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口にするのは憚られるが、ずっと思っていたことを直球で言い切った本。アートと欲望の深い関係が見える... 口にするのは憚られるが、ずっと思っていたことを直球で言い切った本。アートと欲望の深い関係が見える。 もちろん立派な「創作欲」という言葉があるが、本書で挙げられているのはそんな高尚なやつではない。ありがちな性欲、食欲、金銭欲から、根深い嫉妬や名誉、さらに闘争心や恨み・恐怖など、極めて身近な感情にドライブされて、美が生み出される。 納期と罵声と安値に叩かれるインプットから、どす黒くてドロドロした何かを経て、美麗なグラフィックが誕生する現場図を見たことがある。あれはウェブやゲーム製作の話だけじゃないんだ。美が売り買いされるようになったあたりから、連綿と続く「欲望の歴史」でもあることが分かる。 本書は、美術を生み出し、求めるときの様々な欲望に焦点を当て、美が生まれる原点を渉猟するエッセイとなっている。面白いのは、絵画や彫刻といった一般的な美術作品に限定していないところ。「絵馬」や「刺青」といった、
2013/07/11 リンク