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Qualcomm、スマホやPCに接続してイヤフォン遅延を20ms以下に抑えるドングル

対応イヤフォンに、さらに低遅延な伝送ができるBluetoothドングル

Qualcommは、ワイヤレス機器に向けたサウンドプラットフォームとして昨年「Qualcomm S5 Gen 2/S3 Gen 2」を発表。対応するスマートフォンなどと連携する事で、遅延を48msまで抑えられるが、さらに遅延を20ms以下にできるパソコン、スマートフォン向けドングルのソリューションを新たに公開。S3 Gen 2プラットフォームを使ったもので、ゲームや楽器演奏アプリをより快適にできるドングルを製品化できる。今後、各社からこのソリューションを使った製品が登場する見込み。

左がリファレンスとなるドングル

S5はプレミアム、S3はエントリーと位置づけられており、カテゴリとしてはBluetooth機器用のSoCとなる。

現在、BluetoothのLE AudioとQualcomm S5 Gen 2/S3 Gen 2のプラットフォームを使った場合、48msの低遅延を実現しており、ゲームプレイ中のボイスチャットなど、さらなる低遅延が求められるニーズに向けて展開している。

今回新たに公開されたドングルは、S3 Gen 2プラットフォームを用いたもので、スマートフォンやパソコンに接続し、Bluetoothトランスミッターとしてイヤフォンへ音声をワイヤレスで送信する。その際に、Snapdragon 8 Gen 2を搭載したような最新スマホでなくても、48msを超える、20ms以下の低遅延を実現できるのが特徴。

今までは、ピアノを演奏するアプリの場合、鍵盤をタップしてから一瞬遅れて音が出るため、気持ちよく演奏ができなかった
公開されたドングルを使うと、遅延はほぼ体感できず、快適に演奏できた

LE Audioで採用されているLC3コーデックは、低遅延を特徴としたものだが、LE Audioのフォーマットを活用しながら、Qualcommの技術を組み合わせる事で、さらに低遅延を追求。ゲームをしながらボイスチャットをしても遅延をほぼ感じず、同時に、途切れにくい安定性の高さも維持できるとしている。

FPSゲームでも試してみたが、マウスをクリックした瞬間に銃の発射音がするため、違和感なくプレイできる

Qualcommが昨年、日本、中国、アメリカ、ドイツ、イギリスなどで行なった消費者調査では、次に購入するワイヤレスイヤフォンではさらなる低遅延を重視すると答えた人が79%にのぼり、1日にワイヤレスイヤフォンを使いながらモバイル端末でゲームをする時間が平均2時間になるなど、日常的にスマホゲームを楽しみ、低遅延を求める声が大きくなっているとのこと。そうしたニーズに応えるのが、今回のS3 Gen 2プラットフォームを使ったドングルになるという。