バーコードについて

バーコードとは? バーコードを利用するメリット、バーコードの各種類の説明などバーコードについて解説します。

バーコードとは?

バーコードとは、バー(黒い線)とスペース(白い線)のパターンに、数字や文字や記号を置き換えたもので、バーコードリーダーの光を当て反射で解読させる入力方式です。例えば商品番号や、伝票番号など、コンピュータに入力したい情報をバーコード化することができます。

バーコードを利用するメリット

情報の入力手段としてバーコードを利用するメリットとして次のような理由が挙げられます。

1. バーコードを使い入力の手間を省く

バーコードおよびバーコードリーダーを利用することで、データの入力が簡素化されます。バーコードの作成方法や読み込み方法は簡単な為、簡単にシステム化可能です。

2. バーコードは誤入力を防ぐ

入力の際、人が手入力する事と比べ、バーコードでは入力ミスを防ぐ事が出来ます。さらにバーコードリーダーのハードミスを防ぐ方法としてデータキャラクタにチェックキャラクタを付加する事でより正確さを高める事も可能です。

3. バーコードは磁気などの影響を受けない

通常のバーコードは、RFIDや磁気カード等と違い磁気等の影響を受けずに入力を行う事が出来ます。

4. バーコードは印刷技術を選ばない

バーコード印刷は従来からの印刷技術で十分対応可能であり、特別な技術を必要としません。プリンタや印刷機など、一般的なものが利用可能です。

5. ランニングコストが安い

バーコードの印刷には特別な技術や素材を必要としないため、安いいコストで導入・運用が可能です。

バーコードの種類

バーコードは目的や用途に応じていくつもの種類が規格化されています。種類に応じてバーコードに出来る文字種類や桁数等の取り決めがあります。
各々のバーコードの規格は以下の通りです。

JAN / EAN

JANとは、Japanese Article Numberの頭文字からとった略号で「日本の商品番号」という意味です。
JANコードは全ての商品に統一した約束のもとにコードをつけて、生産から小売までの流通を一元化したシステムで行おう、という思想で商品につけられた番号です。

バーコード:JAN

GS1 DataBar(RSS)

GS1 DataBar(RSS/RSSコード/RSSシンボル/RSSバーコード)は2000年に小物商品の管理を目的とし、その名の通り省スペースのバーコードとして開発・標準化されました。 EANUCCシンボルの派生バージョンで、近年医薬品や医療材料に貼付けが先行しているバーコードとして注目されています。

GS1 DataBar Omnidirectional(RSS-14)

UCC/EANの標準商品コードとして使用出来る様に14桁のGTINを作成出来るバーコードで数字0〜9をエンコード出来、CDはモジュラス79を使用します。バーの高さの最小値はモジュール幅の33倍となります。

GS1 DataBar[RSS]バーコード GS1 DataBar Omnidirectional[RSS-14]

GS1 DataBar Truncated(RSS-14 Truncated)

Truncatedの先端を切るという意味合いからも解る様に、GS1 DataBar Omnidirectional(RSS-14)のバーの高さに制限を加えたバーコードです。バーの高さの最小値はモジュール幅の13倍となります。

GS1 DataBar[RSS]バーコード GS1 DataBar Truncated[RSS-14 Truncated]

GS1 DataBar Stacked(RSS-14 Stacked)

印字スペースが極めて少ない商品に対応する為に標準の第2、第4データキャラクタ間で段を区切り2段に積み重ね、幅を小さくしたバーコードです。

GS1 DataBar[RSS]バーコード GS1 DataBar Stacked[RSS-14 Stacked]

GS1 DataBar Stacked Omnidirectional(RSS-14 Stacked Omnidirectional)

GS1 DataBar Stacked(RSS-14 Stacked)シンボルをオムニスキャナに対応出来る様にしたバーコードです。

GS1 DataBar[RSS]バーコード GS1 DataBar Stacked Omnidirectional[RSS-14 Stacked Omnidirectional]

GS1 DataBar Limited(RSS Limited)

GS1 DataBar(RSS)シンボルの中で最も小さなシンボルで、パッケージインジケータ(物流識別子)を0又は1に限定してシンボルサイズを小さくしたバーコードです。 CDはモジュラス89を使用します。 バーの高さの最小値はモジュール幅の10倍となります。

GS1 DataBar[RSS]バーコード GS1 DataBar Limited[RSS Limited]

GS1 DataBar Expanded(RSS Expanded)

GS1 DataBar Expanded(RSS Expanded)は標準商品コードの他に重量等の補正情報もエンコードが出来るシンボルです。データじはGS1-128の様にアプリケーション識別子とセットにして連結出来、数字で最大74桁、英字で最大41文字までエンコード出来ます。

GS1 DataBar[RSS]バーコード GS1 DataBar Expanded[RSS Expanded]

GS1 DataBar Expanded Stacked(RSS Expanded Stacked)

印字幅に制限がある場合に対応するためにGS1 DataBar Expanded(RSS Expanded)を多段シンボルにしたものです。1段のバーの高さの最小値はモジュール幅の34倍となります。1段は2〜20シンボルキャラクタまで、段数は11段まで可能です。

GS1 DataBar[RSS]バーコード GS1 DataBar Expanded Stacked[RSS Expanded Stacked]

UPC

UPCとはUniversal Product Code=米国の一般製品コードの頭文字からの略号です。

UPCのバージョンのいろいろ
UPCコードには4つのバージョン(Version=型)があります。
UPC-AバージョンはJAN(EAN)の標準バージョンに相当するもので、12桁で成り立ちます。

UPC-Eバージョンは、JAN(EAN)の短縮バージョンに相当するもので、6桁のコードとNS(ナンバーシステム)とチェックデジットの8桁でできていまが、JANEAN)との互換性はありません。

UPC-Dバージョンは、Aバージョン、Eバージョン、EAN8(短縮バージョン)などを組み合わせ、14桁から32桁の長さをもつD-1、D-2、D-3、D-4、D-5の5種類があります。

バーコード:UPC

ITF

ITFとは Interleaved Two of Fiveの略号です。
統一商品コード、JANコードの前に1桁または2桁の「物流識別コード」を付加したも のが「物流商品コード」です。これをITFという、特に段ボールに印刷しても印刷しやすく、又読み取りやすい種類のバーコードで表示するシンボルが「標準物流シンボル」です。標準シンボルは、商品がいくつも入った外装箱、主として段ボールケースですが、これの物流段階で、「何という商品(JANコード)の何個入りが、どう動いたかを自動的に読み取り、コンピュータに入力することを目的としてつけられたシンボルです。

物流シンボルにITFが採用されたのは、下記の特長からです。
・5本の黒バーと5本の白バーで2つの数を表すことができ、スペースあたりの文字密度が大きい。
・バーの構成が太バーと細バーの単純な組合せで、誤読率が少ない。
・パッキングケースなど粗面への印刷が他に比べて容易である。
などの理由によるものです。

物流シンボルの場合、ITFキャラクターの周囲をベアラバーで囲っています。このベアラバーは、パッキングケースなどに印刷する際、フレキソ版などの軟らかい凸版を使用したとき、印圧がもろにキャラクタにかかって太りができないようにガードするためのものです。

ITFのコードをコンピュータに読み取らせる「文字」のことをシンボルといいます。すなわちITFシンボルというバーコードのことです。

※Interleaved(インターリーブド)とは
Interleaf=美術書などの貢と貢の間に色うつりがしないようにはさみ込んだ白紙という意味で、黒バーの間の白バーにもうひとつのキャラクタをはさみ込むことを意味します。

バーコード:ITF

NW-7(CODABAR)

Narrow(狭い)とWide(広い)の2種類の、4本のバーと3本のスペースの合計7本で1つのキャラクタが構成されているので、NW-7とも呼ばれています。
CODABARは比較的単純なバーの構成と、ディスクリート(分離)型でキャラクタ間ギャップにゆとりがあることなどから印刷が簡単で、特にナンバリング式印刷が容易なため、 血液の管理用、宅配便の配送伝票、図書の管理、貸出用会員カード、書留郵便の管理用など、連番印刷の必要なものに広く利用されています。

バーコード:NW7

CODE39

CODE39は数字、アルファベットといくつかの記号の合計43のキャラクタをコード化したもので、5本の黒バーと4本のスペース、合計9本のうち3本が太バー又は太スペースであることからこの名が付けられました。
CODE39は工業用にはなくてはならないものとされ、FA(Factory Automation)をはじめ、 自動車、電機関係の輸出入用梱包などに使用されています。

バーコード:CODE39

CODE128

CODE128はフルアスキーの128文字すべてをシンボル 化できます。スタートコードが3種類あり、それぞれ103種のコードパターンをもっているので、スタートコードの選択により128文字が表現できます。
また、スタートコード「C」は1キャラクタで2桁の数字を表わしているので、数字のみのデータを表わす時には約半分のコード長で表わすことが可能です。
バーコードリーダーが送信するデータは、スタート、ストップ、シフト、ファンクションの各キャラクタおよびチェックデジットを除く全データになります。

バーコード:CODE128

GS1-128(UCC/EAN128)

・バーコードリーダーが、Code128のバーコードとGS1-128(UCC/EAN128)のバーコードを識別できるように、GS1-128(UCC/EAN128)のバーコードは、スタートコードの後にFNC1キャラクタを挿入する。

・商品コードや数量等のデータ属性を示すアプリケーション識別子AI(数字2〜4桁)を規格化し、それらをデータの前に付加する。

・アプリケーション識別子は、目視で認識し易いようにカッコやスペース、ハイフン等で囲むことを推奨する。但し、それらの文字は、バーコードデータとして扱わない。(医療材料標準GS1-128(UCC/EAN128)のバーコードでは、括弧を使用する。)

・複数のデータを連結して、一つのバーコードにすることができる。但し、データの前にアプリケーション識別子AIを付加させなせればならない。

・数量のような可変長のデータの後にデータを連結する場合は、可変長データの後に区切り文字としてFNC1を挿入する。

・可変長データが、バーコードの最後になる場合は、その前に区切り文字としてのFNC1を挿入する必要がない。

・データの桁数を揃えるために可変長データの前を"0"で埋めない。

・バーコードリーダは、区切り文字としてのFNC1キャラクタがあった場合、それをグループセパレータ[GS](アスキーコード"29")に変換して出力する。

・GS1-128(UCC/EAN128)のチェックデジットは、モジュラス103で計算するが、目視読取文字として表示する必要はない。

・バーコードの最大桁数は、数字48桁、英字24桁とし、それ以上になる場合は、2段のバーコードにする。

郵便カスタマバーコード