前々回はiPhone 6sから採用されたForce touch(3D touch)をいじってみましたが、今回は4K映像です。
iPhone 6sの前のモデルであるiPhone 6も発売と同時に購入したのですが、一年ほど未開封のまま眠っていました。というのも、使い道がなかったからです。メインとして使っているiPhone 5sで充分だからというのが、その理由です。
しかし、今年発売となったiPhone 6s/iPhone 6s Plusは、購入してから一か月ほどですが、もう元がとれたんじゃないかというくらい使いました。その大きな理由は4K映像が撮影できるからです。
映像に関しては、もう10年以上素材集のサイトを作ってきて、ためこんだ素材の数は膨大な量になります。
・4K/ハイビジョン映像素材集
http://www.openspc2.org/HDTV/
10年前は、SONYからHDR-FX1というハイビジョンカメラが登場した時期で発売と同時に購入しました。購入したわけは素材の撮影をしたいというのもありますが、隣の市の施設にあるハイビジョンカメラを借りることができなかったからです。
理由は簡単で施設から持ち出してはいけないから、だそうです。結局、その理由により800万円だったか1000万円投資したカメラは、ほぼ使われることなく終わりました。行政の施設ではよくあることなのかもしれませんが、カメラは撮影に使ってこそカメラであって、部屋の置物ではありません。
10年前はハイビジョンでしたが、5年ほど前からは4Kサイズの映像を撮影できるカメラがいくつか出てきました。一番安かったのがRED Digital Cinema CompanyのREDシリーズのカメラでした。
・ RED ONE
http://jp.red.com/products/red-one
・RED Scarlet-X
http://jp.red.com/products/scarlet-mx
円高の時にセットで買っても、諸々で200万円くらいになるという高額なカメラでした。それが、iPhone 6sなら10万円もしないという、この技術の進歩の早さにはビックリです。
iPhone 6sの前にもAndroidでは4K映像が撮影できるスマートフォンはありました。でも、いつもiPhoneを使っているので、やはりここはiPhone 6sで4K映像を撮影したいと思いiPhone 6s Plusを購入したという流れです。
iPhone 6sでなくiPhone 6s Plusにしたのは光学手ぶれ補正だけでなく、もっと重要なバッテリーの持ちがよいからというのが大きな理由です。
実際にフル充電しておき4K映像を撮影すると、90分ほどでバッテリーがなくなります(山で寒かったから、というのもあるので条件によってはもっと長いでしょう。
ちなみにREDのカメラのバッテリーだと、氷点下の場合5分で一本終わります)。容量にして、おおよそ34GB撮影するとバッテリーが終わる計算です。やはり屋外で丸々一日撮影するなら、モバイルバッテリーがないと安心できません。
さて、iPhone 6s Plusで撮影した4K映像ですが大変綺麗です。SONY/Panasonicの小型カメラの画質の比ではありません。iPhone 6s Plusがあればハンディカムのビデオカメラは不要みたいな感じになります。
ただ、ズームに関してはiPhone 6s Plusはデジタルズームなので、この点に関してはビデオカメラには敵いません。とは言えiPhone 6sで撮影してiPhone 6sで見るだけなら、デジタルズームでも気にならないレベルです。
ただ、素材として再利用するにはズームはできないことになります。しかし、ズームがなくても場所とタイミングを選べば充分使いものになります。
iPhone 6sの4K映像は、フォーマットがH.264でビットレートが50Mです。さすがに、この少ないビットレートではPanasonicのカメラのようにベタついて残念な結果になるだろうと思ってましたが、実際に撮影してみると予想よりも遥かによい画質でした。
たぶん、Panasonicのが悪すぎたのでしょう。メディアにNomalなSD Cardを選択したせいもあるかもしれません。また、SONYのように青い空がざらつくこともほとんどなく非常に綺麗でした(ノイズが少ない)。
また、夕方など空が明るく地面(森林)が暗いようなシーンはPanasonicなどのカメラでは地面が暗くなってしまいますが、iPhone 6sではHDR(ハイダイナミックレンジ)の写真のように綺麗に映ります。ちょっと幻想的な感じもしないでもありませんが、いい感じで映ります。
・黄昏時の諏訪湖(iPhone 6s Plus)
・Panasonic X920M(HDカメラ。これは結構いいカメラです)
さすがに暗くなった状態で滝を撮影すると映像はノイズが乗り、偽色が発生し、ベタついた感じになります。Photoshopのフィルタにある「面を刻む」を施したような感じといったところでしょうか。
・小野の滝
iPhone 6sが4K映像カメラとして使いものになるというのが分かったので、早速作ってみました。iPhone 6sで撮影した4K映像素材集。
・4K HD フリー映像素材(30fps/QuickTime [H.264])
http://footage3.openspc2.org/HDTV/footage/4K/30f_H264/
あと、iPhone 6sで撮影した4K映像には、もうひとつメリットがあります。それは、そのままYouTubeにアップロードできるという点です。アップロードしてしばらくすると4K映像として再生可能になります。
・柿の木
これで光学ズームできるようになったら凄いけど。ただ、光学ズームができなくても、8K映像や16K映像撮影できるようになればいいのかもしれません。CPU/GPUパワーがあがれば、iPhone/Androidならいけるんじゃないかという気もしてきました。
しかし、一体どこまで高性能になるんでしょうかスマートフォン。
【古籏一浩】[email protected]
http://www.openspc2.org/
ところで20年間世間から隔離されていたらどうだったのか。20年前だと1995年。Windows 95が発売される前に世間から隔離されてしまったとすると、Windowsパソコンの時代を体感することはなさそう。
携帯電話やPHSも実質ないので、それも体感することなくいきなりスマートフォンの時代に。テレビはNTSCアナログだったのが、フルハイビジョンの時代かいきなり4Kの時代に。
ビデオデッキはVHSでなくテープそのものがない。録画するならハードディスクレコーディングだけど、すでに時代はネット配信。映画は3D。アニメはセルがなくなり完全デジタル。
ビデオカメラはHi8だったのが、スマートフォンでOK。カメラはフィルムだったのがメモリカードに。それどころか、カメラまでスマートフォンでOKという時代。
確認したら、カシオQV-10という現在のデジカメの元祖が出たのが1994年でした。20年だとデジカメの時代も体感することがないということになります。
それにしても20年前一体何を勉強しておけば今でも使える技術/ノウハウだったのか。コンピューター関係ならUNIXは基本的に変わってないので大丈夫っぽい。あと、IllustratorとPhotoshopも実質的に変わってないので大丈夫そう。
やはりデザインの基礎など、時代に影響されにくい普遍的なものを身に付けておくというのは生き残るためには必須なのかもしれません。それをいつ学習するかは別ですが。
Quark XpressとPage Makerは実質消滅。Macは豪華になったくらいで、20年前と同じ感覚で使えそう。車はマニュアル車がほとんどなくなってオートマ車ばかり。20年というと、ひとつかふたつの大きな波をまるごと飛び越えちゃうような時間というところなのかも。
11月7日の掟上今日子のドラマでMZ-700が出たみたいですが、録画してない上に全く見てない。ツイッターで知らせてもらった時は、すでに終わってた。しかし今はネットで配信されているので見逃しても大丈夫。それにしても、33年前のパソコンがツイッターのトレンドで急上昇するとは面白い...。
・掟上今日子の備忘録
http://www.ntv.co.jp/okitegami/
http://cu.ntv.co.jp/okitegami_05/
・mz-700
https://ja.wikipedia.org/wiki/MZ-700
・JavaScriptによるデータビジュアライゼーション入門
http://www.amazon.co.jp/dp/4873117461/
・Photoshop自動化基本編
http://www.amazon.co.jp/dp/B00W952JQW/
・Illustrator自動化基本編
http://www.amazon.co.jp/dp/B00R5MZ1PA
・Adobe JavaScriptリファレンス
http://www.amazon.co.jp/dp/B00FZEK6J6/
・ExtendScript Toolkit(ESTK)基本編
http://www.amazon.co.jp/dp/B00JUBQKKY/
・データビジュアライゼーションのためのD3.js徹底入門
http://www.amazon.co.jp/dp/4797368861
・4K/ハイビジョン映像素材集
http://www.openspc2.org/HDTV/
・クリエイター手抜きプロジェクト
http://www.openspc2.org/projectX/