2023/07/09
電柱に営巣するスズメ
巣立ち終わって河原で暮らすスズメの親子です。子スズメは口角の淵が黄色です。
遊歩道で、人が落としたパンくずを親スズメが見つけました。
子スズメは親スズメより体が大きくなっていますが、巣立ち後50日程は親から餌を貰うそうです。
一方、現在住宅街で営巣中のスズメです。片方の親鳥は、近くの電線で巣を見張っています。
年ごとに田んぼは、駐車場やマンション、介護施設に姿を変え、昔と違ってスズメが落穂ひろいする姿や、瓦屋根で営巣する姿もほとんど見なくなりました。
5月に入る前からだったか、毎日早朝から電線にとまって囀り続けるスズメがいました。メスが産卵、抱卵が無事終わるまで、すぐそばでオスが鳴きながら見張っていたようです。
都市部で営巣するスズメが巣に使っているものの中に電柱があります。電柱の上部に垂直に付いている、棒椀金とよばれる部品です。
この辺りのものは、内径7cm四方の端がふさがれていない、長い直方体の筒形をしたものが多いようです。(居住地によって棒椀金の端がふさがれていたり、ボルトが途中に入っているものもあるそうです)。
一旦さえずりの声が聞こえなくなったと思ったら、6月中旬から再び囀りを聞く様になり、別のペアの営巣が進んでいます。
前のペアは道路に面した棒椀金の端、今度のペアは路地に面した棒椀金の端から出入りしています。今は育雛中で囀りはおさまり、ペアが頻繁に交互に餌運びをしています。
親スズメは雌雄交互に、近い所ではマンションの敷地の草むら、民家の屋根や、アスファルトの地面から虫や食べクズを咥えて帰って来ます。
後方から吸い込まれるように棒椀金に入っていったり、近くの電線から遠慮がちに距離を縮めて入っていったりしています。
出るときは頭だけを出し、用心深く辺りを確認してから瞬時に飛び出します。
天敵から身を守るため人間のそばで生息してきたスズメ、その数は減少傾向にあると言われていますが、生活適応能力にとても優れた野鳥だと思います。
(椿 7/5 撮影)
OLYMPUS OM-D E-M1 & M.ZUIKO DIGITAL ED 75-300mm F4.8-6.7 II