メトロギャラリー飯田 Metro Gallery Iida

夢と覚醒の隙間のギャラリー

木下晋の視点・果てしないリアリズムの果ての非リアリズム

2010-07-14 05:19:58 | çµµç”»

 7月1日~7月13日まで(がらんどう企画)長野県飯田市のアートハウスで開催されていた「木下晋の視点」が終了した。木下晋の生の画を観るのは、2004年の駒ケ根高原美術館以来である。木下晋は、スーパーリアリズムの画を鉛筆の色彩のみで表現する画家だ。おもに、瞽女(ごぜ)や元ハンセン病患者を描いた画は有名だ。余りにも著名な画家なので、メトロギャラリー飯田に掲載しようか迷っていたのだが、今回、私の地元での展覧会ということで、木下晋さんに承諾をいただきブログに掲載した。
 木下晋の緻密に描かれた画は果てしなくリアリズムだ。人が認識する記憶の領域を超えた、皺の線、耳の穴の形、顎から口元に流れる筋肉など、本来見ている様で全く観ていない世界を描き出している。逆に言えば、木下晋がリアリズムに描けば描くほど「私達の視点」からは非リアリズムと化す。私は想像する。何時間も何日も黙々とひたすらに鉛筆で描くアーティスト・木下晋こそ非リアリズムの世界に生きているのかも知れない。そして画と言う鏡の上に浮かぶ世界のリアリズムを黙々と描き続けている傍観者なのだと・・・。

次回は8月7日~8月29日までドイツ・ベルリンにて展覧会が開催される!






    
 メトロギャラリー飯田 所蔵・デッサン

開催日の1週間前に観たがっていた亡き父が観れなかったことがだけが悔やまれてならない・・・metro


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