代表選手のみが潤う提案に疑問符 【金子達仁】2010年12月24日 灼熱(しゃくねつ)のカタールと冬のオーストラリア。選手であれば、どちらでプレーすることを望むのかは一目瞭然である。にもかかわらず、W杯開催地を決定するうえで、実際にプレーする者たちの意向が反映された気配はまるでなかった。選手がいなければなりたたないはずの大会が、こんなにも選手不在のまま決定されてしまっていいのか――そう憤慨していたら、さすがに選手の立場を慮(おもんぱか)る意見が聞こえてきた。開催時期を冬に移行したらどうかというベッケンバウアー氏の意見である。 ドイツ紙ビルトによれば、ベッケンバウアー氏は「選手や観客が猛暑に苦しめられる夏と違い、1~2月のカタールは、気温25度前後と非常に過ごしやすい。わたしは、これがスタジアムを冷却するために必要とされる費用を節約できる有効な代替案だと思っている。欧州の主要リーグは、この時