12月1日~翌年の12月末までの13ヶ月間に発表された翻訳作品中、最も賞讃したいものに贈る賞。一般読者の支援を受けて運営し、選考にも読者の参加を仰ぐ。
第十回の選考委員は岸本佐知子・斎藤真理子・柴田元幸・西崎憲・松永美穂。第一回から第六回までは金原瑞人・岸本佐知子・柴田元幸・西崎憲・松永美穂が選考委員を務め、第六回からゲスト審査員として斎藤真理子が加わり、第七回から金原瑞人が抜けている。
第十回日本翻訳大賞
『台湾漫遊鉄道のふたり』楊双子著、三浦裕子訳
『母を失うこと――大西洋奴隷航路をたどる旅』サイディヤ・ハートマン著、榎本空訳
第十回日本翻訳大賞 授賞式詳細
7月6日(土)
開場12時半 開会1時 閉会4時
デジタルハリウッド大学(御茶ノ水)
チケット販売はホンヤクショップから
https://honyaku.base.shop/
【第十回の選考対象】
2022年12月1日から2023年12月31日までに日本語に翻訳された公刊物。原文が入手できるもの
再刊、復刊は対象外。選考委員が翻訳したもの、翻訳に協力した物、解説・帯の推薦文等を書いたものも対象外。
【推薦できる方と推薦文の文字数】
推薦資格なし。応募は本名記入であるが、推薦文の掲載名はハンドル可。サイトへの掲載の不可も選択できる。
推薦は下記の推薦フォームから。文字数が100字~400字。下限は厳密なもので100字に満たないものは無効。上限は多少の超過は可。
【選考過程】
1次選考 ウェブ上で一般読者の推薦を仰ぐ。推薦希望者は、専用フォームを使って投票する。1人1冊の推薦が可能。これにより、上位10冊を選出。加えて、選考委員それぞれが無記名で1冊ずつ推薦本をあげて5冊を選出。合計15冊を2次選考へ。
2次選考 1次選考で選ばれた15冊を、 選考委員が吟味のうえ投票し、5冊にしぼる。
最終選考 5作品を全員で協議のうえ、大賞を決定する。大賞は1作品(または2作品)。受賞作なしもあり得る。
【推薦フォーム】 ※まだ推薦できません
https://besttranslationaward.wordpress.com/suisen/
【選考委員】
岸本佐知子(きしもと・さちこ)
翻訳家。訳書にリディア・デイヴィス『話の終わり』(作品社)、ミランダ・ジュライ『いちばんここに似合う人』(新潮社)、ニコルソン・ベイカー『中二階』、ジャネット・ウィンターソン『灯台守の話』(以上白水Uブックス)、ショーン・タン『遠い町から来た話』(河出書房新社)など。編訳書に『変愛小説集』(講談社文庫)、『居心地の悪い部屋』(角川書店)など。著書に『気になる部分』(白水Uブックス)、『ねにもつタイプ』(ちくま文庫、第23回講談社エッセイ賞受賞)など。
斎藤真理子(さいとう・まりこ)
翻訳家、編集者、ライター。2015年に『カステラ』(パク・ミンギュ、ヒョン・ジェフンとの共訳、クレイン)により第一回日本翻訳大賞受賞。これをきっかけに文学の翻訳を始める。訳書にチョ・セヒ『こびとが打ち上げた小さなボール』(河出書房新社)、ファン・ジョンウン『誰でもない』(晶文社)、チョン・ミョングァン『鯨』(晶文社)、チョ・ナムジュ『82年生まれ、キム・ジヨン』(筑摩書房)、ハン・ガン『回復する人間』(白水社)など。韓国を味わい・語らい・楽しむ雑誌『中くらいの友だち』(韓くに手帖舎・皓星社)創刊メンバー。『韓国・フェミニズム・日本』(河出書房新社)責任編集。
柴田元幸(しばた・もとゆき)
翻訳家、雑誌『Monkey』責任編集。訳書にオースター『幻影の書』(新潮文庫)、ダイベック『シカゴ育ち』、ミルハウザー『ナイフ投げ師』(以上、白水Uブックス)、ロンドン『火を熾す』(スイッチ・パブリッシング)など。編訳書に『どこにもない国』(松柏社)、『紙の空から』(晶文社)など。著書に『死んでいるかしら』(日経文芸文庫)、『つまみ食い文学食堂』(角川文庫)、『アメリカン・ナルシス』(東京大学出版会、2005年サントリー学芸賞受賞)など。ほかに、英語文芸誌_Monkey Business_責任編集。
西崎憲(にしざき・けん)
翻訳家、アンソロジスト、作家。訳書に『郵便局と蛇』コッパード、『ヴァージニア・ウルフ短篇集』『ヘミングウェイ短篇集』『エドガー・アラン・ポー短篇集』(ちくま文庫)、『第二の銃声』バークリー(創元推理文庫)など。共訳書に『ピース』ウルフ(国書刊行会)など、編訳書に〈ドイル傑作集全五巻〉(創元推理文庫)など。アンソロジーに『短篇小説日和』『怪奇小説日和』(ちくま文庫)など。著書に『世界の果ての庭』(第十四回ファンタジーノベル大賞受賞作、創元推理文庫)、『蕃東国年代記』(新潮社)、『ゆみに町ガイドブック』(河出書房新社)、『飛行士と東京の雨の森』(筑摩書房)『本の幽霊』(ナナロク社)。
松永美穂(まつなが・みほ)
翻訳家、早稲田大学文学学術院教授。訳書にベルンハルト・シュリンク『朗読者』(新潮社)(2000年毎日出版文化賞特別賞)、ラフィク・シャミ『夜の語り部』(西村書店)、ミリヤム・プレスラー『マルカの長い旅』(徳間書店)、エヴァ・バロンスキー『マグノリアの眠り』(岩波書店)、マーレーネ・シュトレールヴィッツ『誘惑。』(鳥影社)、セース・ノーテボーム『木犀!/日本紀行』(論創社)、著書に『誤解でございます』(清流出版)、『ドイツ北方紀行』(NTT出版)など。