《適当な設計は後で泥沼になるので注意》
■腕時計百科事典[02]
腕時計の分類(ムーブメント)
吉田貴之
■クリエイター手抜きプロジェクト[428]Adobe Illustrator CS4〜CC 2014
特定の条件でオーバープリントを解除する
古籏一浩
■KNNエンパワーメントコラム コレクション
都内の公園ドローン全面禁止の弊害
神田敏晶
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■腕時計百科事典[02]
腕時計の分類(ムーブメント)
吉田貴之
■クリエイター手抜きプロジェクト[428]Adobe Illustrator CS4〜CC 2014
特定の条件でオーバープリントを解除する
古籏一浩
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■腕時計百科事典[02]
腕時計の分類(ムーブメント)
吉田貴之
< https://bn.dgcr.com/archives/20150608140300.html
>
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さて、今回から何回かに分けて「腕時計の分類」について書いてみます。
腕時計はデザインも機能もブランドも多彩なため、どんな風に探せばよいのかわからない、という声を耳にします。
これは、一つの腕時計を手にしたときに、その腕時計がどんな特徴を持っているのか、言い換えれば他の腕時計とは何が違うのかがわからないから起こる問題です。
これを解決するには、腕時計をいろいろな視点で分類するのが近道です。そこで、まずは「ムーブメント」、つまり腕時計の「機械」を切り口に分類してみようと思います。
●何が違うのか
「腕時計の機械の違い」といっても、機械として動く部分、つまりいくつかの歯車の組み合わせにより針が動き、時刻を示す、という基本部分は変わりません(もちろんLED表示などの時計は除きます)。違うのは歯車を動かす「動力」と、歯車のスピードを調整する「調速機/脱進機」の部分です。
●手巻き/自動巻
いわゆる機械式の腕時計です。2000年代においてはあまりなじみがないかもしれません。しかし、以下に説明するクオーツ時計が普及するまでは、ほぼすべての腕時計はこれらのムーブメントを採用していました。
手巻きや自動巻の腕時計はゼンマイを動力とします。しかしゼンマイは巻き上げられると一気に解けようとしますし、巻き始めと巻き終わりでは解けようとする力が異なるため、歯車に直結してしまうと上手く時刻を表示することが出来ません。
これを解決するのが「調速機/脱進機」です。ひとことで説明すれば、腕時計の中に納められた小さな「振り子」がその役目を担っていると考えてください。「振り子の等時性」を利用して、ゼンマイの力の偏りを均一なモノにしているのです。この仕組みにより、機械式時計は一日に数秒程度の誤差で動作します。
●クオーツ/電波
クオーツ式の腕時計は現在主流の腕時計です。多くの方が一度は腕に着けたこ
とがあるはずです。
動力は電池から供給される電気ですが、調速機の役割を担うのが「クオーツ」です。クオーツ(=水晶)に電圧をかけると生じる特有の周波数を取り出し、これをIC回路を通じて1秒の信号に変換することで時刻を刻んでいます。
クオーツ時計はかなり正確(月に数秒程度)ですが、このわずかに生じる誤差をより正確な原子時計で補正しようとするのが電波時計です。
●その他の仕組み
科学の実験で使う「音叉」をご存じでしょうか。音叉は特定の高さの音を出すことができますが、これを調速機として利用するのが「音叉時計」です。
手巻きや自動巻などの機械式時計よりも簡単に高精度が出せるので、いくつかのメーカーに積極的に採用されましたが、より高精度なクオーツの登場でそのポジションを失いました。
他にも、動力や調速機/脱進機に多少の工夫を凝らした腕時計がありますが、基本は「機械式」か「クオーツ式」で大別して問題ありません。
●目的によって使い分ける
クオーツ式時計の登場によって、手巻き/自動巻の腕時計は腕時計業界から姿を消しました。
しかしその技術は失われることなく、1990年代以降、高級腕時計としてブランディングされ、再びその地位を確かなモノにしています。
一度主流を退いた技術が復権するのは、効率や効果を重視する工業製品市場においてはめずらしいことであるといえるでしょう。
実用性に富んだクオーツ式の腕時計、ブランド価値やモノとしての魅力に富んだ機械式の腕時計。どちらが優れているというわけではありませんので、目的によって使い分けるのが賢い使い方ではないでしょうか。
【吉田貴之】[email protected]
兵庫県神戸市在住。Webサイトの企画や制作、運営を生業としながら、情報の整理や表現について研究しています。
イディア:情報デザインと情報アーキテクチャ
< http://www.idia.jp/
>
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■クリエイター手抜きプロジェクト[428]Adobe Illustrator CS4〜CC 2014編
特定の条件でオーバープリントを解除する
古籏一浩
< https://bn.dgcr.com/archives/20150608140200.html
>
───────────────────────────────────
今回は、Illustratorでオーバープリントを解除するスクリプトです。オーバープリントなので、CMYKモードで作成されている前提で書きます。
Illustrator CS〜CS5では、一度でもオーバープリントにチェックを入れた図形を描くと、以後の図形すべてにオーバープリントが設定されてしまいます。
CS6以降では修正されていて、オーバープリントは解除された状態で新たな図形を描画できます。
・オーバープリント属性が自動的に設定される(Illustrator CS-CS5)
< http://helpx.adobe.com/jp/illustrator/kb/235839.html
>
ということで、まずはすべての図形のオーバープリント(塗り・線)を解除するスクリプトです。
// 全ての図形のオーバープリント(塗り・線)をクリアする
(function(){
var count = 0;
var items = app.activeDocument.pageItems;
for(var j=0; j<items.length; j++){
var t = items[j].typename;
// 文字の場合は1文字単位で処理をする
if (t == "TextFrame"){
for(var i=0; i<items[j].characters.length; i++){
var f1 = items[j].characters[i].overprintFill;
var f2 = items[j].characters[i].overprintStroke;
items[j].characters[i].overprintFill = false;
items[j].characters[i].overprintStroke = false;
if (f1 || f2){ count = count + 1; }
}
}else{
var f1 = items[j].fillOverprint;
var f2 = items[j].strokeOverprint;
// 塗りのオーバープリントを解除
items[j].fillOverprint = false;
// 線のオーバープリントを解除
items[j].strokeOverprint = false;
if (f1 || f2){ count = count + 1; }
}
}
if (count > 0){
alert(count+"ヶ所のオーバープリントを解除しました");
}else{
alert("オーバープリントが設定されているものはありませんでした");
}
})();
次は選択された図形のオーバープリント(塗り・線)を解除するスクリプトです。
// 選択された図形のオーバープリント(塗り・線)をクリアする
(function(){
var count = 0;
var items = app.activeDocument.pageItems;
for(var j=0; j<items.length; j++){
var t = items[j].typename;
// 選択されていない場合は繰り返しの先頭に
if (!items[j].selected){ continue; }
// 文字の場合は1文字単位で処理をする
if (t == "TextFrame"){
for(var i=0; i<items[j].characters.length; i++){
var f1 = items[j].characters[i].overprintFill;
var f2 = items[j].characters[i].overprintStroke;
items[j].characters[i].overprintFill = false;
items[j].characters[i].overprintStroke = false;
if (f1 || f2){ count = count + 1; }
}
}else{
var f1 = items[j].fillOverprint;
var f2 = items[j].strokeOverprint;
// 塗りのオーバープリントを解除
items[j].fillOverprint = false;
// 線のオーバープリントを解除
items[j].strokeOverprint = false;
if (f1 || f2){ count = count + 1; }
}
}
if (count > 0){
alert(count+"ヶ所のオーバープリントを解除しました");
}else{
alert("オーバープリントが設定されているものはありませんでした");
}
})();
最後に線や塗りの色が完全な白の場合、
つまりCyan = Magenta = Yellow = Black = 0%
の場合のみオーバープリントを解除するスクリプトです。
// 全ての図形のオーバープリント(塗り・線)をCMYK=100%(白)ならクリアする
(function(){
var countFill = 0;
var countStroke = 0;
var items = app.activeDocument.pageItems;
for(var j=0; j<items.length; j++){
var t = items[j].typename;
// 文字の場合は1文字単位で処理をする
if (t == "TextFrame"){
for(var i=0; i<items[j].characters.length; i++){
var c = items[j].characters[i];
// 白100%なら塗りのオーバープリントを解除
if (checkWhite(c.fillColor) && c.overprintFill){
c.overprintFill = false;
countFill = countFill + 1;
}
// 白100%線のオーバープリントを解除
if (checkWhite(c.strokeColor) && c.overprintStroke){
c.overprintStroke = false;
countStroke = countStroke + 1;
}
}
}else{
// 白100%なら塗りのオーバープリントを解除
if (checkWhite(items[j].fillColor) && items[j].fillOverprint){
items[j].fillOverprint = false;
countFill = countFill + 1;
}
// 白100%線のオーバープリントを解除
if (checkWhite(items[j].strokeColor) && items[j].strokeOverprint){
items[j].strokeOverprint = false;
countStroke = countStroke + 1;
}
}
}
alert(countFill+"ヶ所の塗り、"+countStroke+"ヶ所の線のオーバープリントを解除しました");
// 白チェック。白ならtrue
function checkWhite(col){
if (!col){ return false; }
// カラーチェック。CMYK Color以外なら処理しない
if(col.toString() != "[CMYKColor]"){ return false; }
var c = col.cyan;
var m = col.magenta;
var y = col.yellow;
var k = col.black;
if ((c == 0) && (m == 0) && (y == 0) && (k == 0)){
//$.writeln(c+","+m+","+y+","+k);
return true; // 白色
}
return false;
}
})();
なぜかIllustratorでは、文字のオーバープリントのプロパティ名と、図形(パス)のオーバープリントのプロパティ名が違うというオチになっています。どうして、不統一なのか謎です。
【古籏一浩】[email protected] >
< http://www.openspc2.org/
>
ちなみにA社にプロパティ名で問い合わせたら、まあ修正とか変更とかはできないので、このままでみたいな回答でした。ちゃんと決めなかったのか、適当にやってしまったのかもしれません。適当にやった設計は後で泥沼になるので注意。
ただ、前の会社では設計は分からなくもないけど、製造ラインとして実際に動かしてみたら人間側の負担が高すぎて駄目だったというのはありました。ソフトウェアなら作り直しや修正できるけど、大型の製造ラインだともうどうしようもない。結局、次々と人がやめるというオチになってました。
地元には社長が自分でUNIXマシンでソフト作って、そういう製造とかのマシンを制御したり検査してるところもありますが(というのを30年前からやってるところが凄い)。
あと、先週のデジクリのGrowHairさんのネタは面白かったので、半年に一度くらいやってもらえるといいかも。
・Apple Watch (アップルウォッチ) 使い方辞典
< http://www.openspc2.org/reibun/AppleWatch/2015/
>
・Photoshop自動化基本編
< http://www.amazon.co.jp/dp/B00W952JQW/
>
・Illustrator自動化基本編
< http://www.amazon.co.jp/dp/B00R5MZ1PA
>
・Adobe JavaScriptリファレンス
< http://www.amazon.co.jp/dp/B00FZEK6J6/
>
・ExtendScript Toolkit(ESTK)基本編
< http://www.amazon.co.jp/dp/B00JUBQKKY/
>
・データビジュアライゼーションのためのD3.js徹底入門
< http://www.amazon.co.jp/dp/4797368861
>
・4K/ハイビジョン映像素材集
< http://www.openspc2.org/HDTV/
>
・クリエイター手抜きプロジェクト
< http://www.openspc2.org/projectX/
>
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■KNNエンパワーメントコラム コレクション
都内の公園ドローン全面禁止の弊害
神田敏晶
< https://bn.dgcr.com/archives/20150608140100.html
>
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KNNKANDA:2015年06月04日 木曜日
< http://4knn.tv/tokyo-park-drone-ban-evil/
>
東京都の対応は、異例なほどに早かった。東京都の管理する公園では、ドローンはラジコン同様に飛行が禁止されてしまった。
これは、ドローンそのものの普及が難しくなってしまったともいえる。
公園で飛ばせないとなると、一般の人はどこでドローンを飛ばせばよいのだろうか? 体育館を借りきって、私有地を借りきって、ドローン飛行大会のようなイベントで?
万一の災害など、一般市民の映像が非常に貴重な資料になることも多い。多くの警鐘もあたえてくれる資料ともなる。
日本においてのドローンの規制や法律が整備された時には再度、ドローンの飛行への理解も示してほしい。ドローンの進化とカメラの4K化などで、素人でも想像以上の映像が撮影が可能となっている。
都内の公園ドローン全面禁止は、防災の一環としての側面には弊害を与えているだろう。
< >
< >
< >
※ドローンで撮影されたネパールの惨状がYouTube映像で示される。ドローンの有効性が明らかに分かる。(必見)
【かんだ・としあき】
KandaNewsNetwork,Inc.CEO
< http://4knn.tv/
>
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編集後記(06/08)
●5月30日夜の小笠原諸島西方沖の地震では当地震度4、けっこう揺れた。まず思ったのは、風呂に水を溜めようかということ。これがもし本番だったら、水は貴重だ。でも、たぶん大丈夫だろう、根拠なくそう思って何もしなかった。妻は仏壇を押さえてオロオロしていた。結局、何ひとつ被害はなかった。もっとも、上層階の娘の部屋はさすがに揺れて、一家はちょっとあせったらしい。じつは昨日、地震雲を見たのよね〜と娘が言う。聞けば、いままでも地震雲を見たあとで地震が来たとか。わたしはこの地震の数分前に、トイレの中で微妙な振動を感じて、「揺れてなかったか?」と妻に聞いたのだった。予知?
地震雲なんてほんとにあるのか。検索すると、地震雲と称する画像が約110万件もヒットする。バラエティ豊かだが、ひつじ雲、すじ雲、うろこ雲、飛行機雲と一発でわかるものがある。まさになんでもありの世界だ。山本弘「ニセ科学を10倍楽しむ本」を読んだ(ちくま文庫、2015)。地震雲も定番のニセ科学だ。波動、アルファ波、フォトン、マイナスイオン、そんな言葉が使われている物件はお約束のインチキである。水は字が読めるとか、血液型で性格がわかるなんてのも、永久機関を発明したというのと同じくらいのトンデモである。それらは承知していたが、理論的に解説してくれてスッキリできる本だ。
地震雲はまったくない、と断言はできない。大地震の前には地中で電気が発生したり、電気を帯びた粒子が放出されたりするかもしれないから、それが雲に影響を与えているという可能性も、ないではない。しかし、発表されている地震雲と称する写真に、本物の地震雲があるかどうかは疑問だ。本当に地震の前に地中から放出されているなにかのせいで雲ができるなら、地震雲は震源地の真上で目撃されなければおかしい。ほとんどの写真は震源地から遠く離れている。阪神淡路大震災のときは神戸市の垂水港の上空に垂直に地震雲が出現した、というのはよく言われることで、画像もあるが、これも飛行機雲ではないか。
大地震の前に地震雲が現れるなら、それが写真に撮られる回数も増えるはずだから、大地震の直前に掲示板への投稿が急増する、ってこともない。後出しの写真は多いが、いずれも震源地からは遠く、しかも普通の雲ばかり。これで言えるのは「大地震は雲では予知できない」ということだ。地震雲をよく見るというわが娘は、西棟高層階の住人だからテラスでタバコしてると、南〜西〜北の空にいろんな雲が見えるわけだ。飛行機雲もね。かつては多少あっちの方が「見える人」だったから(いまはない)、一応聞き置くけど、いつ起きるのかまでは分からないという。娘よ、地震雲ってニセ科学なんだよ〜。 (柴田)
< http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4480432531/dgcrcom-22/
>
山本弘「ニセ科学を10倍楽しむ本」
●手巻きや自動巻が好き。たまに取り出しても動いてくれる。捨ててしまったものがあったけれど、もったいなかったなぁ。時計はほとんど使わなくなっていたし、古すぎてみすぼらしいかもと思ってしまったの。今思えばいい味出てきてたのに。正確な時刻はスマホでわかるし(汗)。
マラソン続き。大阪マラソン落選! 走る気満々だったのに。そういえば、この後記スペースを使った長々とした名古屋ウィメンズマラソンの話だと、意欲満々で臨んだように読めるかもしれない。
実は申し込み日が気持ちのピーク。それからはめんどくさくなり、完走の自信はなく、なぜ申し込んだのかと後悔続き。スタートするまで怖くて怖くて。走ることを知っている人たちにはずっと「怖い。無理。走りたくない」と言い続けていた。
忙しいのにとか、練習できていないから絶対無理とか、身体のあちこちが痛いとか、せめて先にハーフに出ていたらとか、出ない理由はいろいろ作れる。準備はするものの、中止にならないかなぁとか、雨だと完走できなくてもいいよねとか、出なくても誰にも迷惑かけないとか。
GPSウォッチのレンタルサービスで目当てのものが借りられず、ひとつ下のものを借りたものの、あちらの手違いによる遅延で大会で使えなかったり(お詫びとして無料レンタルにしてくれた。あちらからの配慮)。トイレもアレだったし、なんだか逆風だなぁと思っていたよ。続く。 (hammer.mule)
< http://www.epson.jp/products/wgps2/rental/
>
SF-810はいつも×。ウィメンズの3日後からは○があったわ。