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DaVinci Resolve 18.5。音声を自動でテキスト化、字幕トラックに配置

DaVinci Resolve 18.5

Blackmagic Designは米国時間の16日、動画編集ソフト「DaVinci Resolve 18.5」を発表した。150種類以上の機能がアップグレードされており、新しいAIツール、ResolveFXリライト、音声のテキスト化、自動字幕などの機能が追加されるメジャーアップデートとなる。パブリックベータは、Webサイトからダウンロード可能。

新たに、自動音声テキスト変換機能でクリップ内の音声を文字に起こし、メディアを検索したり、タイムライン用の字幕をすばやく生成可能になった。

タイムラインメニューで「オーディオから字幕を作成」をクリックすると、自動字幕機能が起動。音声をテキスト化し、タイムラインの字幕トラックに自動的に配置してくれる。分析が終わったら、インスペクタで各キャプションをクリックして修正可能。

音声テキスト化編集は、ビデオおよびオーディオクリップを自動的に文字に起こすテキスト化機能にも追加。この機能を使用し、特定の用語を検索したり、任意の言葉が含まれる部分にジャンプできる。シーン全体またはインタビュー全体を聴くことなく、必要なトピックの位置をすばやく特定してタイムラインに追加でき、時間を大幅に節約できる。

「リライトFX」を使うと、シーンにバーチャルライトを追加可能。、環境光を調整したり、暗い影を緩和したり、雰囲気を変える事ができる。光源は向きを変更でき、ブロードライト、点光源、スポットライトに対応、表面のソフトネスや鏡面性も調整できる。

カットページタイムラインにはタイムラインオプション、タイムラインアクション、編集アクションを追加。リップル編集の切り替え、編集点の再生ヘッドの位置までのトリム、オーディオの再同期、タイムラインの表示変更などが可能。シーンカット検出はカットページのタイムラインで直接実行できるようになった。

タイムラインメニューで「シーンカットを検出」をクリックすると、選択したクリップの内容が分析され、レンダリングされたクリップの新しい編集ごとにカットポイントが自動的に配置される。トリムポイントは必要に応じて修正・削除可能。

カットページの新しいリップルボタンでは、リップル編集の有効・無効を切り替えられる。以前は編集が常にリップルされたが、リップルボタンを無効にすることで、編集全体の長さが維持され、タイムラインにギャップを作成可能。Optionキーを押しながら作業することで、任意の編集のみのリップルを無効にできる。

オーディオ&ビデオのスプリット編集では、オーディオとビデオの編集点を別々に調整可能。クリップの下部をドラッグしてオーディオトラックのみを調整することで、ビデオクリップの表示前に、または表示後に継続して、会話音声が聞こえるようにできる。

コンテンツクリエイター機能では、環境設定でTikTokアカウントにサインインすると、デリバーページのレンダープリセットまたはクイックエクスポートダイアログを使用するだけで、ビデオをTikTokに直接アップロードできる。新しい縦長アスペクトレシオ出力オプションによって、ソーシャルメディア用のコンテンツ制作がこれまで以上に簡単になった。

OTIO(OpenTimelineIO)フォーマットがサポートされたことで、他のNLEアプリケーションからのタイムラインの読み込みと書き込みもさらに高速かつ簡単に。OTIOはクリップ、タイミング、トラック、トランジション、マーカーのメタデータだけでなく、カットの順と長さ、および外部メディアへのリファレンスに関する情報もサポートしている。

FusionがUniversal Scene Descriptorファイルをサポートし、VFXアーティスト間のコラボレーションもより手軽に。ジオメトリ、ライト、カメラ、マテリアル、アニメーションなどのUSDデータを読み込める。

関連するオーディオトラックまたはミキサーチャンネルをグループ化する機能により、ミックスオートメーションまたは編集操作の共有化が可能に。グループを作成する際は、共有するパラメーターを指定可能。グループはネスト化または一時停止状態にすることが可能で、より小さいグループまたは個別のトラックにフォーカスを切り替えられる。

DaVinci Neural Engineは、オーディオクリップを内容に基づいて分類してくれるため、「慣れていない素材を扱う編集ですばやくクリップを確認して選択を決断できる」という。分析が終わると、オーディオクリップは会話、音楽、エフェクトのコレクションビンに、爆発、水、昆虫などの細かいサブカテゴリーと共に表示される。

エラスティックウェーブ処理を使用してオーディオクリップをリタイムする際は、新しいボイスオプションを使用することで、会話または歌のスピード変更も可能。

リモートモニタリングは、Blackmagic IDとセッションコードを使用するだけで開始可能。コードを共有するだけで、IPアドレスやポートフォワーディングは不要。配信は複数のコンピューター、iPad、iPhoneに対して同時に行なえる。