注目コメント算出アルゴリズムの一部にLINEヤフー株式会社の「建設的コメント順位付けモデルAPI」を使用しています
昆虫食文化事典 [著]三橋淳 前に本欄で書評の出た快著『「腹の虫」の研究』は観念としての虫の話だった... 昆虫食文化事典 [著]三橋淳 前に本欄で書評の出た快著『「腹の虫」の研究』は観念としての虫の話だったが、こちらは本当に腹に入れる虫の話だ。ちなみに入門者には日本のバッタの佃煮(つくだに)かラオスのコオロギ炒めが個人的にはおすすめ。イモムシ系はぼくですらハードル高いっす…… 閑話休題、昆虫料理の本は意外と多いが、このシリーズの前著『世界昆虫食大全』は分厚さも網羅性も群をぬく一冊だった。しかもキワもの紹介に終わらず、各地の虫の正確な同定まで行い、実用性ばかりか専門性も高かった。 が、その続編の本書はさらに踏み込み、世界各地の昆虫食の文化を扱う。料理法や味の分析だけではない。虫の捕まえ方、その職能の社会的地位、文化の基盤となる虫自体の分布や気候特性との関わりや、はては経済的な分析まで考察された本当の「事典」だ。楽しさ重視の読み物としては、同著者の『昆虫食古今東西』(オーム社)のほうがおすすめだが
2012/11/05 リンク