若くない何かの悩み

何かをdisっているときは、たいていツンデレですので大目に見てやってください。

新築住宅に1年住んでわかった後悔ポイントとおすすめ設備

新築住宅に住み始めてから1年経過しました。この1年を振り返ってよかったポイントや後悔ポイント、おすすめ設備を紹介します。

よかったポイント

よかったポイントは間取りの受け入れにかなりのコストをかけ自分に合った要求を明確にした結果、そのほとんどを満たすものが手に入ったことです。そのおかげで後述の後悔ポイントを差し引いても 95点ぐらいの満足度です。

blog.kuniwak.com

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後悔ポイント

後悔ポイントはいずれも軽微だと認識していますがうちいくつかはもう直せないものです。つまり予防が重要です。そのため後悔ポイントは、問題、有効そうな予防策、次善の対応策の3点で記述しています。

トイレの照明スイッチの位置がドアに向かって左右逆だった

問題

トイレに入った後に照明をつけ忘れたことに気づいて照明をつけようと思っても内側からでは手が届きません(3Dで確認する)。照明スイッチをつける位置の左右が逆であれば内側からでも手が届いたのでそうした方が良かったです。

有効そうな予防策

室外にスイッチがある場合は室内から手が届くという項目を照明のチェックリストに追加すると良さそうです。

内側から手が届くかどうかの項目が漏れていた照明のチェックリスト

対応策

トイレの照明を人感センサーにすれば人間が照明を操作しなくて済むようにできます。

トイレの照明を人感センサーにし忘れた

問題

トイレの照明をよく消し忘れます。廊下は人感センサーにしたのにトイレを人感センサーにするのを忘れました。

有効そうな予防策

照明のオンオフを頻繁に切り替える場所では人感センサーにすべきでした。前述の照明のチェックリストに頻繁なオンオフの切り替えの有無の項目を足すと良さそうです。

次善の対応策

施工費が高いので第二種電気工事士とって自分で人感センサーつきのダウンライトを施工します。

追記(2024/01/09)

トイレの照明は埋め込み式のダウンライトにしたので人感センサー付きの電球への交換はできません。電球を交換できる照明にしなかった理由はソケット部分の絶縁部品の寿命にあります。ソケット部分の絶縁部品の寿命は10年ほどでこれは LED の電球部分の寿命とほぼ同じです。10年経ったらまとめて交換する方が安全であることから電球を交換できる照明を選びませんでした。そのため人感センサーをつけるには電気工事士の資格を取得してダウンライトを人感センサー付きのダウンライトへと変える必要があるのです。

トイレのタンクを断水時用に貯水タンク付きにしたつもりが付いてないかもしれない

問題

トイレは断水時に貯水してある分だけトイレを使用できるようにすることを意図して貯水タンクつきに見えた TOTO のウォッシュレット一体形便器 ZX(TCF 9159)を選びました。その後何かの拍子にトイレのタンクの内部を確認したところ、水が見えないことに気がつきました。これは想定通りではありません。仕様によると給水方式は「内蔵タンク貯水式」なんですがタンクはどこにあるんだろう。内蔵タンクの容量が不明なため断水時に何回使えるか不明です。

TCF9159 のタンクの内部。水が見えない!

なお災害時に下水道を使ってはいけない状況がありえて、その状況では仮に貯水タンクで水を流せたとしても流してはいけないです。こういうときのために我が家では非常用トイレを足元の床下収納に備蓄しています。

有効そうな予防策

つける予定のすべての設備についていずれも展示場に行って想定どおりか確認することが重要そうです。私のケースではトイレの確認が漏れていました。

次善の対応策

前述のとおり非常用トイレを準備しています。

予定外に常設のテレビを設置することになり準備ができていなかった

問題

間取りを考えていたとき常設のテレビは買わない予定でした。タブレットとポータブルテレビがあるためそれで十分だと思っていたのです。そのため常設のテレビやテレビボードの設置を考慮していませんでした。

ただ子供がタブレットやポータブルテレビを近距離(しばしば30cm未満)から視聴しているのを見て常設のテレビが必要だという認識になりました。日本眼科医会によれば近視の原因は遺伝によるものと環境によるものがあり、このうち環境によるものの1つに近距離での作業があります。子育てをしているとどうしてもテレビ番組や動画に頼らないといけないことがあり、もしタブレットやポータブルテレビを視聴させるとこの時間のほとんどが近距離での作業になってしまいます。これを防ぐために常設のテレビを買うことにしました。ただ元の想定になかったために常設のテレビを置く場所を陽光の反射が強い場所に場当たり的に設置せざるを得なくなりました。もし想定できていたなら窓の位置調整や壁掛けの検討をしたかったです。

有効そうな予防策

知識がないと予防できない問題に思えます。この記事を含む家の振り返り記事をよく読んでおくぐらいしか思いつきません。

次善の対応策

常設のテレビ(Panasonic VIERA TH-32J300)を場当たり的に設置しました(3D で確認する)。最低限視聴できる上で消費電力に優れていたのが選んだ理由です。てっきり OLED の方が液晶より消費電力に優れていると思っていたら主流の白色+カラーフィルタ方式の OLED は液晶に劣るのですね(白色点灯時の消費電力を抑えるのが重要だがカラーフィルタを通して白色を復元すると損失が大きいのが原因)。

リビング階段にカーテンレールつける準備ができていなかった

問題

リビングに接続されている階段をリビング階段といいます。効果のほどは定かではありませんが子供の非行防止に効果があるとされています。我が家もこの点を重視してリビング階段を採用しました(3Dで確認する)。リビング階段は寒いという欠点がよく知られています。そのため扉をつけられるならつけたかったのですが間取りの制約でつけられませんでした。ただ扉をつけなくともカーテンをつけることはできたはずです。カーテンレールをつけるためには天井下地が必要です。当時はカーテンの設置を考えていなかったため天井下地を発注しませんでした。

有効そうな予防策

知識がないと予防できない問題に思えます。この記事を含む家の振り返り記事をよく読んでおくぐらいしか思いつきません。なお換気のために取り入れた外気が冷気になるのを防ぐためには排気と吸気の熱交換器をつけるという手段があります。

次善の対応策

まだ実施できていませんが突っ張り棒+カーテンで効果測定予定です。突っ張り棒は壁紙に凹みができるのが悩ましい。。。(ウォールガードでかなりマシになるんですが跡がつかなくなるわけではない)。参考までに我が家で使っているウォールガードを貼っておきます。

蓄電池の容量が少なかった

問題

我が家には 5.0kW の太陽光発電設備がついています。5.0kW は冬を除く日中にかなり余ります。余った電気を売っても大したお金にならないので蓄電池で貯めておいて日没後から日昇前までの間に使いたいです。そこで蓄電池として 56.75Ah、5.6kWh のリチウムイオン蓄電池ユニット(Panasonic LJB2256)をつけています(3D で確認する)。ただ 56.75Ah は夜の長い冬では日を跨ぐ前になくなります。

冬期の蓄電池ユニットによる充放電グラフ(Remo E による計測)。20時前に蓄電池が力尽きている

もっと容量のあるタイプを選べばよかったと思います。ただこれでも年間通せば売電と買電をとんとんにしてくれるぐらいには活躍してくれています。こういう計測に Remo E が役立ってくれます。

Nature Remo Eshop.nature.global

有効そうな予防策

十分な蓄電池容量の下限を推測するには、発電量の時間推移の推測と消費電力の時間推移の推測が必要です。このうち発電量の時間推移についてはメーカーのサイトを使えば簡易的に推測できます。

www.kyocera.co.jp

sumai.panasonic.jp

より詳細に推測したい場合は太陽光発電パネルの枚数、設置角度、発電効率、太陽高度から自力で計算できます。晴天時の実際の発電量の時間推移は太陽光発電パネルに対する陽光の入射角からのみの計算でよく近似できます。

冬期晴天の実際の発電量の時間推移。Remo E による計測

また消費電力の時間推移も必要になります。東京電力と契約していてかつスマートメーターが設置されているならくらし TEPCO web で時間帯別の電力使用量を閲覧できます。これらのデータから十分な蓄電池容量の下限を計算するとよいでしょう。

くらしTEPCO web で時間帯別の電力使用量を閲覧できる

次善の対応策

設備交換のタイミングでより容量の多いものへ変える予定です。

エコキュートが昼間に沸き上げしてくれない

問題

エコキュートは日立製のもの(HITACHI BHP-F46UD)を使っています。前述の通り余った太陽光発電は売るのではなく自家使用したいのですがこの機種は沸き上げに太陽光発電をごく補助的にしか使ってくれないようです。どんなに設定をしてみても深夜の沸き上げを止めてくれませんでした。この機種は追加モジュール(HITACHI BH-HEMS-W)を設置すれば ECHONET Lite に対応できるので前述の Remo E で自動操作をできます。これを使って晴天の昼間にだけ沸き上げをするようにできそうです。ただこの追加モジュールを設置していませんでした。追加モジュールはリモコンの位置に設置し有線で LAN に接続する必要があります*1。つまり宅内配線が必要になりますがこれを準備できていませんでした。引き渡し後の工事には13万円かかるとのことです。

有効そうな予防策

太陽光発電を設置する場合はおひさまエコキュートを検討するのがよさそうです。そうすればそもそも追加モジュールがなくとも昼間に沸き上げできます。

次善の対応策

削減額を見積もったところ13万円の元を取るにはかなりの時間がかかりそうです。また他ユーザーの声を聴くにエコキュートは本体側で余計なことをしてくるためどこまで Remo E で操作しきれるかが不確実でした。そのため発注を見合わせています。自力で宅内配線キメる、あるいは壁内に無線モジュール生やすこともできますが普段は使わない機材が必要になるのでこちらも見合わせています。

階段上出口にオートロック付きのベビーゲートを置く空間がなかった

問題

乳幼児のいる家庭では階段の上下にベビーゲートを設置した方がよいです。ベビーゲートには閉め忘れても自動で閉めてくれるオートロック機能がついているものがあります。閉め忘れに備えてなるべくオートロック機能付きのものを設置したかったのですが階段の手すりと干渉して設置できませんでした。設計士にベビーゲートを設置したいことは伝えていたのですがどのようなベビーゲートを付けたいのかは伝えられていませんでした。そのため設計士に小型のベビーゲートを想定された可能性があります。

有効そうな予防策

設置したいベビーゲートを予め設計士に伝えるのがよさそうです。

次善の対応策

オートロック付きではないベビーゲート(ベビーダン フレックスフィット)を設置しました。設置が少し大変なのですが変則的な設置にも対応できる製品です。

ベビーダンのフレックスフィットは壁に挟まれていなくとも設置できる

おすすめ設備

スマート分電盤

スマート分電盤は系統ごとの電力使用量の時間推移がわかる分電盤です。これが ECHONET Lite に対応しているため Remo E のような HEMS で系統ごとの電力使用量を計測できます。

スマート分電盤が LAN に接続されている様子

Remo E に登録した系統

1Fトイレの月間消費電力使用量の推移

スマート分電盤 + HEMS があると消費電力量の削減策の効果予測から測定までできます。これまで実施した実際の消費電力の削減策については次のスライドをご覧ください。

speakerdeck.com

階段下収納の小ドア

階段下収納の奥側のスペースは収納を取り出すのが難しくデッドスペースになりがちな空間です。そこで我が家は階段下収納の奥側へアクセスするために横に小ドアを付けました(3Dで確認する)。

副ドアと主ドアの位置

階段下収納の小ドアから防災用備蓄を取り出した様子

ここには防災用のローリングストックを載せた平台車を収納しています。平台車は山善の連結式の平台車を選びました。選んだポイントはキャスターがフローリングを痛めない素材であることです。キャスターがゴム製だとフローリングへ色移りするのでナイロン製のものを選びました。静音ですし引き出しも楽です。床が傷ついている様子もありません。この平台車は連結させられるので3連結させてちょうどよい大きさにしています。

お手入れが楽な TOTO のラクラクスマート水栓

洗面化粧台は TOTO のラクラクスマート水栓(LFJA001E)を選びました。選んだ理由は水栓根本の汚れを気にする必要がないことです。実際その通りでした。一点だけ気になるのは排水栓カバーの金属部分です。ここが水垢で汚れるのでときどきクエン酸で洗浄しています。排水栓のカバーはないほうがゴミが溜まる前に気づいて捨てられる上にお掃除が楽なのでそういう機種もあって欲しいです。

洗面台裏のランドリーコーナー

洗面台の裏に洗濯物を一時的にかけたり畳んだりする場所を用意しています(3Dで確認する)。普段は浴室乾燥機を使って衣類を乾燥させています。ときどき未乾燥の衣類を入浴のため外にかけたくなることがありそのとき一時的にかける場所としても重宝しています。

洗面台裏のランドリーコーナー

水量が多い水道直圧式のエコキュート

エコキュートとして HITACHI BHP-F46UD を選んだ理由は水道直圧式であり水量が多いことです。実際に不満のない水量が出ています。

玄関の電動アシスト自転車のバッテリー充電用コンセント

子を乗せて自転車で移動するには電動アシスト自転車が便利です。このバッテリーの充電スペースを屋外に置くとバッテリーを盗難されうるため屋内に充電スペースを置いた方がよいです。この充電スペースは自転車置き場に近い出入り口に配置するとよいでしょう。我が家では玄関に置いています。

鏡なしカウンターなしのユニットバス

浴室内の鏡はお手入れが大変でその割に使う頻度が少なかったので鏡なしのものを選びました。またカウンターは種類によっては下面がカビてお手入れが大変なのでカウンターなしものを選びました。いずれもお手入れが楽でとてもよいです。ただ浴槽のパネルがはずせてその内部のお手入れを時々しないといけないのが大変ですね。浴槽のパネルを固定できるものもあるそうでその方がお手入れは楽そうです。

プライバシー保護に優れそれでいて明るいレースカーテン

レースカーテンは SUMINOE U9401 を選びました。プライバシー保護と採光拡散に優れた WAVERON+ を採用した製品です。室外からほとんど室内が見えずそれでいて陽光を拡散させるのでとても明るく感じます。レースカーテンより内側のカーテンは sangetsu SC8233 を選びました。陽光が透けて綺麗なオフホワイトな生地です。いずれにも満足しています。

広いキッチン

キッチンは270cmの長さのものにしました(3Dで確認する)。ホットクックやコーヒーミル、電子レンジ、オーブントースターを置いてもまだ調理スペースを十分取れるので使い勝手がよいです。また通路幅は 90cm ですが複数人が活動しても邪魔にならずちょうどよい幅でした。

リビング扉と玄関扉の窓

リビング扉と玄関扉はそれぞれ窓がついているものを選びました。反対側がどのような状況になっているかわかるので便利です。

終わりに

この記事ではこの1年を振り返ってよかったポイントや後悔ポイント、おすすめ設備を紹介しました。文量はよかったポイントの章が最も少ないですが一番大事なのはここだと思っています。十分な間取りの受け入れコストを払った上で、さらに私の後悔ポイントの知識を加えてよりよい住宅を建てて欲しいと思います。

*1:無線の追加モジュールもありますがこれは ECHONET Lite に対応していません。ECHONET Lite に対応しているのは有線の追加モジュールのみです