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目の前に青い空が広がっていた。ああ、死んだのか。俺が住んでいる町に、こんな空はない。ここは天国だ... 目の前に青い空が広がっていた。ああ、死んだのか。俺が住んでいる町に、こんな空はない。ここは天国だろうか。もしかしたら、天国風の地獄かもしれない。生きている時に、何一つ人の役に立たなかった自分が天国に行けるはずがない。 自分が死んだ時のことを思い出していた。これは、生前の記憶と言えるのだろうか。あの時から、パチンコ屋の出入り口にはアルコールが常備されるようになり、入店にはマスクの着用が義務となったし、店内は完全禁煙になっていた。タバコを手にもって店に入ってきて、禁煙であることを察して、すぐに店を出ていった浮浪者風の男のことを思い出した。 天国か、天国風の地獄で思い出すにはどうでもよい思い出だが、マスクがいるようになった、あの頃な。目の前に広がる青空と、流れる雲を見ながら、現状を確認しようと記憶をさらにたどっていくために、目をつぶった。 あの頃、店に入る時は手を消毒してたけど、店から帰る時は消
2020/06/26 リンク