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  • 『けーし風』読者の集い(39) 最終号

    『けーし風』(2024.11、新沖縄フォーラム刊行会議)が第120号をもって休刊。今後復刊されるかもしれないが最後なので、4年半ぶりに読者会に出席した(神田WESTウィルシャーM、2025/1/25)。しばらく読んでもいなかったのは編集運営方針に多大な違和感があったからだ。本号には創刊以来の総目次がある(自分の名前もその中に小さく入っている)。当初は文化や環境問題などに開かれた場であったのだなと再認識する。その話題は何年も前からあって、沖縄をめぐる政治問題がたいへんな状況だからそうならざるを得ないのだと納得していたが、結果的に『越境広場』にその役割が移っているのかもしれない。そして第95号から32年の休刊期間を経て復刊される『新沖縄文学』がどのような場になるのかにも期待(この2月に第96号)。それに関して...『けーし風』読者の集い(39)最終号

  • 広瀬淳二+瀬尾高志@なってるハウス

    入谷のなってるハウス(2025/1/17)。JunjiHirose広瀬淳二(ts,baroon)TakashiSeo瀬尾高志(b)それにしても広瀬さんの音がすごい。マルチフォニックと簡単に言えないほど多数の貌がある音。それはコントラバスのエネルギッシュな音と呼応しあっており、ピチカートとテナーでここと決めた場所を深く掘り、アルコとテナーと風船で液をぶちまけるように音世界を拡散させる。FujiX-E2,7Artisans12mmF2.8,PentaxSuper-Takumar105mmF2.8(M42)●広瀬淳二矢部優子+山㟁直人+広瀬淳二@アトリエ第Q藝術(2023年)吉田隆一+広瀬淳二@神保町試聴室(2023年)瀬尾高志+広瀬淳二+高橋佑成+秋元修@神保町試聴室(2022年)内橋和久+広瀬淳二@千駄木B...広瀬淳二+瀬尾高志@なってるハウス

  • フレッド・フリス@渋谷Super Dommune

    渋谷のSuperDommune(2025/1/16)。FredFrith(g)バール・フィリップスのコントラバスソロ『UnaccompaniedBarre』に衝撃を受けたことや、「improviser」と呼んだときに認識がその枠に収まってしまうことのあやうさなど、前半のトークは興味深いものだった。そしてソロ演奏はたしかに所与の計画や構想を排し自然体で臨んだのだろうと実感できるもの。「にもかかわらず」なのか、「だからこそ」なのか、おそらく両方であろうと考えるが、すべてがフレッド・フリスの「語り」となっていた。FujiX-E2,XF35mmF1.4,PentaxSuper-Takumar105mmF2.8(M42)●フレッド・フリスフレッド・フリス+ニコラス・フンベルト+マーク・パリソット『CutUpTheB...フレッド・フリス@渋谷SuperDommune

  • 免疫についての2冊

    多田富雄『生命の意味論』(講談社学術文庫、原本1997年)は「超システム」としての免疫系を言語や存在論から語ろうとする。免疫は一対一というよりも多対多、あいまいさも本質のひとつとして超システムを作り出しているということ。とくに「自己」と「非自己」の識別が胸腺においてなされ、胸腺は人間の臓器のなかでもっとも老化を鋭敏に反映するものだという指摘には怖いものを感じさせられる。というのは、吉村昭彦『免疫「超」入門』(入門どころでなく難しい)(講談社ブルーバックス、2023年)には、胸腺がストレスで小さくなったりカロリー制限で大きくなったりするとの実験結果が書かれていたから。ここまでくると、医者でない自分も明確な方法論をもって生きていかなければならないという気になってくる。免疫についての2冊

  • フランシス・デイヴィス・ジャズ批評家投票2024

    FrancisDavisJazzCriticsPoll:2024(フランシス・デイヴィス・ジャズ批評家投票2024)に、お声がけいただき投票しました(新しいアルバムなんてとても10枚では足りません)。全世界の批評家が177名、どうしても欧米中心になってしまうのですが一石を投じる役割として。NEWALBUMS(unranked)【新しいアルバム】Kasokeki-toki,Kasokeki-toki(Relativa)MinXiao-Fen,Metta(AsianImprov)MasahikoSatoh&TakeoMoriyamaFeat.LeonBrichard&IdrisRahman,LiveatCaféOto(BBE)Sara&AyakoKanda,Fujin/Raijin(NomartEdition...フランシス・デイヴィス・ジャズ批評家投票2024

  • 神田綾子+アキオ・ジェイムス@千駄木bar isshee

    千駄木のbarisshee(2025/1/5)。AyakoKanda神田綾子(voice)AkioJeimusアキオ・ジェイムス(ds)打音も擦音も何の素材を介しているのか強く感じさせる。それは空間を強く意識させることとひとしい。コミュニケーションは空間の伝播でもあり、それなしに意識で呼応した結果でもある。だからヴォイスがドラムスのグルーヴと軌を一にするとき、聴くものはグルーヴを演者と共有し、快感を覚える。FujiX-E2,7Artisans12mmF2.8,PentaxSuper-Takumar105mmF2.8(M42)●神田綾子神田綾子+潮田雄一+内田静男@千駄木barisshee(2024年)喜多直毅+神田綾子@松本弦楽器(2024年)木村由+神田綾子@国分寺ArtxJazzM's(2024年)『...神田綾子+アキオ・ジェイムス@千駄木barisshee

  • インプロヴァイザーの立脚地 vol.27 仲野麻紀(JazzTokyo)

    インプロヴァイザーの立脚地vol.27仲野麻紀仲野麻紀は著書のタイトルにあるように、旅する音楽家である。それは異国に住み世界各地を移動するというだけの意味で…JazzTokyo●仲野麻紀#1281「悠々自適」悠雅彦さん追悼コンサート(JazzTokyo)(2023年)仲野麻紀+野口UFO義徳@白楽BitchesBrew(2021年)仲野麻紀『旅する音楽』、Ky『心地よい絶望』インプロヴァイザーの立脚地vol.27仲野麻紀(JazzTokyo)

  • My Pick 2024(JazzTokyo)

    MyPick2024-JazzTokyo2024年を振り返り、以下のライヴとアルバムについて『JazzTokyo』に寄稿しました。◎このパフォーマンス(海外編)トン・クラミ◎このパフォーマンス(国内編)白石民夫◎このディスク(海外編)マッコイ・タイナー、ジョー・ヘンダーソン『ForcesofNature:LiveAtSlugs』◎このディスク(国内編)安田芙充央『SORA』https://jazztokyo.org/issue-number/no-321/post-107013/https://jazztokyo.org/issue-number/no-321/post-107009/https://jazztokyo.org/issue-number/no-321/post-106937/https:/...MyPick2024(JazzTokyo)

  • 渋さ知らズ fuwa works@入谷なってるハウス

    入谷のなってるハウス(2025/1/4)。HidekiTachibana立花秀輝(as)ShinnosukeMatsubara松原慎之介(as)YoichiroKita北陽一郎(tp)IppeiKato加藤一平(g)KoichiYamaguchi山口コーイチ(p)DaisukeFuwa不破大輔(ukuleleb)JunIsobe磯部潤(ds)いまなおエクストリーム方向とブルース方向とが激しく共存するグループ、すさまじいカタルシス感。松原慎之介さんのウルトラハイスペック狂気はなんだろう、すごいな。FujiX-E2,7Artisans12mmF2.8,PentaxSuper-Takumar105mmF2.8●不破大輔『渋さ知らズ』(ミュージック・マガジン)(2024年)渋さ知らズfuwaworks@入谷なって...渋さ知らズfuwaworks@入谷なってるハウス

  • 森山威男 NEW YEAR SPECIAL 2025@新宿ピットイン

    新宿ピットイン(2025/1/2)。TakeoMoriyama森山威男(ds)TetsuroKawashima川嶋哲郎(ts,ss)TakumiNakayama中山拓海(as)YuseiTakahashi高橋佑成(p)HiroakiMizutani水谷浩章(b)御大・森山威男の体調は大丈夫かしらと懸念したこともあって、ライヴに駆け付けるのは6年ぶりのことだ。股関節の手術を控えているとのことだが、上半身を伸びあがるようにしてのコンビネーションはやはり唯一無二。<グッドバイ>で次第にドラムに音を引き寄せていってピークを迎える森山スペシャル(勝手にそう呼んでいる)も、ややパワー不足かもしれないが健在だった。森山威男サウンドを成立させるには既成のありようを身体化して貢献することでは不十分で、それでは縮小均衡にしか...森山威男NEWYEARSPECIAL2025@新宿ピットイン

  • ELECTRO ESTHE エレクトロ・エステ〜輝きのその先に@千駄木bar isshee

    千駄木のbarisshee(2024/12/28)。JunMorita森田潤(electronics,synth)MomoseYasunaga(modularsynth,voice)RadioensemblesAiida(BCLradios)MIYA(modularfl)森田潤さんは「都市伝説のようなものだ」と言いつつもエレクトロニクスの使い手に呼びかけ、水の美しい波紋を作り出す432hzという周波数をコンセプトとした即興集会を開いた。これは人間の美にも結び付くのだとする。煙に巻かれたようでもあり、またたしかに意識が外に向かって開かれるようでもあり、静かに興奮させられる。◎JunMorita水面下に棲息する者たちの気配がやがて隠しようもなく顕れてくる。◎MomoseYasunaga美しい流れを設定しつつ、...ELECTROESTHEエレクトロ・エステ〜輝きのその先に@千駄木barisshee

  • 野見山暁治展(後期)@練馬区立美術館

    練馬区立美術館で野見山暁治展。この人が福岡の炭鉱町の生まれとは知らなかった。緻密なスケッチをしたあとに全体性に寄与しないものを棄て去る方法論がおもしろい。結果として残る心象風景に見える火や山は炭鉱の記憶からもきているのかな。野見山暁治展(後期)@練馬区立美術館

  • なりゆきのあなた@音や金時

    西荻窪の音や金時(2024/12/18)。AkiraSakata坂田明(cl,bcl,misc.)KeikoKomori小森慶子(cl,bcl,misc.)RyuichiYoshida吉田隆一(cl,bcl,misc.)クラリネットのトリオ「なりゆきのあなた」。状況の語り手というのか、能弁な背景というのか、クラリネットって不思議な楽器。小森慶子さんはふふふんとおしゃべりに入り、坂田明さんの「ふふふん」はいきなり過激だったりして、また吉田隆一さんの音は騙りの構造を考えつつのものに思えたりして、どうも普段の佇まいと似たところがある。音や金時という空間も語り手のひとりか。FujiX-E2,7Artisans12mmF2.8,LeicaElmarit90mmF2.8(M)●坂田明Arashi@公園通りクラシックス...なりゆきのあなた@音や金時

  • 『東急 暮らしと街の文化』展@世田谷美術館

    世田谷美術館の『東急暮らしと街の文化』展。自然(田園趣味)の中に暮らすというコンセプトで開発されていった沿線の歴史が興奮するほどおもしろい。五島プラネタリウムなんて懐かしい。国書刊行会から発行された図録は充実。都心で発生する糞尿を武蔵野に持ち出すため開発され、自治の思想が発達していった西武線との比較もまたおもしろいかもしれない。原武史さんの名著『レッドアローとスターハウス』が増補新版になっていたことに気づき買いなおした。『東急暮らしと街の文化』展@世田谷美術館

  • 山口コーイチトリオ@なってるハウス

    入谷のなってるハウス(2024/12/13)。KoichiYamaguchi山口コーイチ(p)KosukeOchiai落合康介(b,MorinKhuur)RaigaHayashi林頼我(ds)Guest:SatoeKobayashi小林里枝(as)『アフレリ』の音が生々しく迫る。個々の時間軸がぶれない3人がとても高いレヴェルで音を置き続ける。林頼我さんのシンバルは切ると血が吹き出そうなほどだし、落合さんの馬頭琴はサウンド全体のなかでの役割を見出したような成熟感。山口さんはというと大河の大魚のように浮かび上がってくる。後半にゲストで入った小林さんのアルトをはじめて聴いたが、かたく締めたアンブシュアながら柔軟に動かしていて、音もまたキッと引き締まっていた。FujiX-E2,7Artisans12mmF2.8,...山口コーイチトリオ@なってるハウス

  • る゛る゛る゛@神保町試聴室

    神保町試聴室(2024/12/11)。MasakiKai甲斐正樹(b)TaekoKurita栗田妙子(p)ShotaroNozu野津昌太郎(g)それぞれの楽器がいちばん良い音を出す領域を大事にしつつ、きもちよい鼻歌を端正に仕立て上げている感覚。FujiX-E2,7Artisans12mmF2.8,LeicaElmarit90mmF2.8(M)●甲斐正樹大阪でのパエド・コンカ(2024年)かみむら泰一+塙正貴+甲斐正樹+大村亘@荻窪ベルベットサン(2024年)閑喜弦介+甲斐正樹@本駒込JuhlaTokyo(2024年)甲斐正樹+遠藤ふみ+則武諒@神保町試聴室(2023年)野津昌太郎+塙正貴+甲斐正樹@池袋FlatFive(2023年)遠藤ふみ+蒼波花音+甲斐正樹@中野SweetRain(2023年)Yuka...る゛る゛る゛@神保町試聴室

  • 内橋和久+李俐錦@千駄木bar isshee

    千駄木のbarisshee(2024/12/9)。KazuhisaUchihashi内橋和久(g,daxophone)Li-ChinLi李俐錦(中国笙)ふたりともデジタルとポルタメントの両面を持っており、サウンドが動的な重ね塗り。異なるようで親和性が高いのは愉快な発見だった。FujiX-E2,7Artisans12mmF2.8,LeicaElmarit90mmF2.8(M)●内橋和久田中悠美子リサイタル2024・義太夫三味線の音響世界@晴れたら空に豆まいて(2024年)アルタードステイツ@湯島Bar道(2024年)I-I(内橋和久+山本達久+坂口光央)@代々木上原HakoGallery(2024年)内橋和久+謝明諺@千駄木BarIsshee(2023年)内橋和久+とうめいロボ@千駄木BarIsshee(2...内橋和久+李俐錦@千駄木barisshee

  • 田中悠美子リサイタル2024・義太夫三味線の音響世界@晴れたら空に豆まいて

    代官山の晴れたら空に豆まいて(2024/12/7)。YumikoTanaka田中悠美子(義太夫三味線)Guest:KazuhisaUchihashi内橋和久(g,daxophone)NewLittleOneDairoSugaスガダイロー(p)TokutaroHosoi細井徳太郎(g)ShuAkimoto秋元修(ds)DJ:KaedeAdachi安達楓伝統から冒険まで充実のプログラム。高橋悠治、藤倉大、一ノ瀬響の作品によるソロはそれぞれ曲想がおもしろく、特に終盤に雰囲気が変わってゆく藤倉作品に惹かれた。ファーストセットの最後は内橋和久さんとのデュオで、複数の登場人物による舞台を観ているようなダクソフォンと並び、別のキャラが立った登場人物として演技する悠美子さん。そのコントラストは静と動というよりも別次元の併...田中悠美子リサイタル2024・義太夫三味線の音響世界@晴れたら空に豆まいて

  • 久保田晶子(薩摩琵琶)「那由多の月」@東京オペラシティリサイタルホール

    東京オペラシティリサイタルホール(2024/12/6)。愉悦の時間だった。武満徹作品での黒田鈴尊さんは活を入れる尺八で空間性を、また間宮芳生作品での松平敬さんの語りは生々しい情景を想像させてくれた。薩摩琵琶がこれほどまでに多様な貌をみせるのかと驚かされた藤倉大さんと向井響さんの現代性。それから山本和智さんの曲では薩摩琵琶、打楽器それぞれから想像しうる領域を互いの力によって拡げあっているよう。オペラシティは巨大すぎて、いつも用事が終わるとさっと帰ってしまうのだけれど、昨日は近くにねこまどという小さくて親密なバーを見つけた。やっぱり良いカフェやバーがあるとその街と仲良くなれそうで。●久保田晶子特殊音樂祭@和光大学(JazzTokyo)(2019年)●山本和智現代音楽レクチャーシリーズ最終回「今日の音楽作曲家山...久保田晶子(薩摩琵琶)「那由多の月」@東京オペラシティリサイタルホール

  • インプロヴァイザーの立脚地 vol.26 今西紅雪(JazzTokyo)

    インプロヴァイザーの立脚地vol.26今西紅雪●今西紅雪山内桂+今西紅雪@東北沢OTOOTO(2024年)ヨルダン・コストフの2023年冬のツアー(2023年)山内桂+今西紅雪@不動前Permian(2023年)「響む其の六」@東北沢OTOOTO(2023年)ブライアン・アレン+田中悠美子+今西紅雪(JazzTokyo)(2023年)フェルナンド・カブサッキ+今西紅雪@神谷町光明寺(2023年)EntropicHop/日本ツアー・関東の陣(JazzTokyo)(2023年)ブライアン・アレン+田中悠美子+今西紅雪@東北沢OTOOTO(2023年)蓮根魂@なってるハウス(2022年)障子の穴vol.4@ZIMAGINE(2020年)トム・ブランカート+ルイーズ・ジェンセン+今西紅雪+田中悠美子@本八幡coo...インプロヴァイザーの立脚地vol.26今西紅雪(JazzTokyo)

  • ラマチウケシコロ(JazzTokyo)

    #1334ラマチウケシコロ-魂を受け継ぐ-●矢部優子春の気たつを以て也@成城学園前アトリエ第Q藝術(2024年)矢部優子+山㟁直人+広瀬淳二@アトリエ第Q藝術(2023年)りら~雲を吐き、星を喰うhomagestoTetsu~@山猫軒(JazzTokyo)(2023年)古池寿浩+矢部優子+増渕顕史@水道橋Ftarri(2022年)神田綾子+矢部優子+遠藤ふみ@大泉学園インエフ(2021年)DancexMusicSessionVol.01(2021年)穢れ(JazzTokyo)(2020年)ヒゴヒロシ+矢部優子、プチマノカリス/山我静+鈴木ちほ+池田陽子@なってるハウス(2019年)815展でのパフォーマンス(矢部優子、広瀬淳二、池田陽子、渡辺隆雄、遠藤昭)@好文画廊(2019年)謝明諺+秋山徹次+池田陽子...ラマチウケシコロ(JazzTokyo)

  • 山口コーイチトリオ『アフレリ』(JazzTokyo)

    #2357『山口コーイチトリオ/アフレリ』●山口コーイチ渋さ知らズfuwaworks@入谷なってるハウス(2024年)渋さ知らズ@なってるハウス(2023年)渋さチビズ@なってるハウス(2023年)川口義之+不破大輔+山口コーイチ+岡村太+高橋保行@なってるハウス(2022年)不破ワークス@なってるハウス(2020年)シワブキ@なってるハウス(2019年)渋さチビズ@なってるハウス(2019年)ヴァネッサ・ブレイ+山口コーイチ@サラヴァ東京(2018年)川下直広カルテット@なってるハウス(2017年)川下直広カルテット@なってるハウス(2016年)AAS@なってるハウス(2016年)山口コーイチ『愛しあうことだけはやめられない』(2009-10年)山口コーイチトリオ『アフレリ』(JazzTokyo)

  • 鶴見

    横浜の鶴見区潮田~仲通には関東最大の沖縄コミュニティがある。編集者の水木さん、沖縄オルタナティブメディアの西脇さんと街をうろうろ。鶴見の埋立が始まったのが1913年。京浜工業地帯の労働力として沖縄出身者が集まってきた。一方で日本政府の琉球処分(1879年、琉球王国を沖縄県として自国に編入)のあと、税を払えずに土地を手放す人が増え、1899年より移民がスタートした。ブラジル移民は1908年からのことである。だから、沖縄から鶴見、沖縄から南米への移動はこの百年ほどの話。(*1、2)日本はバブル期の1990年に入管法を改正し、日系3世までを受け入れることにした。労働力が欲しいが外国人を入れたくないとの政府の考えによるものだった。これを機に在日ブラジル人が増えた。(*3)そういったことの結果として、鶴見の沖縄コミ...鶴見

  • 柴田元幸さんによるポール・オースター

    ポール・オースター『4321』の邦訳がようやく出版され、梅屋敷の仙六屋カフェで翻訳家の柴田元幸さんによるトークが開かれた。葉々社さんの主催(いい書店!)。2013年5月に書き始めて2017年1月に出版。アメリカの事情のことを考えればこの分厚い本を2年半ほどで書き終えたことになるという。1960年代を描いた作品としては『MoonParace』、『Invisible』に次いで3作目。柴田さんが最初のところを朗読しはじめるとどうも覚えがある。それも当然で、原著が出たとき自分も読みかけ、あまりの量に挫折したのだった。柴田さんによればオースターを映画が支えていた面もあったようで、サイレント期のコメディアンであるローレル&ハーディはサミュエル・ベケット経由で意識した可能性があるという。会場では『極楽ピアノ騒動』が少し...柴田元幸さんによるポール・オースター

  • 太田昌国の世界 その87「追悼私記2話—大谷恭子さん、鈴木道彦さん」

    東京琉球館で太田昌国さんのトーク(2024/11/29)。先ごろ亡くなった弁護士の大谷恭子さん、フランス文学者の鈴木道彦さんに関する話。大谷恭子さんは全共闘世代、ブントのメンバーでもあった。たまたま脳性麻痺の小学生・金井康治の建造物侵入事件(1977年)の弁護を引き受け、そのことが彼女の弁護士生活を変えた。大谷さんのようなひとたちの地道な努力が、国連の障害者権利条約(2008年発効)、日本の障害者差別解消法(2013年制定)に結び付いた。2021年には民間企業にも配慮が義務付けられた。太田さんはこの社会を「インクルーシブ」(包摂的)なものと書く。その後大谷さんは永山則夫の弁護団にも加わり、死刑廃止論者となる。永山は極寒の地に生まれ酷いネグレクトを受けた少年時代を過ごした。ひとの背景を鑑みることなく少年犯罪...太田昌国の世界その87「追悼私記2話—大谷恭子さん、鈴木道彦さん」

  • 李俐錦+Miya+武田理沙@代々木上原Hako Gallery

    代々木上原のHakoGallery(2024/11/28)。Li-ChinLi李俐錦(中国笙)MIYA(Modularfl)RisaTakeda武田理沙(synth)李俐錦さんから「自分はloudだからエレクトロニクスと演りたい」との発言があり企画した。当日になり3人で相談し、ファーストセットはデュオふたつ(順番はMIYAさんと武田さんがじゃんけんで決めた)、セカンドセットはトリオによる即興。武田さんとのデュオで感じたのは中国笙のデジタル感(日本の笙にもシンセのような感覚があるけれど)。ふたりとも何の前触れもなく「その音」にたどりつき続け、その驚きが持続する。MIYAさんとのデュオでは、MIYAさんの作り出すサウンドがまるでプラットフォームのようになり、その場を共有してふたりとも発言する感覚。発言が蓄積さ...李俐錦+Miya+武田理沙@代々木上原HakoGallery

  • 大前チズル+中島教秀『Avec マタタビ』(Jaz.in)

    『Jaz.in』vol.14(2025年1月号)に、大前チズルさん、中島教秀さんによる『Avecマタタビ』のレビューを寄稿しました。大阪で念願の大前さんを観たばかり、いやカッコいいです。ご一読ください。マタタビ効果あり〼。●大前チズル自由部活女子—大前チズル+吉田野乃子@大阪StudioT-Bone(2024年)大前チズル『RoyalFolks』(2017-18年)大前チズル+中島教秀『Avecマタタビ』(Jaz.in)

  • 『エレクトリック・シナプス!』(Jaz.in)

    『Jaz.in』vol.14(2025年1月号)に、『エレクトリック・シナプス!』(地底レコード)を出したばかりの加藤崇之さんへのインタビュー記事を寄稿しました。話も、もちろんサウンドもめちゃおもしろいです。ぜひご一読ください。加藤崇之g、さがゆきvo,g、佐藤研二b、藤掛正隆ds、松井智恵美映像、寺部孝規音響、kagaridance●加藤崇之インプロヴァイザーの立脚地vol.24加藤崇之(JazzTokyo)(2024年)加藤崇之+神田綾子@東中野セロニアス(2024年)zekatsumaカルテット@新宿ピットイン(2023年)松風鉱一カルテット+石田幹雄@新宿ピットイン(2022年)吉田達也+加藤崇之+神田綾子@公園通りクラシックス(2022年)松風鉱一@西荻窪clopclop(2021年)エレクトリ...『エレクトリック・シナプス!』(Jaz.in)

  • 李俐錦+すずえり@Ftarri

    水道橋のFtarri(2024/11/25)。Li-ChinLi李俐錦(中国笙)Suzueriすずえり(p,org,electronics,etc.)なにしろ李俐錦さんの中国笙が多様で迫力もありすばらしい。雅楽の笙とはずいぶん異なり、音域が驚くほど幅広く、エヴァン・パーカーを思わせるマルチフォニックもみせる。共鳴管が多数あるためタッピングも逆からの息の吹き込みもまた多様。すずえりさんは李さんの呼応を期待したうえで音風景を作り出す。ピアノはピアノらしい響きと奇妙なプリペアド、オルガンによるドローン、光の明滅に反応させるエレクトロニクス、セロファンテープのマテリアル性に依拠した仕掛け。それらに時間の要素を重ね、ふたりの場を擾乱してみせるのはみごと。FujiX-E2,7Artisans12mmF2.8,Leic...李俐錦+すずえり@Ftarri

  • 稲葉佳子・青池憲司『台湾人の歌舞伎町』

    稲葉佳子・青池憲司『台湾人の歌舞伎町』(ちくま文庫)がおもしろい。新橋駅前や渋谷の道玄坂あたりは戦後台湾やくざ(というと物騒だがそういう形でしかありえなかった)が開発を担った場所だと認識していたが、歌舞伎町もまたそうだった。まずは新宿の西口マーケットがあり、そこを拠点として歌舞伎町が開発される。なぜ西口マーケット拠点かといえば今も残るトンネルを通じて歌舞伎町と地続きだったから。なぜ歌舞伎町に歓楽街と区役所ができたかといえばなにもなかったから。そして西口マーケットの一部はしょんべん横丁(いまの思い出横丁)として残る。名店どん底も紀伊國屋書店の創業者・田辺茂一から歌舞伎町に移転しろと薦められたが、結局決断できず三丁目にちょっとずれただけだったらしい。ひょっとしたら風景が変わっていたかな。コマ劇場が消えたのはつ...稲葉佳子・青池憲司『台湾人の歌舞伎町』

  • 安田芙充央『SORA』

    安田芙充央『SORA』(Pourquoi、2024年)FumioYasuda安田芙充央(p,melodica,key,perc,etc.)JoachimBadenhorst(vo,voice,cl,bcl)Akimuse(vo)NobuyoshiIno井野信義(b)DogenKinowaki木ノ脇道元(fl,altofl)TakakoHagiwara萩原貴子(fl)AsianArtStrings(strings)このアルバムにはいくつかの異なる貌があり、それらが自然に併存し、ときに介入しあっている。ジャズの貌。かつて安田文夫時代に高柳昌行のアングリーウェイブスに参加したこともあるピアニストだということを意識することはあまりない。もとより高柳がアルバート・アイラーをコンセプトとして結成したバンドでもあり、サ...安田芙充央『SORA』

  • Arashi@公園通りクラシックス

    渋谷の公園通りクラシックス(2024/11/19)。AkiraSakata坂田明(as,cl,voice)JohanBerthling(b)PaalNilssen-Love(ds,perc)のるかそるか、しかしこの速度と密度で誰も振り落とされることがないのは驚嘆にあたいする。坂田明さんは<死んだ男の残したものは>を歌った。その間ポールもヨハンもじっと耳を傾け、やがて入り、坂田さんが主旋律を吹いた。いつもと異なるありようは、おそらく谷川俊太郎さんへの追悼でもあったからだろう。FujiX-E2,7Artisans12mmF2.8,LeicaElmarit90mmF2.8(M)●坂田明坂田明+住倉カオス+竹下勇馬+オータコージ@千駄木barisshee(2024年)ヨシュア・ヴァイツェル+永井千恵+坂田明@稲毛...Arashi@公園通りクラシックス

  • 市野元彦・津上研太・外山明『melodies』CD先行発売ライブ@新宿ピットイン

    新宿ピットイン(2024/11/18)。MotohikoIchino市野元彦(g)KentaTsugami津上研太(as)AkiraSotoyama外山明(ds)SpeicialGuest:MinyenHsieh謝明諺(ts)謝明諺さんの全方位的なテナーにも、刀を抜くとナマの感じが強い津上研太さんのアルトにも聴き惚れる。それぞれのソロのときアプローチを変える外山明さんはみごと。市野元彦さんのギターには即興であろうと曲であろうと関係ない魅力があって、弾いているだけで気が付くとサウンド全体が持ち上がっている。●市野元彦西島芳+市野元彦@上町63(2024年)高田ひろ子+市野元彦@中野SweetRain(2023年)melodies@新宿ピットイン(2023年)YukariEndoProject『DROP,DR...市野元彦・津上研太・外山明『melodies』CD先行発売ライブ@新宿ピットイン

  • 北川民次展@世田谷美術館

    人が瓶や木の実になったようなフォルムに惚れ惚れする。メキシコ帰りというイメージばかりが強かったのだけれど、意外にもスタイルが変遷していったのは発見だった。やはりというべきかフェルナン・レジェからの影響もあった。戦時中に当局に依頼されての絵も謎めいていて、まったく戦意高揚につながらないのが北川民次らしい。本駒込のギャラリー・ときの忘れものでも北川作品を展示していて、これもうれしい。北川民次展@世田谷美術館

  • 加茂直明+金子雄生「路傍の人」@新宿サムライ

    新宿のサムライ(2024/11/9、マチネ)。NaoakiKamo加茂直明(舞踏)YuseiKaneko金子雄生(tp)昼でもサムライは異界。その中にさらに別の界が作られる。舞踏による外からの介入があり、楽器の音も介入するとともに、動く身体の介入に自らを開いているよう。外から聞こえる救急車のサイレンもこの界でつくられたものかもしれない。ぎりぎりの精神でもちこたえるところに境と界の価値があった。FujiX-E2,7Artisans12mmF2.8,LeicaElmarit90mmF2.8(M)●金子雄生5Trumpets@なってるハウス(2023年)加茂直明+金子雄生「路傍の人」@新宿サムライ

  • 安部公房展@神奈川近代文学館

    神奈川県近代文学展の安部公房展。展示内容がとても豊富で驚いた。8インチフロッピーのワープロやKORGのシンセも、2台のコンタックスRTSやミノルタCLEも実際に目にすることができてうれしかった。もうひとつの目当ては苅部直さん(政治学者)と鳥羽耕史さん(文学研究者)との対談。若いころ共産党に入った安部が展開したのはシュールレアリスム的な表現であり、これがソ連式リアリズムとどう折り合いを見出したのかという指摘がおもしろい。もとよりシュールレアリスムが大衆に向けられた手段であったこと、一方で安部が活動した下丸子文化集団では相手が市民であろうと容赦なくカフカの話などをしていたことについても言及があり、そのアンバランスさは今後も安部への視線のひとつであるにちがいない。そして、『箱男』では匿名性をもとにしたデモクラシ...安部公房展@神奈川近代文学館

  • エスペランサ・スポルディング@ビルボードライブ東京

    六本木ミッドタウンのビルボードライブ東京(2024/11/3)。esperanzaspalding(contrabass,el-b,vo,dance,p,g)MatthewStevens(g,el-b)EricDoob(ds)KaylinHorgan(dance)TashaeUdo(dance)今回はエスペランサの闊達さに圧倒されたのはコントラバスよりもエレキベース。そして幅広く伸びる声、ダンス、ピアノ、ギター。中心にあるのは愛。また完璧を超えるステージをみせてくれた。●エスペランサ・スポルディングクリス・デイヴィス『DiatomRibbons』(2018年)エスペランサ・スポルディング@ブルーノート東京(2017年)テリ・リン・キャリントン(SocialScience)『WaitingGame』(201...エスペランサ・スポルディング@ビルボードライブ東京

  • 安田芙充央+水谷浩章@横濱エアジン

    関内の横濱エアジン(2024/11/2)。FumioYasuda安田芙充央(p)HiroakiMizutani水谷浩章(b)ピアノの音と音との間に、残響に、過去と未来の音の記憶が侵入する。またとない体験だった。個人体験を大事にすることにして、挨拶もせずに帰った。FujiX-E2,LeicaElmarit90mmF2.8(M),7Artisans12mmF2.8●安田芙充央ヨアヒム・バーデンホルスト+井野信義+安田芙充央@稲毛Candy(2023年)TRYANGLE/安田芙充央+井野信義+山崎比呂志@なってるハウス(2022年)ヨアヒム・バーデンホルスト+安田芙充央+井野信義@稲毛Candy(2020年)PoemofaCellSound/FilmInstallation&ConcertinTokyo@ドイツ...安田芙充央+水谷浩章@横濱エアジン

  • 山猫トリオ『闇を駆け抜ける猫たち Running through the darkness』(JazzTokyo)

    #2354『山猫トリオ/闇を駆け抜ける猫たちRunningthroughthedarkness』–JazzTokyo●庄子勝治豊住芳三郎+照内央晴+庄子勝治@稲毛Candy(2022年)庄子勝治+照内央晴@稲毛Candy(2020年)豊住芳三郎インタビュー(JazzTokyo)(2019年)豊住芳三郎+庄子勝治+照内央晴@山猫軒(2019年)●植川縁庄子勝治+照内央晴@稲毛Candy(2020年)照内央晴+方波見智子@なってるハウス(2019年)●照内央晴アンドレア・チェンタッツォinmovingnightsw/森順治@なってるハウス(2024年)豊住芳三郎80歳記念ライヴ@中目黒楽屋(2023年)SABUUnit@新宿ピットイン(2023年)“創生自在”@京都みとき屋(2022年)SABUUNIT@新宿...山猫トリオ『闇を駆け抜ける猫たちRunningthroughthedarkness』(JazzTokyo)

  • カラパルーシャ・モーリス・マッキンタイア『Rivbea Live! Series, Volume 1』(JazzTokyo)

    #2353『カラパルーシャ・モーリス・マッキンタイア/RivbeaLive!Series,Volume1』–JazzTokyo●カラパルーシャ・モーリス・マッキンタイア"カラパルーシャ"・モーリス・マッキンタイアー『Dreamof----』(1998年)”カラパルーシャ”・モーリス・マッキンタイアー『ForcesandFeelings』(1970年)カラパルーシャ・モーリス・マッキンタイア『RivbeaLive!Series,Volume1』(JazzTokyo)

  • インプロヴァイザーの立脚地 vol.25 北田学(JazzTokyo)

    インプロヴァイザーの立脚地vol.25北田学–JazzTokyoFujiX-E2,XF35mmF1.4●北田学戸上優子+北田学+山田光@渋谷BarSubterraneans(2024年)「じゃフリージャズやろう」@神保町試聴室(2024年)北神田@渋谷BarSubterraneans(2024年)北田学+外山明+阿部真武@渋谷BarSubterraneans(2023年)北田学+外山明+阿部真武@渋谷BarSubterraneans(2022年)藤山裕子+北田学+藤井信雄@なってるハウス(2022年)北田学+西嶋徹+神田綾子@渋谷Barsubterraneans(2021年)神田綾子+北田学@渋谷BarSubterraneans(動画配信)(2020年)鈴木ちほ+北田学@バーバー富士(2019年)宅Sho...インプロヴァイザーの立脚地vol.25北田学(JazzTokyo)

  • アンドレア・チェンタッツォ in moving nights w/ 森順治@なってるハウス

    入谷のなってるハウス(2024/11/1)。AndreaCentazzo(per)HisaharuTeruuchi照内央晴[テルピアノ](p)SayoHoriguchi堀口紗与(vln)AyaOgawa小川斐子(voice)guest:JunjiMori森順治(as,bcl)アンドレア・チェンタッツォ、十年ぶりの来日ツアー初日。そのパーカッションセットは複雑なようであってもひとつひとつの打音に焦点を当てているという点ではシンプル。これに電気を加えているのがユニークだ。おもしろいのはどのメンバーのどの音要素を取っても極端に場に開かれていることだ。音単位、人単位では完結させない即興のありようを問うているように思えた。これが相互依存かどうかはわからない。FujiX-E2,7Artisans12mmF2.8,Le...アンドレア・チェンタッツォinmovingnightsw/森順治@なってるハウス

  • 吟遊詩人の世界@国立民族学博物館

    大阪の国立民族学博物館。エチオピア、タール沙漠、ベンガル、ネパール、瞽女、志人、モンゴル、マリ。はじめてネパールを旅したときにバスの窓から売りつけてきたサーランギという楽器の歴史、モンゴルのシャーマニズムと現在のラップなんて実に興味深いものだった。とくに瞽女さんについての展示は足を止めてじっくりと観た。瞽女唄という口承文芸は「瞽女が唄う唄が瞽女唄だ」とのことばの通り、雑多で多種多様な要素を含み持つものであった。伊平タケ、杉本キクイ、小林ハルと3人の瞽女さんの唄を聴き比べることができ、あまりのちがいに驚かされる。そして家々で受け取るコメや大きな風呂敷の旅道具による実感。展示の中には越後瞽女人形があって、「大和物産作」とある。これは僕が持っているものとたぶん同じ、横尾元則作だ。新潟の中学校教師だった人らしい。...吟遊詩人の世界@国立民族学博物館

  • 「米軍統治下の「島ぐるみ闘争」から現在の沖縄を逆照射する」@神保町月花舎

    「米軍統治下の「島ぐるみ闘争」から現在の沖縄を逆照射する」と題したイベントを開催しました(2024/10/27、神保町月花舎)。『米軍統治下での「島ぐるみ闘争」における沖縄住民の意識の変容』を上梓した村岡敬明さん(大和大学准教授)による研究内容の紹介。特定のスタンスに依ることなく膨大な一次資料を分析し「ナマの声」を蘇らせるアプローチです。それから西脇尚人さん(沖縄オルタナティブメディア)と自分を交えたトーク。たとえば次のような話題が興味深いものでした。●沖縄の「反復帰派」は決して少数ではなかったこと。現在の独立派へとつながる流れがあること。●沖縄問題を語るときの当事者性。「~から問う」とのテーマ設定には主語も目的語も不在であり、「沖縄に寄り添う」という常套句には欺瞞があること。生活権・生存権を脅かされる者...「米軍統治下の「島ぐるみ闘争」から現在の沖縄を逆照射する」@神保町月花舎

  • 齋藤徹生誕祭@横濱エアジン

    関内の横濱エアジン(2024/10/27)。TaikoMatsumoto松本泰子(vo)TaiichiKamimuraかみむら泰一(ts)MasaoTajima田嶋真佐雄(b)YuKimura木村由(dance)YokoIchikawa市川洋子(お話)YoshieUmemoto梅本よしえ(p)MaiWatanabe渡辺麻衣(vo)いい時間でした。ありがとうございました。テツさん、昨日はあっち側で69歳。FujiX-E2,7Artisans12mmF2.8,LeicaElmarit90mmF2.8(M)●齋藤徹音の旅行社@中野SweetRain(2024年)徹の部屋ふたたび不在の在~『齋藤徹の芸術コントラバスが描く運動体』出版記念@いずるば(JazzTokyo)(2023年)『私の城』(2022年)齊藤聡『...齋藤徹生誕祭@横濱エアジン

  • 塩田千春『つながる私(アイ)』@大阪中之島美術館

    世界とコネクトする回路を巨大にしたような世界観であり、いきなり遠近感を失ってその回路の中に放り込まれる。美術館の外に出ると世界がこれまでとはちがう相にあり、安部公房『方舟さくら丸』を思い出させてくれた。塩田千春『つながる私(アイ)』@大阪中之島美術館

  • 『石岡瑛子 I デザイン』@兵庫県立美術館

    兵庫県立美術館。これを観たらパルコ文化・セゾン文化がどうのと軽く言えなくなるほどの熱量。レニ・リーフェンシュタールへの共鳴もわからなくはない。井上光晴の本のデザインが石岡瑛子だったことは発見。笠井紀美子とかマイルス・デイヴィスの『TUTU』とかコッポラの『ドラキュラ』とか、展示をはがしてダッシュしたい。『石岡瑛子Iデザイン』@兵庫県立美術館

  • 今井祝雄―長い未来をひきつれて@芦屋市立美術博物館

    前衛集団「具体」の会員だったからといって、今井祝雄には、吉原治良、白髪一雄、田中敦子、村上三郎のようにマテリアルや肉体での世界への働きかけといった面はない。むしろ世界との関わりを醒めた眼で一歩引いて眺めつつ、関わりを棄て去れない自分を作品として昇華させているような感覚。それは記録媒体そのものやそれが捉える具体性への固執にもつながっていて、何年間もの毎日の自撮りを並べた《デイリーポートレート》では河原温を、また歩いた経路を地図に記録しつつ写真を撮る《ウォーキング・イベント曲がり角の風景》ではポール・オースターの『ガラスの街』を思い出させてくれた。どちらも世界との関わりを切実に求めた作家であったし、一見白けたような今井祝雄にもそのようなものを感じた。同じ場所で赤信号と青信号のときに露光する《時間の風景/阿倍野...今井祝雄―長い未来をひきつれて@芦屋市立美術博物館

  • うむうむ。@横濱エアジン

    関内の横濱エアジン(2024/10/25)。うむうむ。HiromasaSadaoka定岡弘将(ds)AkikoFuruyama古山晶子(ts)YukariSekiya関谷友加里(p)関西の独特なベースレストリオ「うむうむ。」、ついに関東上陸。サウンドはまろやかでもあって、たとえばファーストセット終盤に定岡さんがドラムを叩きまくっても(メンバーから「うるさい」と・・・)、懐の深いトリオサウンドに包まれていた。前に雑誌『Jaz.in』の記事のためインタビューしたとき、テナーの古山さんは倍音の大事さを話してくれた。ライヴで<TheWaterIsWide>を演ってうっとりさせられたのけれど、やはりチャールズ・ロイドへのオマージュでもあったのかな。ピアノの関谷さんが指向する「芯はあるんだけど耳に痛くない」音にも納得...うむうむ。@横濱エアジン

  • 大阪でのパエド・コンカ

    クラリネット奏者のパエド・コンカさんは東京でも多くのギグを行っているけれど、大阪でしか体験できない組み合わせでの演奏があり、連日足を運んだ。●2024/10/20StudioT-BonePaedConca(cl)StePper(dance,electronics)RabitoArimoto有本羅人(tp,bcl,etc.)StePperは足元の衝撃を電気信号に変換し、机上のエレクトロニクスとともにサウンドを創出する。身体の動きが楽器ではないパスを通じて音になり、電気信号になろうとなるまいとその場での物理的な音と重なる。つまり通常のミュージシャンは楽器やデバイスを操作する人なのだとして、StePperの場合にはそのレイヤーが衝撃音、衝撃から変換される二次的・三次的な音、エレクトロニクスと三重に重なっている。...大阪でのパエド・コンカ

  • 詩+低音@大阪Jazz On Top ACTⅢ

    大阪のJazzOnTopACTⅢ(2024/10/20、マチネ)。UtakoYamauchi山内詩子(vo)TomomiAzuma東ともみ(b)Guest:JetWong黄啓傑(tp,vo)「詩+低音」というデュオユニット。山内詩子さんは「隠(ONU)」というヴォイスグループのメンバーだということで気になっていたし、先日渋谷の公園通りクラシックスで西島芳さん・栗田妙子さんのピアノデュオに曲を提供した東ともみさんの名前(と、客席での存在感)も記憶にあった。サウンドは一貫して安定していながらも心地いいマチエールがあって、ずっと愉しんで聴いた。ゲストの黄啓傑(ジェット・ウォン)さんのカッコいいエンターテイナーぶりもよかった。すばらしいし、それぞれ他のステージでもぜひ観てみたい。FujiX-E2,XF35mmF1...詩+低音@大阪JazzOnTopACTⅢ

  • アルタードステイツ@湯島Bar道

    湯島のBar道(2024/10/18)。KazuhisaUchihashi内橋和久(g)MitsuruNasunoナスノミツル(b)YasuhiroYoshigaki芳垣安洋(ds)Bar道の大久保さんが前からやるぞやるぞと煽ってきて、先日呑みに行ったらゴンドウトモヒコさんと作戦会議をしていて、これは来なければならない。90年代にはじめて新宿ピットインでアルタードステイツのライヴを観て、その後機会がなくて、たぶんそれ以来。だから断言もできないのだけれど先鋭性がポップ性といい感じに丸く融合するようになっていて、いつなんどきでも愉しめるサウンドだった。FujiX-E2,XF35mmF1.4,LeicaElmarit90mmF2.8(M)●内橋和久I-I(内橋和久+山本達久+坂口光央)@代々木上原HakoGal...アルタードステイツ@湯島Bar道

  • 自由部活女子 — 大前チズル+吉田野乃子@大阪Studio T-Bone

    大阪のStudioT-Bone(2024/10/19)。ChizuruOhmae大前チズル(p,vo)NonokoYoshida吉田野乃子(as)Guest:RabitoArimoto有本羅人(tp)ずっと生で観たいと思っていた大前チズルさんと久しぶりの吉田野乃子さん。センチメンタルでアグレッシヴで気持ちいい。野乃子さんは確信犯のようにピキピキ音で爆走してまた最高。有本羅人さんも女子部に参入した。FujiX-E2,XF35mmF1.4,LeicaElmarit90mmF2.8(M)●大前チズル大前チズル『RoyalFolks』(2017-18年)●吉田野乃子トータル・ノック・アウト・オーケストラ記事(Jaz.in)(2024年)RooftopCamels屋上駱駝@なってるハウス(2021年)『TotalK...自由部活女子—大前チズル+吉田野乃子@大阪StudioT-Bone

  • アンサンブル・シッポリィ@神戸100Ban Hall

    神戸の100BanHall(2024/10/19)。KaoriNishijima西島芳(p,voice,synth)TsutomuTakei武井努(ts,cl,fl)YukiNakayama中山雄貴(tb)RabitoArimoto有本羅人(tp,bcl)音の重なりを手探りするグループ。リズム隊がいないため、所与のものではなく自分たちで時間を作り出さなければならない。管の持続音が場の空気を醸成し、ピアノの減衰音が時間の有限性を意識させる。四人の重なりには色気があって、残響はすなわち残り香。『VeryShippolly』、『DancingShippolly』に続く作品がたのしみ。FujiX-E2,7Artisans12mmF2.8,LeicaElmarit90mmF2.8(M)●西島芳西島芳+市野元彦@上町...アンサンブル・シッポリィ@神戸100BanHall

  • 神田綾子+潮田雄一+内田静男@千駄木bar isshee

    千駄木のbarisshee(2024/10/5)。AyakoKanda神田綾子(voice)YuichiUshioda潮田雄一(g)ShizuoUchida内田静男(b)力能を即興の場に放つとき、関係性はもちろんのこと、どのようなものが他者が提示するのかを摸索するプロセスがある。これが緊張感を生む場合もあれば、手探りで噛み合わない場合もあるだろう。この日は互いに力能にも演奏の揺らぎ自体にも信頼があったのか、とてもよい形となった。誰もがためらうことなくアクセルを踏み、それがみごとに交感の一部となっていた。FujiX-E2,7Artisans12mmF2.8,LeicaElmarit90mmF2.8(M)●神田綾子喜多直毅+神田綾子@松本弦楽器(2014年)木村由+神田綾子@国分寺ArtxJazzM's(20...神田綾子+潮田雄一+内田静男@千駄木barisshee

  • 『渋さ知らズ』(ミュージック・マガジン)

    渋さ知らズ、8年ぶりの新作『渋吼』。不破大輔さんにお話を聞いて、『ミュージック・マガジン』2024年11月号に寄稿しました。ご一読ください。ところでなかなか着る機会のない渋さTシャツ。●不破大輔渋さ知らズfuwaworks@入谷なってるハウス(2024年)渋さ知らズ@なってるハウス(2023年)渋さチビズ@なってるハウス(2023年)川口義之+不破大輔+山口コーイチ+岡村太+高橋保行@なってるハウス(2022年)石渡岬+不破大輔@千駄木BarIsshee(2022年)不破ワークス@なってるハウス(2020年)加藤崇之+不破大輔+藤掛正隆+元晴@荻窪ルースターノースサイド(2019年)渋大祭@川崎市東扇島東公園(2019年)渋さチビズ@なってるハウス(2019年)青山健一展「ペタペタ」とTheSpaceBa...『渋さ知らズ』(ミュージック・マガジン)

  • 乾千恵『17のピアソラ・タンゴ』@島本町・長谷川書店

    大阪の右上、京都の手前にある島本町の長谷川書店にて、乾千恵さんの個展『17のピアソラ・タンゴ』。タッチからざざざざざと澄んでも濁ってもいる音が聴こえてくる。書もまた相対することで出来上がりだけでなく書かれたプロセスも共有させてくれるよう。長谷川書店は素敵な本屋さんで、僕の本と千恵さんの絵を並べてくださっていて嬉しかった。千恵さんがぼろぼろになるまで読み込んだ斎藤充正さんのピアソラ本も置いてあった(新版準備中だとか)。数年前にお宅を訪ねたときびっくりしたものだけど、今回もまたびっくりした。千恵さんが好きな喜多直毅さんのCDを預け、野村喜和夫さんのシュルレアリスム小説集『観音移動』を買った。せっかく来たし、サントリー山崎が生れるきっかけになった名水が出る水無瀬神宮に参拝。乾千恵『17のピアソラ・タンゴ』@島本町・長谷川書店

  • 長沢哲+松本一哉@不動前Permian

    不動前のPermian(2024/10/14)。TetsuNagasawa長沢哲(ds)KazuyaMatsumoto松本一哉(perc)対照的にも思えるふたりの打楽器奏者の共演。松本さんは微かな音で「そのあたり」からの響きをつくりはじめる。次第に場に充満する世界は面的でもあり、また響きの時間を重ね合わせれば立体的でもある。長沢さんのアプローチは無数の色とりどりの点から面へ、そして立体へ拡げてゆくもので、ときに松本さんの周波数と重なるのは驚異的だ。セカンドセットでは、松本さんは点を集めて長沢さんと並走するという逆のアプローチ。非常に細かい解像度を持つふたりの音の数々が聴く者を包んだ。FujiX-E2,7Artisans12mmF2.8,XF35mm1.4●長沢哲長沢哲+山田衛子@不動前Permian(20...長沢哲+松本一哉@不動前Permian

  • 喜多直毅+神田綾子@松本弦楽器

    代々木の松本弦楽器(2024/10/12)。NaokiKita喜多直毅(vln,cello)AyakoKanda神田綾子(voice)狭い親密空間でのインプロヴィゼーション。この日はふたつのおもしろさを発見した。ひとつはヴォイスとヴァイオリンの「運動」性であり、相互に即応するのはさすが。もうひとつは、ヴォイスがその性格上ナラティブ的だとして、ここでのヴァイオリンもまた説話のようであったこと。FujiX-E2,7Artisans12mmF2.8,LeicaElmarit90mmF2.8(M)●喜多直毅喜多直毅タンゴ四重奏団@雑司ヶ谷エル・チョクロ(2023年)『私達が失ったものWhatwehavelost』『奈良のある日の朝DiePflichtRuft』(2023年)久田舜一郎+喜多直毅@松本弦楽器(202...喜多直毅+神田綾子@松本弦楽器

  • 木村由+神田綾子@国分寺Art x Jazz M's

    国分寺のArtxJazzM's(2024/10/10)。YuKimura木村由(dance)AyakoKanda/神田綾子(voice)はじめはふたりとも同じ場所にいる。ヴォイスがその場でのダンスを語るようでもあり、ダンスがヴォイスを吸って動きに変換するようでもあり。セカンドセットでは由さんが周囲で遊ぶ。仮面のためか、ファーストセットで見えた双方向のヴェクトルはここには見当たらず、まるで互いの存在を感知しながらも異なる並行世界でのふたつのナラティブのよう。ヴォイスはデュオでありつつもソロならでは、折伏ということばが浮かんできた。FujiE-X2,XF35mmF1.4●木村由マクイーン時田深山+木村由@月花舎(2024年)「水のかたちPraiseofShapelessness」@アトリエ第Q藝術(2024年...木村由+神田綾子@国分寺ArtxJazzM's

  • 創立100周年記念「知の大冒険—東洋文庫 名品の煌めき—」@東洋文庫ミュージアム

    東洋文庫ミュージアムの展示に思わず興奮。『山海経広注』、ラッフルズの『ジャワ誌』、杉田玄白訳の『解体新書』、朝鮮通信使の記録『朝鮮聘事』、『ラーマーヤナ』、いちいち楽しい。本という物体は脳のなにかを刺激する。ここにはマルコ・ポーロの『東方見聞録』が80種類も収められているそうである。前にスリランカの箇所を読んだら、聖なる山スリー・パーダに鎖で登っていて笑ったことがある。たしかに最後はきつかった。他の地域についても、700年以上前に変人が見聞きし妄想した内容を自分の記憶と照らし合わせて読んでみたい。(モンゴルのウランバートルにはかれの銅像があった。)創立100周年記念「知の大冒険—東洋文庫名品の煌めき—」@東洋文庫ミュージアム

  • 西島芳+市野元彦@上町63

    横浜の上町63(2024/10/12、マチネ)。KaoriNishijima西島芳(p,vo)MotohikoIchino市野元彦(g)関東での西島さんのデュオ祭りも最終日。市野元彦さんのギターはアンビエント的で「丁々発止の即興」のようなものではない。そんなことも、また曲か即興かどうかなんてことも、まったく関係のない魅力が「手を使って実際に弾く」ことにより生まれている。響きが発せられるあとも、発せられるであろう前でも、ギターの音のひろがりが西島さんの和音がもたらす世界の包絡線と重なり、すばらしいサウンドになっている。FujiX-E2,7Artisans12mmF2.8,LeicaElmarit90mmF2.8(M)●西島芳西島芳+栗田妙子@公園通りクラシックス(2024年)沢田穣治+西島芳+本藤美咲@成城...西島芳+市野元彦@上町63

  • 幽けき刻 with 中山晃子@公園通りクラシックス

    渋谷の公園通りクラシックス(2024/10/11)。KanonAonami蒼波花音(as)FumiEndo遠藤ふみ(p)ToruNishijima西嶋徹(b)AkikoNakayama中山晃子(alivepainting)空気感ということばがあるとして、「幽けき刻」のサウンドは一足飛びにそれを表現しようとするものではなく、音を伝える媒体そのものとの対話を試みているもののように思えた。演者の相対するものが空気感ではなく空気だとすると、それは音楽の方法論に依拠せずかなりのおそろしさを伴うにちがいない。そしてサウンドの魅力もそのおそろしさからくるにちがいない。ペインティングはミクロな領域から宇宙的な領域までを往還し、対話の力をさらに増した。FujiX-E2,7Artisans12mmF2.8,LeicaElma...幽けき刻with中山晃子@公園通りクラシックス

  • 宇野邦一+江澤健一郎+鴻英良編『アンチ・ダンス』

    ダンス批評家の竹重伸一さんの知己を得て、共著で執筆しておられる『アンチ・ダンス』(宇野邦一+江澤健一郎+鴻英良編、水声社、2024年)を読んでみたらとても刺激的でくらくらした。土方巽や室伏鴻の舞踏とはなんだったのか。自分の身体はどこにあるのか、ひとつにみえて本当にひとつなのか、抜け出ることのできるものなのか。出るとすればどこに出るのか。「無為」とはなにか。生と死とのはざまでどのように反逆し痙攣しうるのか。ダンスと即興音楽のあり方には共通するところもまるで異なるところもあるだろうけれど、批評のあり方もまた。宇野邦一+江澤健一郎+鴻英良編『アンチ・ダンス』

  • インプロヴァイザーの立脚地 vol.24 加藤崇之(JazzTokyo)

    インプロヴァイザーの立脚地vol.24加藤崇之–JazzTokyo●加藤崇之加藤崇之+神田綾子@東中野セロニアス(2024年)zekatsumaカルテット@新宿ピットイン(2023年)松風鉱一カルテット+石田幹雄@新宿ピットイン(2022年)吉田達也+加藤崇之+神田綾子@公園通りクラシックス(2022年)松風鉱一@西荻窪clopclop(2021年)エレクトリック渦@阿佐ヶ谷YellowVision(2021年)神田綾子+加藤崇之@下北沢NoRoomforSquares(2021年)松風鉱一@本八幡cooljojo(2021年)神田綾子+加藤崇之@下北沢NoRoomforSquares(2021年)松風鉱一カルテット+石田幹雄@新宿ピットイン(2020年)夢Duo年末スペシャル@なってるハウス(2019年...インプロヴァイザーの立脚地vol.24加藤崇之(JazzTokyo)

  • クリス・ピッツィオコス、7年ぶりの来日(JazzTokyo)

    #1326クリス・ピッツィオコス、7年ぶりの来日–JazzTokyo●クリス・ピッツィオコスフィリップ・ホワイト+クリス・ピッツィオコス『Collapse』(-2018年)クリス・ピッツィオコス+スサナ・サントス・シルヴァ+トルビョルン・ゼッターバーグ『ChildofIllusion』(2017年)CPユニット『SilverBulletintheAutumnofYourYears』(2017年)JazzTokyoのクリス・ピッツィオコス特集その2(2017年)クリス・ピッツィオコス+吉田達也+広瀬淳二+JOJO広重+スガダイロー@秋葉原GOODMAN(2017年)クリス・ピッツィオコス+ヒカシュー+沖至@JAZZARTせんがわ(JazzTokyo)(2017年)CPユニット『BeforetheHeatDe...クリス・ピッツィオコス、7年ぶりの来日(JazzTokyo)

  • 『Turbo Lotus』(JazzTokyo)

    #2348『TurboLotus』–JazzTokyoAyakoKanda神田綾子(Vocalizations)MattHollenberg(ElectricGuitars,BassVI,BulbulTarang)PatrickGolden(Drums)●神田綾子楠直孝トリオ@東中野セロニアス(2024年)神田綾子+土屋秀樹@池袋FlatFive(2024年)加藤崇之+神田綾子@東中野セロニアス(2024年)「水のかたちPraiseofShapelessness」@アトリエ第Q藝術(2024年)moments-MamikoHosokawaphotographedbym.yoshihisa@代々木上原hakogallery(2024年)神田綾子+楠直孝+吉木稔@東中野セロニアス(2024年)神田綾子+土屋秀...『TurboLotus』(JazzTokyo)

  • 西島芳+栗田妙子@公園通りクラシックス

    渋谷の公園通りクラシックス(2024/10/7)。KaoriNishijima西島芳(p)TaekoKurita栗田妙子(p)明確で美しい一音一音から夢見るような世界を展開する栗田さん、和音で包絡線を描き出すような西島さん。デュオとなるとそれぞれのキャラが気持ちよく浮き彫りになるよう。FujiX-E2,7Artisans12mmF2.8,LeicaElmarit90mmF2.8(M)●西島芳沢田穣治+西島芳+本藤美咲@成城学園前CafeBeulmans(2024年)playingonablanket@堀切アイレアメノ(2023年)YukariEndoProject『DROP,DROP,SLOWTEARS』レコ発@渋谷公園通りクラシックス(2023年)YukariEndoProject『DROP,DROP,...西島芳+栗田妙子@公園通りクラシックス

  • 松本竣介展@ときの忘れもの

    ときの忘れものにて松本竣介展。自分の知る松本の作品は多くはないけれど、近代美術館などで目にするたびにしばらく足を止めた。今回もDMの《Y市の橋》なんて、淡くて茶色で緑色で、静かに立体をぱたぱたとたたんだようで、じつに良い。●参照鉄道と美術の150年@東京ステーションギャラリー松本竣介展@ときの忘れもの

  • 坂田明+住倉カオス+竹下勇馬+オータコージ@千駄木bar isshee

    千駄木のbarisshee(2024/10/1)。AkiraSakata坂田明(as)KaossSumikura住倉カオス(g)YumaTakeshita竹下勇馬(self-madeinstruments)KojiOtaオータコージ(ds)疲れ果てていたので坂田さんだと思いよろよろ辿り着いたけれど、来てよかった。4人ともアメーバ的というのか不定形の凄みがあった。ぎゃふん。FujiX-E2,7Artisans12mmF2.8,LeicaElmarit90mmF2.8(M)●坂田明ヨシュア・ヴァイツェル+永井千恵+坂田明@稲毛Candy(2024年)BIGFOOT@秋葉原GOODMAN(2024年)坂田明withTRAVISANOTRIO@千駄木BarIsshee(2024年)クレイグ・ペデルセン+マーク・モ...坂田明+住倉カオス+竹下勇馬+オータコージ@千駄木barisshee

  • 高橋アキ+野村雅美@阿佐ヶ谷ヴィオロン

    阿佐ヶ谷のヴィオロン(2024/9/28)。MasayoshiNomura野村雅美(g)AkiTakahashi高橋アキ(p)えっヴィオロンに高橋アキさんがと驚き駆けつけた。野村さんのギター演奏は気体の分子の流れも可視化してくれるようなもので、誰もが身を委ねる感覚。そして高橋アキさんは佐藤聰明、坂本龍一、武満徹、ピーター・ガーランド、ビートルズ、エリック・サティの曲をソロで弾き、即興のデュオを野村さんと演った。高田ひろ子さんアレンジの<さようなら>に武満徹メロディを味わい、<ゴールデン・スランバー>には身動きが取れなくなった。和音のひとつひとつを微妙に動かすあの魔術はなんだ。●高橋アキ高橋アキ+石川高@神保町試聴室(2023年)●野村雅美ニンニ・モルジア+豊住芳三郎+野村雅美@阿佐ヶ谷YellowVisi...高橋アキ+野村雅美@阿佐ヶ谷ヴィオロン

  • トータル・ノック・アウト・オーケストラ記事(Jaz.in)

    立花泰彦(b)をリーダーとする北海道の音楽集団トータル・ノック・アウト・オーケストラ自由を希求する2ndアルバム『醒めることのない夢』をリリース Jaz.in(jazin.net)●TKOO『TotalKnockOutOrchestra』(JazzTokyo)(2020年)トータル・ノック・アウト・オーケストラ記事(Jaz.in)

  • 野津昌太郎+北川秀生+定岡弘将@池袋FlatFive

    池袋のFlatFive(2024/9/27)。ShotaroNozu野津昌太郎(g)HideoKitagawa北川秀生(b)HiromasaSadaoka定岡弘将(ds)「いつものメンバー」ではあるけれどまたしても新鮮。安定と遊び心の北川さん。野津さんはいつもより妙にカラフルでひとつひとつの音の内部に微細な変化がある。定岡さんはシンバルでもスネアでも同列の音であるという点が丁寧で気持ちいい。FujiX-E2,7Artisans12mmF2.8,LeicaElmarit90mmF2.8(M)●野津昌太郎YutakaTakahashi+野津昌太郎@千駄木barisshee(2024年)野津昌太郎+北川秀生+定岡弘将@池袋FlatFive(2024年)遠藤ふみ+野津昌太郎+阿部真武@神保町試聴室(2023年)野...野津昌太郎+北川秀生+定岡弘将@池袋FlatFive

  • 田中一村展@東京都美術館

    東京都美術館。意外なほどの筆遣いの荒さ、それとは対照的に写真的描写を取り入れたコントラストや視野のトリミングといったアプローチが、奄美において田中一村のスタイルとして昇華していくプロセスを体感したような気分。そんなわけでアダンを連れて帰った。こういうものに弱い。田中一村展@東京都美術館

  • MIYA+芳垣安洋@千駄木Bar Isshee

    千駄木のBarIsshee(2024/9/20)。MIYA(flutemodular,能管)YasuhiroYoshigaki芳垣安洋(ds)芳垣安洋さんのドラミングが特別であることは知っているけれど、ここまで凄いものを見せられてしまうとは。インディペンデントに音を出しつつMIYAさんの音を模すユーモアもあり、そこから別の相に発展する。音波が目の前で弧となって飛んでいくようだ。MIYAさんはいつもより偶然性を楽しんでいるようにみえた。おもしろいのはその偶然性にあるていど依拠しているはずの音が、ドラムスに呼応していたことだ。興奮してしまったのは、時間の流れが順方向に限らなかったからにちがいない。FujiX-E2,7Artisans12mmF2.8●MiyaMIYA+竹下勇馬@千駄木BarIsshee(202...MIYA+芳垣安洋@千駄木BarIsshee

  • 李和晋『新潟』@コ本や

    山吹町のコ本やにて。詩人の金時鐘さんは、自らが逃げてきた済州島と、1959年からの北朝鮮帰国事業のことを想い、1970年に詩集『新潟』をものした。そして李和晋さんは新潟を訪れ、帰国事業で使われたであろうバス通りや曽我ひとみさんが拉致された通りを歩き、撮影する。写真群は『新潟』の構成で配置されている。李さんは「近くて遠い他者の生きた/生きている時間の延長上に、ルーツを複数化し、乱反射させていくことを試みます」と書いている。このような写真作品でこちらの視線を乱すのはみごと。引き裂かれたものはさまざまだ。もとより金時鐘さんの使うことば(かつての支配者のことば)自体が「ごつごつ」している。ことばにも時間にも人間の縁にも立脚地にも断絶がある。以前にアーティストの阪田清子さんが『新潟』のテキストの上に塩の結晶を置いた...李和晋『新潟』@コ本や

  • Uquwa@公園通りクラシックス

    渋谷の公園通りクラシックス(2024/9/15)。UquwaShokoNumao沼尾翔子(vo)FumiEndo遠藤ふみ(p)MasatakeAbe阿部真武(b)YoshinoriShiraishi白石美徳(ds)Uquwaを試聴室で観るのも3回目。手探りの良さもあったけれど、このように確信して同じ世界を共有しているように思える段階でも、その良さは失われない。タイトルに「ことばと音のあいだ」とあるように、沼尾翔子さんが音を発するプロセス自体が大きな価値を持っており、それは日本語の特性と無縁ではない。他の3人も歌伴ではなく音世界に色を与えたり刺激となる信号を出してみたりして、同じところにいる感覚。●沼尾翔子謝明諺・2024年6月の日本ツアー(JazzTokyo)(2024年)蒼波花音+遠藤ふみ+西嶋徹+沼尾...Uquwa@公園通りクラシックス

  • 世界のビーズ展@文化学園服飾博物館

    新宿の文化学園服飾博物館にて「世界のビーズ展」。権力の誇示や魔除けなど目的はいろいろだけど、どれにも魅せられる。琥珀の色もさまざまだし、紅い糸で結わえられているラピスラズリなんてじつにあざやか(アフガニスタンだけで採れるとあったが間違いで、自分もミャンマーのアウンサン市場で安物を買ったりした)。イエメンの銀もいい。20世紀の末にサナアで腰に付ける刀のジャンビアを買ったけれど、あれはどこに消えてしまったのだろう。不思議なのはビーズが山間部で多く使われていたことだ。ちょっと前、ベトナムやミャンマーの北部に足を運ぶとカラフルな刺繡の入った少数民族の子たちをよく見たけれど、オカネがあればそれにビーズが散りばめられていたということ。宝貝だってガラス玉だって運び入れること自体が特別だったにちがいない。照葉樹林文化・コ...世界のビーズ展@文化学園服飾博物館

  • 戸上優子+北田学+山田光@渋谷Bar Subterraneans

    渋谷のBarSubterraneans(2024/9/11)。YukoTogami戸上優子(ds)ManabuKitada北田学(cl,bcl)HikaruYamada山田光(as)親密で響きのよい場ということもあり、3人とも生音での即興。北田学さんのクラは粘っこく、つねにその時間がはじまりであるかのような一筆書き。山田光さんは全体性に貢献するように空気感を変える音のさまざま。戸上優子さんの放つ波は破壊的なものではなく、そのためもあってか、対照的にも聞こえるふたりをひとつのサウンドに包むようだった。FujiX-E2,7Artisans12mmF2.8,LeicaElmarit90mmF2.8(M)●北田学「じゃフリージャズやろう」@神保町試聴室(2024年)北神田@渋谷BarSubterraneans(2...戸上優子+北田学+山田光@渋谷BarSubterraneans

  • Phipt+@公園通りクラシックス

    渋谷の公園通りクラシックス(2024/9/10)。Phipt+KenIkeda池田謙(electronics)FumiEndo遠藤ふみ(p)MasatakeAbe阿部真武(b)TatsuhisaYamamoto山本達久(ds)異なる時間感覚によるプレイが集合することで創出される雲の音楽。注意深く断片を聴くと発見があり全体との往還ができる。FujiX-E2,7artisans12mmF2.8,XF35mmF1.4●池田謙インプロヴァイザーの立脚地vol.23池田謙(JazzTokyo)(2024年)池田謙+山本達久@代々木上原HakoGallery(2024年)カール・ストーン+池田謙『DAM』(JazzTokyo)(2023年)ロジャー・ターナー+池田謙@Ftarri(2023年)阿部真武+池田謙+遠藤ふ...Phipt+@公園通りクラシックス

  • 楠直孝トリオ@東中野セロニアス

    東中野のセロニアス(2024/9/9)。NaotakaKusunoki楠直孝(p)MasanoriSugimoto杉本匡教(ts)AyakoKanda神田綾子(Vo)長く共演を続けてきた楠・神田に関西シーンの杉本というトリオ。隙あらば新しいなにかを試そうとする楠さんのピアノは素晴らしい。杉本さんのテナーはどっしりと渋いオールドスタイルであるようでいて、グロウルを混ぜたりして新鮮。音の出し入れが潔いのも気持ちがいい。これに声量があるからこそのグラデーションを描くヴォイス。FujiX-E2,7Artisans12mmF2.8,XF35mmF1.4●楠直孝神田綾子+楠直孝+吉木稔@東中野セロニアス(2024年)神田綾子+楠直孝@池袋FlatFive(2023年)神田綾子+楠直孝@池袋FlatFive(2023年...楠直孝トリオ@東中野セロニアス

  • ジャン・サスポータス+りょうたろう+熊坂路得子@いずるば

    沼部のいずるば(2024/9/7)。JeanSasportes(dance)Ryotaroりょうたろう(dance)RutsukoKumasaka熊坂路得子(accordeon)5年前の5月18日、齋藤徹さんが来ることは難しいだろうと思いつつ、いずるばに足を運んだ。そのときのステージも、今回の同じ3人による再演も素晴らしかった。ジャンさんが途中で「Yes」と呟いたことに象徴されるように、肯定の力が満ち溢れていた。FujiX-E2,XF35mmF1.4,LeicaElmarit90mmF2.8(M)●ジャン・サスポータスTheBassCollectivemeetsJean&Bénédicte@山猫軒(2022年)いずるば2022/Entre-tempsaugrenier@いずるば(2022年)『私の城』(2...ジャン・サスポータス+りょうたろう+熊坂路得子@いずるば

  • 関東大震災101周年/韓国・朝鮮人犠牲者追悼式

    韓国・朝鮮人犠牲者追悼式(2024/9/7)。101年前の関東大震災のとき、デマに憎悪感情を煽られた一般市民が多くの韓国・朝鮮人を殺した。追悼式の前に公民館で上映されたドキュメンタリーを視ていると、最近のクルド人排斥の動きとどうしても重なってみえてしまう。参加者は年々増えているように思えるがどうだろう。最初に李政美(い・ちょんみ)さんの歌、<京成線>。友人の版画家リョクさんは、僕が文芸誌『オフショア』に書いたプンムル(農楽)についての文章を読んで来てくれた。プンムルでは金属の長い響きとチャンゴの短い響きが組み合わさり、みんな練り歩くものだから四方八方から聴こえて、やはり例外的な体験だった。シン・ミンジャさん、香村かをりさん、玉響海月さん(去年、ザイ・クーニンさんが使うチャンゴを貸してくださった)。Fuji...関東大震災101周年/韓国・朝鮮人犠牲者追悼式

  • インプロヴァイザーの立脚地 vol.23 池田謙(JazzTokyo)

    インプロヴァイザーの立脚地vol.23池田謙–JazzTokyo●池田謙池田謙+山本達久@代々木上原HakoGallery(2024年)カール・ストーン+池田謙『DAM』(JazzTokyo)(2023年)ロジャー・ターナー+池田謙@Ftarri(2023年)阿部真武+池田謙+遠藤ふみ@公園通りクラシックス(2023年)「ジョン・ラッセルを追悼する」@下北沢アレイホール(2022年)池田謙+マッシモ・マギー+エディ・プレヴォ+ヨシュア・ヴァイツェル『EasterMondayMusic』(JazzTokyo)(2019年)キム・ミール+クリスチャン・ヴァルムルー+池田謙@東北沢OTOOTO(2019年)フタリのさとがえり@Ftarri(2018年)池田謙+秋山徹次@東北沢OTOOTO(2017年)インプロヴァイザーの立脚地vol.23池田謙(JazzTokyo)

  • 佐藤允彦&森山威男 feat. レオン・ブランチャード&アイドリス・ラーマン『LIVE AT CAFÉ OTO』(JazzTokyo)

    #2343『佐藤允彦&森山威男feat.レオン・ブランチャード&アイドリス・ラーマン/LIVEATCAFÉOTO』–JazzTokyoTakeoMoriyama森山威男(drums)MasahikoSatoh佐藤允彦(piano)IdrisRahman(tenorsax)LeonBrichard(electricbass)●佐藤允彦トン・クラミ@山猫軒・公園通りクラシックス(2024年)纐纈雅代+佐藤允彦+豊住芳三郎@新宿ピットイン(2020年)詭弁楽派vol.1@新宿ピットイン(2020年)ニュージャズホールって何だ?@新宿ピットイン(2018年)TONKLAMI@東京都民教会(2016年)高瀬アキ+佐藤允彦@渋谷・公園通りクラシックス(2016年)ペーター・ブロッツマン+佐藤允彦+森山威男@新宿ピット...佐藤允彦&森山威男feat.レオン・ブランチャード&アイドリス・ラーマン『LIVEATCAFÉOTO』(JazzTokyo)

  • イェスパー・ヘルツ『SHIZUKA』(JazzTokyo)

    #2344『イェスパー・ヘルツ/SHIZUKA』–JazzTokyoJesperHertz(piano)MinoruYoshiki吉木稔(bass)ShujiMorita森田修史(tenorsax)NaokiTakahashi高橋直希(drums)●森田修史村上寛@池袋Independence(2018年)●吉木稔神田綾子+楠直孝+吉木稔@東中野セロニアス(2024年)●高橋直希金澤英明「年末大仕事3~四つ巴」@中野スイートレイン(2022年)イェスパー・ヘルツ『SHIZUKA』(JazzTokyo)

  • 神田綾子+土屋秀樹@池袋Flat Five

    池袋のFlatFive(2024/8/28)。AyakoKanda神田綾子(vo)HidekiTsuchiya土屋秀樹(g)こうなると曲もインプロも関係ない領域であって、自由度の高さには驚くべきものがある。FujiX-E2,XF35mmF1.4●神田綾子加藤崇之+神田綾子@東中野セロニアス(2024年)「水のかたちPraiseofShapelessness」@アトリエ第Q藝術(2024年)moments-MamikoHosokawaphotographedbym.yoshihisa@代々木上原hakogallery(2024年)神田綾子+楠直孝+吉木稔@東中野セロニアス(2024年)神田綾子+土屋秀樹@池袋FlatFive(2024年)KARM日本ツアー・関東編(JazzTokyo)(2024年)カーステ...神田綾子+土屋秀樹@池袋FlatFive

  • 鳥羽耕史『安部公房 消しゴムで書く』

    鳥羽耕史『安部公房消しゴムで書く』(ミネルヴァ書房、2024年)。著者の『運動体・安部公房』(一葉社、2007年)は、安部が共産党と相容れなかったこと、かれの写真にも共通する小説世界の展開は外の政治状況にコミットしないという決意表明でもあったことをあぶり出し、とてもおもしろいものだった。「運動体」ということばを拙著のサブタイトルに使ったほどだ。本書は包括的な評伝だからそのように特定の視点でのみ分析したものではない。だが、やはりあちこちに発見がある。細かいことでいえば、たとえば、歌舞伎町のナルシスに安部や勅使河原宏や開高健も訪れていたということ(夕子ママのお母さんの時代だろうな)。それから堤清二を通じて西武・セゾンから支援をずっと受けていたということ。セゾン文化と安部公房とのつながりなんて考えなかった。そし...鳥羽耕史『安部公房消しゴムで書く』

  • 川崎

    編集者のMさんと川崎港町で待ち合わせ。美空ひばりの<港町十三番地>のモデルになった場所で、かつては日本コロムビアの本社があった。いまその場所にはタワマンが建っており、その先には多摩川。都内とちがって葦が生えたままの干潟域であり、生き物の環境としてはとても良さそう。ちょっと上流に歩くと、寝っ転がって日光浴をしている人も釣りをしている人もいる。ここは2015年の中一殺害事件の現場だった(磯部涼『ルポ川崎』に詳しい)。下流のほうに戻ると六郷橋、京急の橋、JRの橋。阿部薫は六郷橋あたりでサックスを練習していたはずで、若松孝二の映画『13人連続暴行魔』にも阿部本人の映像が出てくる。以前に阿部薫のお母さんのお宅を訪ねたことがあって、壁には五海ゆうじが撮った阿部の練習風景の写真が飾ってあった。その作品が収録された写真集...川崎

  • 金成隆一『ルポ トランプ王国2』、辻浩平『トランプ再熱狂の正体』

    トランプの大統領当選(2016年)の驚きは、都市部の視線で分析していては実態を捉えられないということも意味した。金成隆一『ルポトランプ王国』(岩波新書、2017年)は錆びついた地域=ラストベルトの住民の声を拾い上げた傑作だった。大統領選が迫ってきて気になるので、その続編(岩波新書、2019年)と、辻浩平『トランプ再熱狂の正体』(新潮新書、2024年)を一読。生存に直結するオカネの問題、それからアイデンティティの問題。辻さんの本によれば、かつてオバマはこんな発言をしたという。「民主党の人間は東海岸と西海岸に住み、リベラルで、カフェラテを飲み、ポリティカル・コレクトネスを守り、普通の人間と感覚がずれていると思われている」と。保守派がリベラルを揶揄するときには、カフェラテを飲む(latte-sipping)、テ...金成隆一『ルポトランプ王国2』、辻浩平『トランプ再熱狂の正体』

  • 岡田一男『沖縄久高島のイラブー』

    シネマ・チュプキ・タバタにて、岡田一男『沖縄久高島のイラブー』(2024年)。沖縄開闢神話の地・久高島では、住民を神女として相互承認させるためにイザイホーという祭祀が12年にいちど行われていた。だが人口減少もあり、最後に行われたのは1978年のこと。その貴重な記録映画が『沖縄久高島のイザイホー』(岡田一男監督)だが、そのときイラブー(エラブウミヘビ)の燻製作りも撮影されていた。そして21世紀になり、途絶えていたイラブーの捕獲と燻製が復活してきた。映画はかつてのフィルムと最近の様子を対照させて示している。20年近く前、僕が久高島を訪れた日がちょうどイラブー獲りの復活というタイミングだった。もちろん島内でイラブーを食べられる店などなかったし、那覇の市場にぶらさがっている乾物はほかの場所から運ばれてきたものだっ...岡田一男『沖縄久高島のイラブー』

  • ヨシュア・ヴァイツェル+永井千恵+坂田明@稲毛Candy

    稲毛のCandy(2024/8/17)。JoshuaWeitzel(Shamisen)ChieNagai永井千恵(vo)AkiraSakata坂田明(as)ヨシュアさんは体調もかなり戻ったようでひと安心。三味線も永井千恵さんのガジェットも中心への引力が小さく、むしろ逸脱することを是としている。その音は、まるで別の世界がここに重なって存在するよう。ところが千恵さんの透き通る声や坂田さんのアルトが聴く者を我に返らせる。ふたつの世界の間を往還するようなライヴだった。FujiX-E2,LeicaElmarit90mmF2.8(M),7Artisans12mmF2.8●ヨシュア・ヴァイツェルマッシモ・マギー+ヨシュア・ヴァイツェル+ティム・グリーン『LiveatSalonVillaPlagwitz』(JazzTok...ヨシュア・ヴァイツェル+永井千恵+坂田明@稲毛Candy

  • 今福龍太『霧のコミューン』、川満信一

    今福龍太『霧のコミューン』(みすず書房、2024年)。「群島」的な思考、大文字の歴史への疑い、AIへの疑い、やはり読んでいて発見することが少なくない。今年亡くなった詩人の川満信一さんについての章もあった。東アジアの島嶼部において独自に構想されてきたヴィジョンとして、島尾敏雄(ヤポネシア)、谷川雁、崎山多美、エドゥアール・グリッサンらとともに川満さんの思想が挙げられている。もちろん、川満さんが沖縄独立を想って書いた憲法案「琉球共和社会憲法C私(試)案」(1981年)も思想のひとつの成果であるけれど、それは実際のところそれは体系的でもなんでもなかった。だから今福さんも共鳴したのかもしれない。僕の手元には川満さんの個人誌『カオスの貌』が4冊ほどあって、ときに思い出して開いてみてもすぐになにかが得られるようなもの...今福龍太『霧のコミューン』、川満信一

  • 『ユリイカ』のポール・オースター特集号

    『ユリイカ』のポール・オースター特集号をぱらぱら。オースターの翻訳家・柴田元幸さんの指摘がおもしろい。「人は大人になるとasifと言わずに、almostasifと『別に断定はしていないんだけど』とalmostをつけたくなる」が、オースターはalmostを使わない若者であった、と。それで思い出したのは、J・M・クッツェーとの対談集『HereandNow』を読んだとき、クッツェーはなんてつまらないことしか言えない人なんだろうと感じたこと。たしかにオースターと話す「大人」はそうみえてしまうものかもしれない。もとより自分とクッツェー作品はどうも相性が悪い。『TheChildhoodofJesus』でもじつに嫌な気分になったし、つい続編の邦訳『イエスの学校時代』も読んでしまい、どうもなんとも。いま調べてみたら第3作...『ユリイカ』のポール・オースター特集号

  • ハン・ガン『別れを告げない』

    ハン・ガン『別れを告げない』(白水社、2021/2024年)。恐ろしくて逃げられず一気に読了した。1948年、アメリカと傀儡の軍事政権は「アカ」をつぶすために済州島の住民3万人前後を無差別に殺した。その記憶を抱えていた母親、生死の間の世界で語る自分と友人。記憶はつねに一次的な感覚と直結している。冷たさ、痛さ、重さ。事件のあとに日本に小舟で逃亡してきた金時鐘さんにとって、それが、父親が歌った〈クレメンタインの歌〉の声の記憶だったように。●済州島杉原達『越境する民近代大阪の朝鮮人史』ヤンヨンヒ『スープとイデオロギー』済州島、火山島済州島四・三事件の慰霊碑と写真展済州島の平和博物館済州島四・三事件69周年追悼の集い〜講演とコンサートの夕べ『済州島四・三事件記憶と真実』、『悲劇の島チェジュ』オ・ミヨル『チスル』、...ハン・ガン『別れを告げない』

  • マクイーン時田深山+木村由@月花舎

    神保町の月花舎(2024/8/14)。MiyamaMcQueen-Tokitaマクイーン時田深山(17-stringkoto)YuKimura木村由(dance)弦を縦に横に、ノイズにも低音にも意味がある十七絃ならではの表現。テーブルにのぼってのダンスは箏と心を通じ合わせるものだった。FujiX-E2,7Artisans12mmF2.8●マクイーン時田深山インプロヴァイザーの立脚地vol.16マクイーン時田深山(JazzTokyo)(2024年)現代音楽レクチャーシリーズ最終回「今日の音楽作曲家山本和智自作を語る」@浦安市文化会館(2023年)『私の城』(2022年)喜多直毅+マクイーン時田深山@松本弦楽器(2020年)マクイーン時田深山+池田陽子+池上秀夫―弦弦弦@喫茶茶会記(JazzTokyo)(20...マクイーン時田深山+木村由@月花舎

  • Yutaka Takahashi+野津昌太郎@千駄木bar isshee

    千駄木のbarisshee(2024/8/9)。YutakaTakahashi(g)ShotaroNozu野津昌太郎(g)YutakaさんfromNYと野津さんfrom阿佐ヶ谷。動の気合のYutakaさんはあれこれと強く仕掛ける。静の気合の野津さんは妙なことをずっと続けている。キャラ違いのふたりがとんでもなくおもしろいしキャラ変もあった。静かにやかましく盛り上がった。今後もなにかありそう、おそろしい予感。FujiX-E2,7Artisans12mmF2.8,LeicaElmarit90mmF2.8(M)●野津昌太郎野津昌太郎+北川秀生+定岡弘将@池袋FlatFive(2024年)遠藤ふみ+野津昌太郎+阿部真武@神保町試聴室(2023年)野津昌太郎+塙正貴+甲斐正樹@池袋FlatFive(2023年)野津昌...YutakaTakahashi+野津昌太郎@千駄木barisshee

  • 加藤崇之+神田綾子@東中野セロニアス

    東中野のセロニアス(2024/8/4、マチネ)。TakayukiKato加藤崇之(g)AyakoKanda神田綾子(voice)文字通り会話であり、ふたりとも相手の音を聴きつつ遊んでいることが伝わってくる。長い関係ならではか。FujiX-E2,7Artisans12mmF2.8●加藤崇之zekatsumaカルテット@新宿ピットイン(2023年)松風鉱一カルテット+石田幹雄@新宿ピットイン(2022年)吉田達也+加藤崇之+神田綾子@公園通りクラシックス(2022年)松風鉱一@西荻窪clopclop(2021年)エレクトリック渦@阿佐ヶ谷YellowVision(2021年)神田綾子+加藤崇之@下北沢NoRoomforSquares(2021年)松風鉱一@本八幡cooljojo(2021年)神田綾子+加藤崇之...加藤崇之+神田綾子@東中野セロニアス

  • ザイ・クーニン 2024年の東京(JazzTokyo)

    #1317ザイ・クーニン2024年の東京–JazzTokyo2024年6月21日(金)アトリエ第Q藝術(成城学園前)ZaiKuning(changgoh,dance)MakotoKawashima川島誠(altosaxophone)TakashiSeo瀬尾高志(contrabass)2024年7月10日(水)公園通りクラシックス(渋谷)ZaiKuning(changgoh,dance)OtomoYoshihide大友良英(guitar)KoIshikawa石川高(笙)2024年7月14日(日)公園通りクラシックス(渋谷)ZaiKuning(changgoh,dance)ShunichiroHisada久田舜一郎(小鼓,声)TakashiSeo瀬尾高志(contrabass)●ザイ・クーニンザイ・クーニン+...ザイ・クーニン2024年の東京(JazzTokyo)

  • インプロヴァイザーの立脚地 vol.22 徳永将豪(JazzTokyo)

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