★★★☆☆
あらすじ
9回分の命のうち8回を使い果たしたので破天荒な生き方をやめ、家猫として無難に生きていた主人公猫だったが、失った命を復活させるため、願い事を叶えてくれるという願い星のある場所に向かう。
シリーズ第2作目。原題は「Puss in Boots: The Last Wish」。102分。
感想
破天荒な生き方をやめて、家猫として暮らすようになった猫が主人公だ。しかし彼のヒーロー的な生き様が、死んでもどうせ生き返るから、という安心感の上でのものだったなんて、なんだか格好悪い。実は保険をかけていたのかと、イメージが変わってしまう。だがそのせいなのか、これまでの彼の死に方がどれもしょうもないものだったのには笑ってしまった。
そして最初は猫扱いされるのを嫌い、何かと反発していた猫屋敷での暮らしも、最終的にはすっかり飼いならされて、普通の家猫として皆と馴染んでしまっていたのも面白かった。まさに自己家畜化だ。
だがなんでも願い事を叶えてくれる「願い星」の存在を知り、主人公は再び9つの命を復活させようと冒険に出る。そして同様に願い事を叶えようと動き出した他の勢力との競争となっていく。なんとなく「ドラゴンボール」ぽい展開だ。
冒頭の巨人との戦いなどはダイナミックなアクションで迫力があり、時にカラフルで幻想的な映像も見応えがあった。皆のキャラも立っていて、ちゃんと笑いもある。特に死神みたいな狼の、寒気がするようなキャラは怖かった。総合的に楽しませてくれる。
ただ、複数の敵と戦うことで焦点がボヤけてしまった印象がある。結局、誰も願い事なんてする必要がなかった、となるラストもいい話過ぎるというか、うまくまとまり過ぎで、逆に気分が盛り上がれないところがあった。
スタッフ/キャスト
監督 ジョエル・クローフォード
出演(声) アントニオ・バンデラス/サルマ・ハエック/オリヴィア・コールマン/ハーヴィー・ギーエン/サムソン・ケイオ/ヴァグネル・モウラ/アンソニー・メンデス/ジョン・ムレイニー/フローレンス・ピュー/ダヴァイン・ジョイ・ランドルフ/レイ・ウィンストン/コンラッド・ヴァーノン
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