人気ハクスラARPG『Path of Exile 2』にて“ボスワンパン”級の超強力スキルが複数報告も、すぐさま弱体化。さすがに強すぎたとして
デベロッパーのGrinding Gear Games(以下、GGG)は12月7日、『Path of Exile 2』の早期アクセス配信を開始した。対応プラットフォームはPC(Steam/Epic Gamesストア/公式ストア)/PS5/Xbox Series X|Sで、ゲーム内は日本語表示に対応している。配信早々人気を集める本作で、ボスを“瞬殺”できるとするビルドが複数発見。すぐさま「許容できないほど強すぎる」として弱体化がおこなわれた。
『Path of Exile 2』はハック&スラッシュARPGだ。最大6人での協力プレイに対応している。本作は正式リリース時には基本プレイ無料となる予定だが、早期アクセス期間中にプレイするには「Path of Exile 2 早期アクセスサポーターパック」をはじめとする有料DLC群のいずれかを購入する必要がある。
本作の舞台となるのは前作から引き続き、秘密と危険が眠る暗黒の大陸レイクラストだ。前作の20年後の世界にて、プレイヤーはモンスターを倒してランダムドロップするアイテムを収集。さまざまな強化要素を活かしてビルドを構築し、強敵との戦いに挑んでいく。
本作は12月7日に早期アクセス配信が開始されると、すぐさま人気が爆発。Steamではピーク時に約58万人もの同時接続プレイヤー数を記録するなど、凄まじい賑わいを見せている(SteamDB)。またリリース当日には人気のあまり、一時ログインが困難となるサーバートラブルも発生。「ログイン戦争」というワードがXにてトレンド入りするといった事態も起きていた(関連記事)。
そうして人気を集めている本作では、ビルドの研究も盛んにおこなわれている。SNSなどでは、いくつかのスキルが特に強力であるとして話題になっていた。そうした状況のなか『Path of Exile 2』の公式Xアカウントは12月8日にポストを投稿。「許容できないバランスのスキルが発見された」として、調整の実施について発表した。
調整対象として真っ先に名前が挙げられたのは、両手メイス用のアクティブスキル「スーパーチャージドスラム」だ。スキルジェムを入手して装備することで使用可能となり、発動すると溜め時間によって強化される衝撃波を周囲に放つ。開発元のポストによると、同スキルは想定よりもはるかに大きなダメージを与えられてしまっていたという。「弱体化調整はできるだけしたくないが、特定のスキルが強力すぎて使用が義務のようになってしまうのは避けたい」と伝え、調整の意図を説明している。
実際本作のコミュニティでは、同スキルの強さが話題となっていた。たとえば海外ストリーマーのAlkaizerSenpai氏は、本作のプレイ動画を配信。ウォリアー・タイタンクラスを利用してスラム特化型のビルドを構築し、並みいる強敵を次々と撃破していた。なかでもAct2のボス「恐怖の技師、ルジャ」を“ワンパン”で撃破する同氏のクリップ動画は注目を集め、本稿執筆時点で約6万5000回の視聴回数を記録している。通常ならじわじわと体力を削っていく必要がある強敵たちを一、二発で倒す、AlkaizerSenpai氏プレイの「スーパーチャージドスラム」の圧倒的な火力に注目が集まっていたわけだ。
こうした状況を受け開発元のGGGは12月8日、パッチを配信。スーパーチャージドスラムの最大溜め時のダメージが約60%削減され、最大威力が半分以下となった。また開発元は続けて弓用のスキル「マグネティックサルヴォ」についても調整を実施。同スキルは雷の矢を上空に発射し、既存の矢と連鎖して爆発を起こす技だ。特定のビルドならば、ボスをも瞬殺する高火力を発揮していた。そんな同スキルのダメージも削減され、爆発の威力が約40%弱体化。さらにガスグレネード・ガスアローの爆発ダメージも、着火が簡単なわりに強力すぎたとして調整がおこなわれている。
開発元によると、これらスキルの弱体化は暫定的なものであり、将来的には性能をより入念に調整する予定。現状強力なスキルはいくつも見つかっているものの、あまりに性能が飛びぬけているものについては、今後も早期に対応していく方針であるという。
また開発元は12月10日、次回のパッチの内容について発表。次回のパッチではプレイヤーの意見を取り入れ、要望に対処していくという。具体的にはまずドッジロールの当たり判定を調整し、敵をすり抜けやすくするとのこと。これにより、モンスターに壁際に追い詰められて身動きが取れなくなる現象が減るという。またすべてのエリアの入り口と出口にチェックポイントを設けるなど、チェックポイントの数を増加。さらに、チェックポイント間のテレポートも可能になるという。開発元は今後もプレイヤーからのフィードバックを参考に、ゲームを調整していくとのことだ。
本作は12月7日に早期アクセス配信が始まったばかり。プレイヤーによるビルド研究も盛んにおこなわれるなかで、今後も正式リリースに向けてバランス調整が続けられていくことだろう。今回はさっそく考案された「ボス瞬殺」ビルドが、あまりに強すぎたとして調整されたかたちだ。今回の調整を受けて、プレイヤーたちはさっそく新たなビルドを考案したり、あるいは弱体化してもまだ強いと既存ビルドの改良を試みたりしている様子。早くも人気を集める本作のさらなる発展と、新たな強力ビルドの誕生が期待されるところである。
『Path of Exile 2』はPC(Steam/Epic Gamesストア/公式ストア)/PS5/Xbox Series X|S向けに早期アクセス配信中だ。 早期アクセス期間中のプレイにはいずれかのDLCの購入が必要。ゲーム内は日本語表示に対応している。