カルチャーの伝承か、懐古主義か、または老害か

Sotaro KARASAWA

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Dec 6, 2018

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この記事は Start Up, Engineering Manager and CTO Advent Calendar 7日目の記事です。嘘ですそんなものはありません。あえていうならショートエッセイです。

それで、ふと帰り際に、思ったことがあって、「○○っぽくない/○○っぽい」というものをうまく表現しないと、老害っぽくなるな、あるいは、老害化していることがあるのでは？と考えたのでそのことについて書いてみようと思います。今たまたまメルカリに所属しているので主にメルカリの話になっちゃうんですけど、全体的に自社の VALUE とかに当てはめて読んでもらえると嬉しいです。

カルチャーを体現する

例えば、メルカリの「Go Bold」「Be Professional」「All for One」という VALUE の定義は、本当に秀逸だなと思っていて、スタートアップ本当に数十人のころに、

• 全員が覚えられて (平易な言葉、適切な分量)、
• ある程度抽象的で (具体化すると均質化させすぎる、多様性を失わせる)、
• それでいて具体的な行動イメージの浮かび 、
• 自分たちの特徴をうまく表す

ような言葉にまとめて、それを採用時、人事評価、MVPのような表彰といった事あるごとにこれらを軸に人を見るということが徹底されていることは、本当に今のメルカリがメルカリであるために必要なことだったなぁと心の底から思うのです。

このあたりの話はどちらかというと小泉さんの話を読むほうが適切な情報が得られそうなのでそちらに譲ります。(ここで気の利いたリンクなどを … )

それで、社内でもよく「○○さんってメルカリらしい人だよね」という話はあるのだけど、これはつまり、VALUEを体現している人のことを表していると思ってます。

カルチャーはトップダウンで伝えられるものではないという前提を理解する

もう一つ小泉さんが社員に伝えていることで好きな言葉があって「カルチャーって全員で伝えていくものだから」というやつです。

人が多くなると、みんな、情報が伝わってないとか、カルチャーが薄れてるとか、新しく入ってきた人が○○っぽくないとか、いろんなこと言い出して、しかもそれを「経営陣が伝えてくれないから」って経営のせいにする。

これに対して明確に「違う」と言っていて、トップがメッセージを発信し続けるのではなく、ある意味有機的に、みんながみんな、新しい人に「○○っぽさ」とかを伝えていく。そういう状況が作れて初めて「カルチャー」なんだよね、って。

逆に、カルチャーが死ぬときっていうのは、新しく入ってきた人に自分の言葉でカルチャーを伝えることができない人が増えてきたときなんだろうな、と思うわけです。

言語化されない曖昧なカルチャーっぽさを排除するためのVALUE

さて、それで本題なんですけど、

それで、「○○っぽくない」みたいなことを、新しい試みとかちょっとこれまでの流れに外れてそうなことに対して言うのは、そのコンテキストを踏み外すと、すごく、懐古主義っぽくなることがあるわけです。新しく入ってきた人や新しいチャレンジに対する現状維持バイアスが「○○っぽくない」という発言になって現れると。

しかもそういう発言って、一見、昔からいる人からすると納得感があって、そうそううちの会社そうじゃないんだよね、みたいに同調しがちなものがある。

でも、それの正体がなにか、と考えたときに、その「○○っぽさ」は、カルチャーではないことがあるのな、と。それに気をつけないと、ただ多様性と正反対の、変化のできない、ただ「昔はよかった」人になってしまう。

逆に、そうそういうときに「言語化されない暗黙の○○っぽさ」を排除するための VALUE の定義なんだよな、と。で、改めてこの話は VALUE に回帰するな、と。その○○っぽさ、の代わりに VALUE に置き換える。「それ全然 Be Professional じゃないよね」これならすごくわかりやすいな、と思うのです。あ、なるほどそれが Be Professoinal とこの会社で言われているそれか、と伝えられるのではないかと。

まとめ

• 「カルチャー」は VALUE を軸に伝えていきたい気持ちを新たにしました。
• そして新しい人にそれを伝えるのはみんななんだよっていうこと

あと何故かログミー読んだあとで書いたら、書き口が書き起こしみたいになったきがします。またそのうち何か思いついたらネタ書きます。