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つい先日、とある同人誌向けのWebページで「InDesignでは柱ごとにマスターページを作る」というようなことを書いてあるのを見て、「何をアホなことを…」と愕然としてしまったので…InDesignのマスターページ上でのノンブルと柱の設定方法を簡単に纏めておくことにしました(あくまでも一例として私の処理方法を…もちろん私の理解の範囲内でのこと)。 まず、ページ組版アプリであるInDesignには「マスターページ」の機能があり、その「マスターページ」と呼ばれるページに、本文用のフレームグリッドをはじめとして、「ノンブル(ページ番号)」や「柱(版面外に配置されるページを繰る際の目安となる文字列)」などの、ページ毎に必ず配置されるオブジェクト類をあらかじめ置いておくことで、作業負荷を軽減することができるということを理解してください(それらのマスターページを順に並べていくというイメージです)。 そし
InDesignの「フレームグリッド」で作業していると、グリッドからテキストがズレて2行分になってしまって困ってしまうことが度々起こりますね(これが初心者さんがフレームグリッドを嫌うというか、避ける理由のひとつでもあると思っていたりもしますが…)。 その原因は主にグリッド設定より大きな文字が入る場合で、よく遭遇する例としては、フレームグリッドの1行目にグリッド設定より大きな文字が入るとズレて2行取りのようになりますし、フレームの最終行に入ると1行分のアキが発生し、さらに次のフレームの先頭が2行取りになってしまうというようなことがあります。 その回避方法として、手っ取り早いのは「1行取り」とする方法があります。まあ、これが一般的に行われていることでしょう。 でも、もひとつ方法がありますが、これが意外と知られていないようですし、案外簡単な方法ですので紹介しておこうと思います。 大きくしたい理由
以下のような対談形式など1行目は行頭から組み、2行目以降をある一定の位置から流し込むようなテキストを組む場合、大きく2種類の処理方法がありますね。 ひとつは、発言者名の後を全角スペース(和字間隔)で1文字アケ、後続行もその文頭に揃えて流す処理方法と、 もうひとつは、発言者名の後を同様に全角スペースで1文字アケ、後続行はそのアキの部分から流す処理方法。 ※発言の部分だけを眺めれば、一般的な段落先頭1字アキと同様な見映えとなりますので、私的には好みです 上の例のように単純な場合は(突き出し)インデントの設定だけで完結しますが、テキストの内容や文字の並びによってはそんなに単純ではありません。 順に見ていきましょう。 まず、ひとつめ… このような場合、発言の文頭を揃えるのは比較的簡単です。 揃えたい部分に「ここまでインデント」を挿入すれば解決します。 ※「ここまでインデント」までの文字間は、文字組
はてなダイアリーのサービスが来春には終了する予定なのでこちらへ引っ越してきたのですが、更新履歴を眺めると一昨年(2016)・昨年(2017)ともに8件のみ、今年(2018)に至っては未(いま)だに更新しておりませんでした。 転居後の環境では、幸いなことにブログへのアクセス解析*1が有効になったので、「四分アキ やり方」というキーワードを元にひとつ記事を書いておきます。 「四分アキ」が必要になることはケースにより様々ですが、ひとつの例を挙げ、思いつくまま(というほど数はないですが…)例示してみましょう。 以下のような例を作成してみました。 作例はリュウミンRなので英数字も半角幅となっており、和:英数字間隔は0%(ベタ=アキなし)としています… 1行目と2行目を揃えるとすれば、「9」と「8」の前後に「四分アキ」を挿入してやる必要がありますね。 ●文字前(後)のアキ まず考えられるのは「文字パネ
先頃(2017.11.08)、モリサワさんの2017年の新書体が使用可能となりました。 その中に、縦組みで連綿体が使用できる「みちくさ」というユニークな書体があります(参照→「みちくさの使い方」)。 上記リンク先、一度は目を通して頭に入れておいた方がいいでしょう(各デザインのセットの主な字形の相違いなど…) 当該ページ末尾にて「連綿体と代替字形の一覧」というpdfが公開されています (2017.11.14追記) で、少し触ってみたのですがところ、基本的には【デザインのセット1】=「自動的に連綿体を有効にする」*1を適用し、変更したい部分はその適用を解除した上で、目的の【デザインのセット】を適用し直す*2という使い方でいいのでしょうが、各字形の差を字形パネルで確認しようとしてもかなりの無理がありましたので、連綿体などが一覧できるpdfを作成しました。 必要な方は、下のリンク先からダウンロード
InDesignの段落パネルサブメニューに「段落行取り」という項目がありますが、この使用方法や挙動などが理解しづらいようなので、私の理解の範囲で記しておきます。 初心者さんには、「行取り」そのものから説明する必要があるかと思いますので、まずそこから……*1。 この「行取り」などは「テキストフレーム」内でも実現可能ですが、その設定はかなり煩雑なことになり現実的ではありませんので、ここでは「フレームグリッド」内での運用を前提に説明を進めます(もちろん、「グリッド揃え」は「なし」以外に設定しているという前提で…)。 ●行取り 1行のみで構成される小見出しなどの文字列(段落)を、本文の何行分のスペースに配置するのかということを設定します。 結果、「グリッド揃え」の揃え位置とは無関係に設定したスペース(行数分)のセンターに揃えられます。 ●段落行取り こちらは、複数行に亘る少し長い文字列(段落)を、
ちょっと時間が出来ましたので、以前から作成して利用していた自分用の覚え書きメモを改訂したので、ついでと言ってはなんですけど、ここに公開しておきます。 (画像だけで、テキストは特にありません…悪しからず…) ※キー配列などはMac USキーボードでのものです*1 ※画像はクリックしていただくと別窓に拡大表示されます ●元ファイルのデータを左右A4サイズまで拡大しpdf化したモノ(天地位置はテキトーです) → ハイフンなどのマッピング.pdf *1:キーボードに依存するかどうかはわかりませんが、唯一「一般的はハイフン: Pの右上」という表記が気になりますので、念のため…
(「アンカー付きオブジェクト」の続きは少し後回しにして、少しだけ関連のあることを先に……) 全角以上の括弧類を作成するための(合成用の)括弧類はU+239B〜U+23B1に集中しています(画像は ATOKの文字パレット)。 これをそれぞれダブルクリックして InDesign上に直接入力してみました(小塚明朝 Pr6N-R:横組み)。 間にある縦棒(U+239Cなど)は繋ぎ用と思われますが、少し問題があるので削除し、 1文字ずつ改行を挿入して並べたのが以下です(行間アキは「0」)。 これを「縦組み」に変更してみると…… 縦横変換されます ここまでは「小塚明朝 Pr6N-R」でしたが、全選択して「小塚ゴシック Pro-H」としてみますと…… 最後のU+23B0とU+23B1はCIDコードが16312と16313なので、Adobe-Japan1-5(Pt5)以上のフォントでないと実装されていませ
あちこちのwebページや書籍に「字送り」を文字のセンターからセンターとする誤解を招く図解が氾濫しています*1。確かに写植でいう センター・センター方式 ではそうなのですが、現在のデジタルフォントによる組版では、写植でいうところの トップ・センター方式 と同様に考えるべきです。つまり、文字の頭から次の文字の頭までを「字送り(量)」と理解しましょう*2。 リンク先に図を交えて詳しく書いたつもりですが、ここにも簡単に説明を加えておきます。 写植 (写真植字)のセンター・センター方式とかトップ・センター方式というのは、印字開始位置の座標に文字の何処を基準に揃えるかを「印字方向(字送り方向)」・「行送り方向」の順に示したもので、トップは「(仮想)ボディの頭」、センターは「(仮想)ボディの中央」を指します*3。 つまり、トップは左からの横組みでは「(仮想)ボディの左端」、上からの縦組みでは「(仮想)ボ
去る7月16日にTwitter上でにある画像を流しました*1…→ 参照 画像をご覧になれば理由がわかると思いますが、何人かの方が書体名が上に付いているモノと勘違いしておられましたので、(いくつか追加して)改めて7月28日に流したのが以下のようなモノでした。 [:W530] ほぼこのままですが、上のコード表記は入れようとして忘れていました IPA・メイリオ・MS・源ノ角ゴシックに関してはTTのためCIDコード表記は無視してください(参考になりません) メーカー毎に比較し、差の顕著なモノについてはリストアップしたつもりです しかし、例えばフォントワークスさんの筑紫シリーズ以前の書体は「筑紫ゴシック」とほぼ同じで、デザイン書体などウエイトにより書体に依っては太さや大きさに差(ユレ)があるなど、細かく言えばもっと分類できるのですが、この程度で…… 小塚書体、ヒラギノ書体、游書体などはゴシックと明朝
InDesignの「スマートガイド」について、ちょっと疑問に思っていたことがありました。 それは、ガイドの表示されるドキュメントと表示されないドキュメントがあるということで、表示されるのは外部から支給された月刊の社内報のようなドキュメントで、それをベースに使い回しています。 ※スマートガイドの詳細についてはInDesignの勉強部屋さんの記事をご参照ください。 疑問には思うものの、特に不便を感じることもなく放置していましたが、ヒマに任せて「InDesign スマートガイド」で、ちょっと検索をかけてみました。 結果はご覧の通り、InDesignに限れば特にヒントになる項目はなさそうなのですが、2番目のAdobeさんのIllustratorコミュニティ フォーラムの回答中に…… ヘルプには 注意: 「グリッドにスナップ」がオンの場合は、「スマートガイド」コマンドを選択しても、スマートガイドは使
先日、ふと思いついて、以下のようなことをtwitterで呟きました。 (そういえば…InDesignで縦組みテキスト中にオブジェクト〈アイコンとか作字とか何でもええけど〉をペーストした際に90°の回転〈マイナスやったかな?〉がかかるのは何とかならんのかな…まぁオブジェクトスタイルとかに登録しといたらどうってことないねんけどね…頻出するとちと面倒…)— なんでやねんDTP/おぢん (@works014) 2016年6月16日 どういうことかというと、縦組み中では下の画像右のように、版面に対して「−90°」回転がかかった状態で挿入されます。 そろそろもうええ加減に、この仕様の変更を提案すべきではないかと(軽く)思いついたわけです。 ※以下、作例は(Mac)OSX Yosemite上のInDesign CS6にて… なぜこうなるのかを愚考してみたところ……以下のような仮説が導き出されました(画像
私の場合、JIS X 2013: 2004(04JIS)の例示字形変更に対応した「N付き」書体を使用していても、書籍組版などで要求される表外漢字を「いわゆる康煕字典体」とするには、まだまだ字形を置き換える処理が必要だと考えています。 例えば、下の画像の(参考)部分に一部を掲げてあるように、83JISで簡易字体に例示字形を変更されたモノのうち「表外漢字字体表」外だったので、04JISでもママ放置されたモノたちです。 が、それ以外にもとりあえずは処理しておきたい字種として以下の39字があります。 上が従来から収録されていた字形、下が「いわゆる康煕字典体」 但し、「瘦」の場合は改定常用漢字表に採用されたのは簡易の「痩」なのでご注意を… (以下コピペ可かと…) 唖焔鴎噛侠躯鹸麹屡繍蒋醤蝉掻騨箪掴填顛祷涜嚢溌醗頬麺莱蝋攅/倶剥叱呑嘘妍屏并痩繋 啞焰鷗嚙俠軀鹼麴屢繡蔣醬蟬搔驒簞摑塡顚禱瀆囊潑醱頰麵萊蠟
ある人気小説の後日談に登場する「怒っていた件のおじさま」*1本人として、InDesignを使用アプリケーションとしたDTP組版時の2倍ダーシ(ダッシュ)の実現方法を纏めておきます。 一般的に使われている文字としては3種類あります。 U+2014(―:EM DASH)は、フォントによって位置も長さも異なります U+2015(―:HORIZONTAL BAR)は、天地センターにあるもののフォントによって長さが異なります U+2500(─:横細線素片)は、天地センターにあり長さも1字分丁度で、太さにもほとんど差はありません 縦組み時には、それぞれが自動的に縦横変換されるのは確認しました 一見するとU+2500がイイ(あるいは使いやすい)と感じられるかも知れませんね。 ちょっとU+2500で組んでみましょうか(以下は主にリュウミンを使用)…… 私個人の感覚でしかありませんが、隣接する文字によっては
先日、訪問先で「InDesignで、見開きページの片方に両方のノンブルを表示するには?」と質問されました。 「前ページ番号」や「次ページ番号」を使うことは何となく知っていたのですが、実際にはそのような案件の経験はなく、いざやってみると思うようにはなりませんでした。即、その場で解決とはならず、申し訳ない思いをしたのでした。 翌日、手の空いた時にググってみると、何とか解決方法が見つかりましたので、ここにも分かり易く(少し情報を補って)記しておきます。 参照先→ InDesignで2ページ分のページ番号を打つ方法 結論からいうと、前記の参照先にあるように(ノンブル用の)「テキストフレームを連結」しておくというのがミソです。 ●例えば、右綴じ(縦組み)の場合には…マスターページの設定は… 縦組みなので、必ず「右から左へ」連結する必要があります 「書式/特殊文字の挿入/マーカー」から適切なモノを挿入
ついでなので、線種のカスタマイズについて…… InDesignではカスタムの線種を作成することができます。 先日のブログの最後の例「点線」の部分に追記したように、「点線」をカスタマイズしたところで、段落境界線や打ち消し線・下線にまで適用することは不可能ですので、必要ならカスタムの線種を作成する必要があります。 ここでは(私の理解の範囲で)ごく簡単に説明しておきますので、詳しくは本家AdobeさんのHelpをご参照ください*1。→ 参照ページ カスタムの罫線を作成するには、「線パネル」のメニューから「線種…」を選択し、現れる「線種パネル」で、「新規…」をクリックします。 新たに現れる「新規線種」パネルで、名前を付けて種類を選択して編集し、「追加」して「終了」→戻った「線種」パネルで「OK」とすると線種の選択肢に追加されます。もちろん、後から編集し直すことも可能ですし、複製して編集しバリエーシ
さて、合成フォントでの縦組み中の英数字や正立欧文の処理に関してですが…… 話がややこしくなりますので、以下では縦組み中の「欧文も数字も正立させて使用する」場合とします。つまり、欧文は「PTA」などの頭字語しか出現しないものと考えて…… InDesignのデフォルトフォントは小塚明朝 Pro-Rですが、合成フォントのデフォルトは以下のようになっています(環境はOSX上のInDesign CS6)。 まずはここで、「縦中横」と「縦組み中の欧文回転」の挙動を再確認しておきましょう。 当然のこと、半角入力でないと適用されませんので、半角入力して挙動を確認してみましょう*1。 「文字組アキ量設定」はデフォルトの「行末約物半角(和欧文間隔=25%)」 「縦中横」には「和欧文間隔」は適用されません 和文書体ママの場合は「縦組み中の欧文回転=ON」では和欧文間隔は適用されます 合成フォントの場合は「縦組み
縦組み本文中の算用数字などの処理について簡単に私の考え方・方法を記してみることにします(環境はOSX上のInDesign CS6)。 ※なお、合成フォントの場合は少し事情が変わってきますので、稿を改めます(後日)した…右記を参照ください。→ コレ なお、本文中に「全角入力数字」とか「全角数字」とかという用語の混乱(?)が見られますが、「誤読を避けるため」とご理解くださいませ まず、以下のように入力し、字形パネルメニューから各字形を適用して、それぞれの書体の数字の字形を確認してみました。 全角入力数字は「等幅全角字形」と、半角入力数字(英数字)は「プロポーショナル字形」と同一であることがわかります 次に、それぞれを重ね、さらにサイドベアリングを削除してみますと…… 右端のように、セットされた「字送り幅」は無視して「実際の字幅」のみを比較した場合、幾つかのパターンに分類できるようです。その例を
先日、ある掲示板での質問に答え、twitterにも流したことですが…… IllustratorやInDesign、さらにPhoshopの文字パネルのカーニング欄の選択肢にある「オプティカル」は、フォント内部の情報に依存せずアプリケーションが隣合った文字の形状を考えてカーニング量を判断します。 OTF以外のフォントやOTFでも(ペア)カーニングの設定されていないフォントにも有効であることから何かと重宝する機能ではありますが…… ※縦組みには無効です その値は以前の記事「オプティカルカーニングのツメ量と文字サイズ」で記している通り、文字サイズによって異なり、文字サイズが大きくなるほどカーニング量も大きくなる傾向にあります*1。 件の掲示板での質問は、その影響を受けた文字組みについての疑問だったのですが、ここにも判りやすく記しておきます。 まず、以下のような元とする文字組みをカーニングの設定を変
モリサワパスポートに新たに加わった「凸版文久見出し明朝 EB」について、少し気をつけなければならないことがあるので、備忘的に記しておきます(主に己の必要性から)。 まずは、右記のリンク先をご覧ください。→ 凸版文久見出し明朝について 上記リンク先には 「文」「公」「延」などのように、文字セットには含まれないデザイン差のある文字を、フォント単位で切り分けて収録していることです。「凸版文久見出し明朝 EB」が準拠するAdobe-Japan1-3は、こうしたデザイン差のある文字を十分に収録することができませんが、[Std]フォントと[StdN]フォントに、それぞれ異なるデザインの文字を割当てることで、この問題を解決しています。 とあり、「[StdN]と[Std]で文字のデザインが異なる75字」として画像が掲げられています。 ここにも同様な一覧を掲げておきます。 つまり、一般的なStdとStdNの
先日、東京のデザイン学校で学ぶ方から質問メールが来ました。 「+designing」誌の読者の方のようで、このように反応があるのはありがたいことです。 まず、質問内容は*1…… 段落スタイルや文字組みアキ量設定を勉強していくうちに「そもそも、美しい本文組版とはなにか」という疑問に突き当たりました。 「+designing」誌を読んでいると、「設定はこうするといい」という情報はのっていても、「そもそも、なぜその設定がいいか」という情報があまりなくInDesignの設定という表面的な情報を知るのみで「組版の本質」を理解する事ができません。 学内で講師陣にお聞きしてみても、「そんな事考えた事が無かった」という方ばかりで、とても困っています というような内容ものでした。 ※前段にInDesignをご使用の旨が記されていました。 設定の意味というか動機・目的はなるべく書くようにしているつもりなのです
文庫判(A6判)の各社書体による組み見本のpdfを公開します。(20150531_pdf更新) (「B6判」との間違った表記を「A6判」に修正しました…20150528) (pdf更新・追加に伴い、全体を書き換えました…20150529) (pdfを更新し、画像を差し替えました…微細な修正です…20150531) ほぼ、OS附属・アプリ附属・モリサワパスポート・フォントワークスLETS・イワタLETSで使用できる本文に使用しそうな書体のみに限定しています。 【便宜的に】明朝体系とゴシック体系に分け、2つのpdfを用意してあります。 ●明朝体系版:193頁、95書体 明朝系リンク ●ゴシック体系版:192頁、95書体 ゴシック系リンク ●主な組版設定 本文 □文字サイズ12Q×39字詰(いわゆるベタ組み) □行送り20H×16行(=行間8Hアキ=文字サイズの2/3アキ) ノンブル・柱 □10
以前の記事にも記したように、InDesignの「斜体」機能は、手動写植機の斜体をシミュレートした機能です。 その記事では「斜体」が作り出す文字の形そのものを、歪みと変形を使って再現してみましたが、今回は「斜体」のオプション項目について少し考えてみましょう。 ●変形縮小率 手動写植機では、蒲鉾型の変形レンズの1・2・3・4番の4種類があり、それぞれ長体(平体)なら左右(天地)90%・80%・70%・60%となります。その蒲鉾型の変形レンズに角度を付けて回転させることで斜体を実現していました。 InDesignの「斜体/変形縮小率」のプルダウンメニューにある10%・20%・30%・40%がその変形レンズの選択に相当するのですが、手入力では0%〜50%まで設定できます(もちろん、0%では変形はかかりません)。 以下の画像にあるように、角度90度では長体になり、0度では平体になります(実際の写植機
●「連数字処理」の不具合 まず、先日の「二・五〇」が分割されていた原因を検証しようとして、それに加えて新たな挙動不審(バグ)が見つかったので合わせて報告しておきます。 実は、普段は「日本語単数行コンポーザー」を使用しているのですが、先日の作例は「日本語段落コンポーザー」を使用していました。何かの手違いでそうなってしまったのですが、それが却って「コンポーザーによる挙動の違い」を発見することに繫がりました(普段は「連数字処理=OFF」としているので気付かないということでもあります)。 まず、「日本語段落コンポーザー」を適用した場合… 位取りのコンマ・小数点のピリオドともに直前に2桁以上の数字がないと「分割禁止」とならないようです(バグでしょう) 縦組みの中黒のみが「文字組アキ量設定」の対行末設定を無視して「半角取り」となっています(「連数字」としてはこちらが正常な扱いなのかも知れません) そし
目次などの項目とノンブル間にタブリーダーとして3点リーダーを設定するという記事をよく見かけますが、タブ文字の領域が全角の整数倍に満たない場合には不自然なアキが発生するため、組み上がりの体裁としてはよくありません。 そのような場合にはタブリーダーとして使用するのはピリオドがベターでしょう。 位置はベースラインシフトで調整し(目分量で大丈夫、さらに書体を変えることで大きさを変えたり、トラッキングで間隔を調整したり)、前後の文字とのアキが狭い場合は適当なスペースキャラクタを挿入すればいいでしょう(4行目)。 また、別の方法として「タブ」キャラクタそのものに打ち消し線(句点)を設定する方法もあります。 太さなども自由に設定可能のところが強味です。 しかし、この場合はタブ領域をピッタリと埋めようとするあまり、少しのズレが発生する場合があります(作例でも発生しています)。 あまり気になる程度ではありま
InDesign CC(2014)で解消された*1と盛んに喧伝されている感のある「ここまでインデント」のバグですが、解消されたと理解しては大きな罠に陥ることになります。 より正確には【「日本語段落コンポーザー」を使用した場合に限っては】という但し書きが必要です。 【ここ重要!!】 ※2015.01.28の「InDesign CS6 8.1.0 アップデート」でこの問題は解消されました。 但し、CS6のアップデートですよ! CC以降は未だ日本語単数行コンポーザーは無理! →リリースノート この記事内容は、あくまでも執筆当時のものです(もちろん、当ブログ記事全体にいえることでもありますが…)。 この後のバージョンアップなどでかなり修正されているという話も聞きますので、今後さらに検証が必要だと考えていますが、なかなか時間が……。 その辺りをお含みおきくださり、ご自身の環境でご確認くださいませ。
先日 大阪で4回に亘って開催しされた、web系のデザイナーさんを主な対象にした文字組みの勉強会の参加者さんとのtwitter上のやりとりで、少しわかったことがありますので、書いておきます。 下の画像はOSX標準のテキストエディット(左)とJedit X(右)で普通に入力し、文字サイズと行間隔のみを調整した状態です。 上の3行では目立ちませんが、4行目の「筑紫明朝」では「ディ」の間に(ペア)カーニングが効いているのがわかります。そのように見てみるとアルファベットの「WAV」部分にも(ペア)カーニングが効いています*1。 ※“Feature interaction: If kern is activated, palt must also be activated if it exists.”とあるので、一見この仕様は問題があると考えられます*2が、後述の「Proportional Width
昨晩の@higuchidesignさんのツイートリンク先を見て気付いたことを記しておきます。 Illustratorのこと 文字-02【文字組みについて】 | Penseur Blog http://t.co/Yfjk6159Le— 樋口泰行 (@higuchidesign) 2014, 10月 21 左下の日付の部分をクリックしていただくと、関連ツイートと共に表示されます リンク先の末尾に音引き「ー」と「&」の字間アキについて疑問が呈されていました。 ピンと来たので確認してみたのが、以下の一連の画像です。 ※リンク先にコメント欄がないこともあって…… まず、プリセットの文字組アキ量設定「行末約物半角」では以下のようになります。 設定通りですね この「行末約物半角」を元に、以下のようにカスタマイズを加えました。 括弧類の前後と和字の間の最適値を「0%(ベタ=アキなし)」に 和欧文間隔の最小
OpenTypeFontのPr5以上の文字セットには仮名の「プロポーショナル字形」が搭載されています。 InDesignでは字形パネルのメニューから「プロポーショナル字形」を適用することで当該字形に置換できますが、Illustratorでは「字形パネル」から「プロポーショナルかな」を表示して、1文字ずつ置き換えるしか方法はありません。 これはOpenTypeFontの「GSUB」の機能を利用して、(一般的に)全角幅の字形(グリフ)そのものをプロポーショナル幅の字形(グリフ)に置き換えるものです。 一方の「プロポーショナルメトリクス」を適用することは、OpenTypeFontの「GPOS」の機能を利用して、グリフの位置と幅を調整するという違いがあります。 メトリクス(自動)カーニングは、「プロポーショナルメトリクス」を適用した状態に、同じく「GPOS」の機能を利用して(ペア)カーニングを付加
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