私が曹洞宗の坐禅を根本とした仏道修行を始めてから、お寺での生活を通して気が付いた事、学んだ事、坐禅を通して見い出した事、また、本を読んだり、インターネットを見たり、話を聞く等して知り得た事等を、私なりの解釈でご紹介して参ります。
たとえ無茶苦茶な坐禅でも、コツコツ継続すれば、自分自身の人生観、宇宙観、哲学が出来上がる。
正しい坐禅の実行によって、深く深く集中力を練り上げ、真実の命、今ここ、に成り切っていくには、坐禅の正しい作法、姿勢が大変重要になってきます。それでも、発心寺27世住職 原田祖岳老大師様は、「たとえ無茶苦茶な坐禅であっても、熱心な坐禅の実行をコツコツと継続すれば、自分自身の人生観、宇宙観、哲学が出来上がる。坐禅の効果は無形で分かりにくいが、坐禅を始める前と継続後とでは、精神上、人格上の変化、効果が幾分...
「掃除とは人生を整える事、自分の為に心地よく清めるのです。」
威儀即仏法(いいぎそくぶっぽう)、作法是宗旨(さほうこれしゅうし) (正法眼蔵 道元禅師) 威儀(身なり、姿、恰好、姿勢)を整え、正す事が、仏道を行じる事であり、修行であり、仏様のお教えそのものであり、歩むべき道である。 作法(立ち振る舞い、所作、礼儀、態度)を整え、正す事が、仏道の実践、仏様の体現そのものであり、宗旨(曹洞宗の教えの根本)であり、私達曹洞宗においては、一日の全ての行い、一挙手一投...
煩悩への執着を手放せば、この世界のあらゆる悩みや苦しみから解放される。
色即是空(しきそくぜくう)、空即是色(くうそくぜしき) 遠離一切(おんりいっさい)、顛倒夢想(てんどうむそう)、究竟涅槃(くきょうねはん) (摩訶般若波羅蜜多心経) この世界の全ての色(物質的なもの、存在)は、全てが空である。 この世界の全ての色(物質的なもの、存在)には、本性、本質、実体、永劫不変に変化しない、終わらない、普遍的なものは何一つ無い。しかし、空であり、本性、本質、実体、永劫不変に変...
不幸、災難、悲劇、困難な状況、ショッキングな事も、美しく大きな花を咲かせる必要不可欠な事。
死ねば浮かぶ。 逆境に立って、全ての欲(欲望)とこだわり(執着)を捨てた時、人は思わぬ力を発揮できる。 (インスタントラーメン発明王 安藤百福著) この言葉は、日清食品の創業者であり、「チキンラーメン」「カップヌードル」といったインスタントラーメンの開発者、安藤百福さんのお言葉です。今の令和の時代では、決して想像もつかないような戦前戦後の激動の時代において、何度となく理不尽で大変な目に遭われますが...
父と母のご恩程、海より深く、山より高く、広大無辺で、果てしないご恩は無い
父に慈恩あり、母に悲恩あり (父母恩重経) 父は、我が子の喜びを自分自身の事として共に喜び、母は、我が子の悲しみ、苦しみを、自分自身の事として共に悲しみ、苦しみます。父母の両親は、そんな海のように広く深い、優しい心、思いやりの心、慈しみの心を持って、我が子を産み育てています。私達は、父から受けた強くたくましい慈恩と、母から受けた温かくやわらかい悲恩を受けて、その両親の情愛を心でしっかりと受け止めた...
あるがままを受け止めて行く事ができれば、海の如く広大無辺の福が集まる。
具一切功徳 慈眼視衆生 福聚海無量 是故応頂礼 (妙法蓮華経観世音菩薩普門品偈) 観音様(観世音菩薩様)は、一切の功徳を具えておられ、衆生(私達を含む、あらゆる生きとし生けるもの)に対して、常に常に、とても優しく思いやりの深い、慈悲の眼を向けておられます。その福徳は、どこまでも広く深い海のように、無量、無辺で広大である。 それ故に、私達は観音様を心から敬い、礼拝すべきなのです。 前述のお経の一文は...
今までとは違う見方や考え方が得られると、もっと自由に、楽しく、幸せに、生きやすくなる。
好雪片片不落別處 好雪(こうせつ)片々(へんぺん)、別処(べっしょ)に落(お)ちず (碧巌録 雪竇重顕) この言葉は、宋(中国)の時代の仏教書物「碧巌録(へきがんろく)」の中の一文です。 「碧巌録」は、禅宗の様々な名言集、語録集、公案(禅問答)集で、日本の禅文化にも大きな影響を与えた、最高峰の禅の教科書と言われています。「日日是好日」「喫茶去」といった有名な禅語等も、この中に収められています。 前...
ネガティブ思考はネガティブな出来事を呼び、ポジティブ思考はポジティブな出来事を引き寄せる。
今(いま)の世(よ)に因果(いんが)を知(し)らず、業報(ごっぽう)を明(あき)らめず、三世(さんぜ)を知(し)らず、善悪(ぜんあく)を弁(わき)まえざる、邪見(じゃけん)の党侶(ともがら)には郡(ぐん)すべからず。大凡(おおよそ)因果(いんが)の道理(どうり)歴然(れきねん)として私(わたくし)なし。 (修証義 道元禅師) 今現在の、この世の中、この世界においては、今までの自分自身の身口意(行動と言葉と心)...
曹洞宗の坐禅の極意、ただひたすらに座る「只管打坐(しかんたざ)」
「いわゆる坐禅(ざぜん)とは習禅(しゅうぜん)にはあらず。唯(ただ)これ安楽(あんらく)の法門(ほうもん)なり」 (普勧坐禅儀 道元禅師) この言葉は、小浜市の発心寺29世住職 原田雪溪老師が、接心会の提唱でよく説明されていた道元禅師のお言葉です。 「坐禅とは、将来の為に習う、もしくは、修するものではなく、今にもっともっと成り切り、今だけにクローズアップしていくもの。」なのだそうです。その原田雪溪老...
人生で一番大切な事は、自分を愛する事、幸せにする事、自分らしく生きる事。
「人生で一番大切な事は、自分を愛する事」 (世界でいちばん自分を愛して 中野裕弓著) この言葉は、「愛のコーヒーカップ理論」を提唱されている、中野裕弓さんの本に書かれていた言葉です。私はある時に坐禅をして、まさに同じように、 「人生で一番大事な事は、自分を幸せにする事。」 そのように、大きな気付きを得ました。「そうだ。そうだ。まさにこれだ。これしか無い。ついに分かった。大発見だ。」と気が付いてから...
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