーズです。しかし、キリスト教のカルチャーでは、やたらに「God!」や「Lord!」(神様・イエスの名前、呼び方)と言う事は不敬な行動だと考えられています。
以上のことから、後に「Oh dear!」や「Dear me!」などの表現に省略されたのではないかと思います。
今回の質問である「Oh dear!」という表現を日本語に翻訳する事は少し難しいです。何故なら、この表現は「様々なシチュエーションで使う事が出来る表現」という事が関係しています。
ですから、今回は「Oh dear!」の使い方を説明する為に「Peppa Pig」という子供のアニメを使ってみたいと思います。実はイギリスのアニメである、Peppa Pigの台詞には「Oh dear!」というフレーズが何度も出てきます。
以上の事から、今回の内容を説明する為の良い例になると思いましたので、Peppa Pigの動画を使ってご紹介させて頂きます^^
イギリス人が驚く際に使う「Oh dear!」
それではまずこちらの動画をご覧ください。「3:20」までフォワードして、動画の会話を聞いてみて下さい。ペッパピッグたちはお医者さんごっこをしています。
台詞:
Narrator: Suzy takes George’s temperature.
ナレーター: スージーはジョージの体温を測っています。
Suzy: Oh, dear. You’re very very hot.
スージー: あれ!大変です!あなたはとてもとても熱いです。
Suzy: I think you have to stay in bed for three years.
スージー: あなたは三年間ベッドで休まなければならないと思います。
このシーンでは、スージーはジョージの高い体温に驚いています。つまり、このシーンでは「Oh dear!」は驚きの表現として使われています。
「残念」という意味になる「Oh dear!」
次に上の動画を見てみてください。「3:02」のシーンまでフォワードして、会話を聞いてみてください。ペッパピッグたちは隠れん坊をして遊んでいます。
台詞:
Peppa Pig: One… two… three…
ペッパ:1・・2・・3・・・
Narrator: Oh, dear.
ナレーター: 残念です。
Narrator: Peppa will easily find George.
ナレーター:ペッパは簡単にジョージを見つけます。
上記の会話では、ナレーターは「ジョージの隠れている場所が簡単すぎる」ということに対して「残念だ」(Oh dear!)と言っていますね。
同じ動画に「Oh dear」は、もう一度使われています。まず「3:59分」のシーンまでフォワードして聞いてみて下さい。ペッパピッグはまだ隠れん坊中です。
台詞:
Peppa Pig: Daddy, I can’t find George anywhere.
ペッパ:ダディー、私はジョージを見つけられないのよ。
Daddy Pig: Oh, dear, I wonder where he can be.
ダディーピッグ: 可愛そうなペッパ。彼はどこにいるかな?
このシーンでは、ダディーピッグは悲しそうなペッパに「同情」という気持ちを表現しています。つまり、「可愛そうなペッパ」という事を表しています。
「やばい」や「しまった!」という際に使う「Oh dear!」
上記の動画を観て下さい。そして「1:43分」のシーンまでフォワードして会話を聞いてみてください。ペッパたちはマミーピッグのパソコンを使っています。
台詞:
Mummy Pig: Peppa, stop.
マミーピッグ: ペッパ、辞めなさい!
Peppa Pig: Sorry, Mummy. I was just showing George what not to do.
ペッパ: ごめんなさい、マミー。私はただ、ジョージにやっちゃいけない事を教えていたんだよ。
Narrator: Oh, dear. The computer is not meant to do that.
ナレーター: 大変です!パソコンはそんな事をやるはずではない。
今回の「Oh dear」はパソコンが壊れたという事に対して使うフレーズです。つまり、「大変!」、「やばい!」という意味を表しています。
「Oh dear」の使い方のまとめ
まとめると、「Oh dear」は下記の際に使う事が出来ます:
- 驚く際(特に悪いニュースを聞いて驚く際)
- 残念に思う際
- 心配する際(悪い事が起きた際や何かが壊れた際)
また、「Oh dear」の代わりに「Oh no」というフレーズを使う事も出来ます。驚く際に「Oh God」や「Oh my God!」というフレーズを使う事も出来ますが、実はこれはかなり強いニュアンスの表現になります。
では、以上になります!他の質問があれば、是非ご連絡くださいね^^!
今回はこれで以上になりますが、イギリス英語に関する疑問・質問、英語学習に関する質問など。英語に関する質問、イギリスに関する質問がある方は是非メッセージ下さいね^^
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