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今年の「#文学」
blog.livedoor.jp/climatescientists
2012年07月13日02:30 カテゴリ地球温暖化に関する科学地球温暖化懐疑論について 「日経サイエンス」2012年8月号「太陽異変」 「日経サイエンス」の2012年8月号には「太陽異変」「竜巻の脅威」という2つの特集があります。ここでは太陽のほうをとりあげます。これはScientific Americanからの翻訳ではなく日本独自の企画です。 気候変化の研究者から見て、太陽の変動は注目すべきもののひとつです。5月の気象学会の中で行なわれた講演会でも、天文学者との意思疎通をもっと進める必要があるという発言がありました (わたしの覚え書きは[別ブログ6月23日の記事])。だから、この企画がされたことはありがたいことなのです。ただし、雑誌編集者がつけたと思われる表題や導入文に、地球の気候が寒くなるだろうという期待をもたせそうなことばがならんでいます。中身を読んでみると「かもしれない」とは言え
2012年04月21日22:13 カテゴリ地球温暖化に関する科学 続・太陽活動が弱まるとどのくらい気温が下がるか 2011年9月6日の記事太陽活動が弱まるとどのくらい気温が下がるかの見積もりの話題の続きです。 2012年4月19日、国立天文台から太陽観測衛星「ひので」、太陽極域磁場の反転を捉えたという発表がありました。昨年報道された「ひので」のデータの解析と、並行して行なわれた数値シミュレーションの結果がまとまったということのようです。 とくに今回の発表で重要なのは、太陽の北極付近では磁場が逆転しようとしているようだが、南極付近では逆転するようすが見られないということです。ふだんの太陽の磁場のふるまいは、だいたい自転軸に一致した軸をもつ1本の磁石のような「双極子磁場」でよく代表され、その双極子磁場の強さは変動し、約11年ごとにN・S極が反転する、というふうに認識されてきました。厳密にいうと
2011年11月27日22:05 カテゴリ地球温暖化に関する科学 気候感度は(ある人々が)思ったほど高くないという話 「新しい研究によれば、気候システムはそれほど敏感でない。つまり、二酸化炭素濃度がふえても、前に思われていたほど気温は上がらない」というような情報が流れました。Science (サイエンス)という雑誌にのることが決まったSchmittner (シュミットナー)さんほかによる論文の話でした。 Andreas Schmittner, Nathan M. Urban, Jeremy D. Shakun, Natalie M. Mahowald, Peter U. Clark, Patrick J. Bartlein, Alan C. Mix, Antoni Rosell-Melé, 2011: Climate sensitivity estimated from temperatu
2011年09月06日03:35 カテゴリ地球温暖化に関する科学 太陽活動が弱まるとどのくらい気温が下がるかの見積もり 8月28日の「宇宙線がエーロゾル粒子形成に与える影響に関する研究の話」の記事に、9月3日に「tkb48」さん(つくばのかたでしょうか?)からコメントがありました。 寒冷期に入りつつあるのでしょうか? ******** 宇宙航空研究開発機構の太陽観測衛星「ひので」が、太陽の北極域で磁場が反転し始めた様子を観測することに成功した。 太陽の北極、南極の磁場は約11年周期で反転することが知られているが、今回は予想時期より2年も早いうえ、南極域では反転が見られないなど異例の様相を呈している。地球の環境変動につながる恐れもあるという。 http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110901-OYT1T01005.htm URLは読売新聞の記事「地
2011年08月28日23:25 カテゴリ地球温暖化に関する科学 宇宙線がエーロゾル粒子形成に与える影響に関する研究の話 「再生可能エネルギーに関するIPCC報告書が出ました」の記事に、「Cern」さん(CERN=ヨーロッパ原子核研究機構の関係のかたではないようですが)から次のような質問がありました。 2011年08月28日 21:25 CERNから宇宙線と雲の関係についての研究成果が報告されているらしいですが、CO2は温暖化への影響がないという可能性は出てくるんでしょうか?当方シロウトですが、気になります。 この論文のことですね。 Jasper Kirkby et al., 2011: Role of sulphuric acid, ammonia and galactic cosmic rays in atmospheric aerosol nucleation. Nature, 47
2011年04月16日16:02 カテゴリ地球温暖化に関する科学原子力事故 シミュレーションで何ができるか、何ができないか 3月11日[地震前です]の記事に、4月15日にyota さんからのコメントがありました。主要と思われる部分を引用します。 気象学者は、何十年も先の「温暖化」はシミュレーションで解明できるのに、たかだか2〜3日先の放射性物質の拡散シミュレーションはできないのでしょうか? これへの答えは、気象学者の間でも一致しないかもしれません。 わたしは、いわゆる温暖化シミュレーションには主力ではないもののメンバーとしてかかわってきました(今月、現場を離れましたが)。他方、いわゆる拡散シミュレーションについての直接の経験はありません。そういう立場から考えていることを述べてみます。 質問に対する直接のわたしの答えは次のようなものです。拡散シミュレーション自体はできるのです。(ここでわたし
2010年09月08日16:02 カテゴリ地球温暖化に関する科学地球温暖化懐疑論について CO2がふえても温室効果は強まらないという議論(飽和論)への反論 「CO2による吸収は飽和しているからCO2がふえても温暖化しない」という議論(ここでは仮に「飽和論」と呼びます)について、東京大学IR3SからIR3S/TIGS叢書として公開されている「地球温暖化懐疑論批判」では議論27として、東北大学の明日香さんのサイトから公開している「地球温暖化懐疑論へのコメント Ver.3.0」では議論26として、反論しました。 最近、その反論を名指しで反論する記事を見かけました。あるブログの古い記事に対するコメントになっており、そこで議論を続けるのはあまり適当でないと思いましたので、ここに移って論じることにします。 この記事は上記の2つの文書の著者を代表する立場で書いてはおりません。また、この記事は、知識を整理
2010年02月20日03:10 カテゴリ地球温暖化懐疑論について いわゆるClimategate事件、渡辺(2010)への反論(3) ブログネタ:地球温暖化 に参加中! ==「情報の秘匿・破棄」== ジョーンズたちが情報公開法に基づく開示請求に応じるのをしぶっていたことは事実と言ってよさそうです。これについては、情報公開法関係の役所が、違反はあったが時効なので訴追しないと判断したという報道がありました。[2010-02-26補足: ただし大学がまとめた文書によれば、役所は違反と断定してはいないそうです。] 大学が依頼した評価委員会の報告がこれからなので、詳しい議論はそれを待ちたいと思います。 ただし、マッキンタイアたちの情報公開請求があまりにしつこく、それにいちいち応じていたのでは研究の時間がなくなる、という判断も、もっともだったと思われます。 CRUは、NCDCのようなデータセンターで
2010年02月20日02:10 カテゴリ地球温暖化懐疑論について いわゆるClimategate事件、渡辺(2010)への反論(1) ブログネタ:地球温暖化 に参加中! ごぶさたしてしまいました。masudako です。 2009年11月、気候変動(注:ここでは「変動」と「変化」の区別を省略して「変動」で代表させます)にかかわる科学者にとって、おそろしいことが起きました。イギリスのイーストアングリア大学のCRU (Climatic Research Unit、日本の大学ならば「気候研究施設」というような名前になると思います)の科学者が過去13年間にやりとりした電子メールが暴露されてしまったのです。そのうえに、おおぜいの人がそのメールの内容をたねにしてメールを書いた科学者たちの行動を非難しています。メール暴露は犯罪のはずですが、科学者を非難する人々は正義は自分の側にあると思っているようです
2014年11月05日07:24 カテゴリ地球温暖化に関する科学持続可能な社会と温暖化軽減策 IPCC第5次評価報告書 統合報告書が出ました コペンハーゲンで開かれていたIPCCの総会で、第5次評価報告書(AR5)の統合報告書が承認されました。 今のところ、IPCCウェブサイトhttp://www.ipcc.chのトップページからも、Fifth Assessment Report (AR5)のSynthesis Reportの下に、Summary for Policymakers (政策決定者向け要約)と、Synthesis Report - Longer Report (統合報告書本体)の、それぞれのPDFファイルへのリンクがあります。(報告書本体も部会別報告書のように長くはなく、1個のPDFファイルです。) まだ体裁をととのえる編集がされていませんが、内容は最終版のようです。 この統合
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