Seleniumをサポートするツールの紹介
Seleniumを使ってテストを行う際に役立つツール群を紹介します。これらを使うことでテストコードを書く手間が大幅に軽減されるはずです。
Selenium Builder
Selenium IDEと並ぶレコーディングツールです。Firefoxのプラグインとして動作しますが、最新のバージョンでは再生にSelenium Serverを利用するため、IEやChromeでも再生可能になりました。
次に、簡単に操作方法をご紹介します。
操作方法
対象のページを開き、FireFoxのオプションから、開発ツール「Launch Selenium Builder」を選択します。
記録ボタンをクリックして記録が開始されます。なお、左下より言語を選択できますので、好きな言語を選べます。
記録しているウィンドウは、タブのバックグラウンドカラーがグリーンに変わっています。
記録画面ではリアルタイムで、動作が表示されます。記録を終了する場合は、「記録を停止」ボタンをクリックします。
再生には、Seleniumサーバが必要になりますので、あらかじめSelenium Standalone Serverをダウンロードして、次のコマンドを実行します。
メニューの「実行」から「Selenium サーバで実行」を選択します。
Selenium サーバ設定画面が起動しますので、ホスト:ポートにlocalhost:4444
を指定します。また、この例ではブラウザ設定にchrome
を指定しています。
その後、「実行」をクリックするとブラウザが立ち上がり、テストケースが実行されます。Seleniumサーバを起動しなければならないので一手間が多くなっていますが、その分、各ブラウザでのテストが可能となっています。
次のSelenium IDEと比べても遜色ないので好みが分かれるところですが、お互い一長一短があります。テスト管理視点から見ても、両方に対応できるようにしておいた方がよいでしょう。
Selenium IDE
Seleniumの初期から存在するレコーディングツールです。こちらもFirefoxのプラグインとして動作します。
操作方法
起動は、メニューにボタンが追加されるので、クリックするだけです。
下図で簡単に操作方法を説明します。
- 記録開始ボタンをクリックすると、レコ-ディングが始まり、もう一度クリックすると終了します。
- 実行ボタンで、テストケースが実行されます。
- 実行速度のスライダーでは、実行時に各コマンドの実行タイミングを遅らせたり、進めることができます。
操作方法の慣れの問題もあるので一概には言えませんが、Selenium IDEの方が、先出のSeleniumBuilderよりもコマンドの操作がやりやすく感じます。どちらも、非常に優れたツールですので、各ツールの特長を生かしてテストケース作成を行ってみて下さい。
Selenium Generator
Webサービスとして公開されている、サポートツールです。
Slenium IDEで作成されたテストケースを元に、データのバリエーション毎のテストケースを生成してくれます。
操作自体は非常に簡単で、テストケースをコピーして、バリエーション対象のデータを設定し、生成されたデータをコピーして、Selenium IDEに貼り付けるだけです。
データを入れ替えるだけのテストであれば、こちらを利用すると、かなり効率よく生成できるでしょう。
Selenium Page Object Generator
Page Object modelを生成するChromeの拡張機能です。
表示されたページに対して、各要素に対してオブジェクトを生成し、その操作を行うメソッドなどが生成されます。
出力されたコードを利用して、Seleniumから各オブジェクトをコントロールすることが可能です。出力可能なコードは、Java、C#、Robot Frameworkとなっています。
最後に
Seleniumは、テストツールとして非常に簡易に利用できるのですが、だんだんとコードが増えるにつれ、テストパターンも増えていきます。プロジェクトが進んだり、開発保守が進むと、テストのために、テストコードをメンテナンスするという悪循環も生まれてきます。
その様な時にプラグインなどを利用することで、テストを「楽に」「深く」行うことができるようになります。Seleniumについては、他にも便利なプラグインなどがありますので、また次回以降紹介していきます。
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