ゲーム業界で「『GTA6』の発売日が決まるまで、ゲームの発売日を決められない」問題発生中との報道。被りたくない
Rockstar Gamesより2025年秋に発売予定とされている『グランド・セフト・オートVI(GTA6)』。現状本作については続報が長らく公開されておらず、ユーザーだけでなく一部パブリッシャーもやきもきしているようだ。Bloombergが報じている。
本作は、オープンワールド・クライムアクションゲーム『Grand Theft Auto』(以下、GTA)シリーズの最新作。舞台となるのは、米国の架空の州であるレオナイダ州だ。『Grand Theft Auto: Vice City』などに登場したバイスシティをはじめとする街が存在する州であり、シリーズ最大級に進化した規模と没入感が表現されるという。
本作は2023年12月5日に発表され、第1弾トレイラーが公開された。その後詳しい情報は発表されておらず、発売時期についても、Take-Two Interactiveの決算報告において2025年秋の予定と発表されたのみ。具体的な発売日やプラットフォーム、そのほかトレイラーやストアページなど、各種情報はいまだに明らかにされていないままだ。
先日には「『GTA6』の発表トレイラーのピン留めが外された」だけで話題となるなど、続報がないなかでもコミュニティからの熱視線が注がれ続けている(関連記事)。しかしながら本作の動向が気になるのは、ユーザーだけではないようだ。
Bloombergの報道によれば、匿名の業界関係者からの情報として、複数のパブリッシャーが2025年秋リリース予定のゲームの発売日を決めかねているそうだ。『GTA6』については、何月の発売となるのか、そもそも延期されずスケジュール通り秋に販売されるのかといったことなどは競合パブリッシャーの懸案事項なのだろう。
『GTA』は世界的な大ヒットシリーズであり、待望の最新作となる『GTA6』の第1弾トレイラーは本稿執筆時点で約2.2億回再生と、非常に高い注目を集めている。ほかのゲームメーカーには、このキラータイトルとの発売日被りはなんとしてでも避けたいという思惑がありそうだ。
実際に業界では大型タイトルや、話題作の大型アップデートなどとの被りを避ける例は数多くみられる。今年2月にはフロム・ソフトウェアが『エルデンリング』のDLC「SHADOW OF THE ERDTREE」を6月21日にリリースすると発表。その情報を受け、『ファイナルファンタジーXIV』拡張パッケージ「黄金のレガシー」や、ソウルライク・アクションRPG『Enotria: The Last Song』がリリース日をずらすといった事態があった。また来年2月28日に発売予定の『モンスターハンターワイルズ』を巡ってか、『龍が如く8外伝 Pirates in Hawaii』が発売日を1週間前倒しにしている(関連記事1、関連記事2、関連記事3)。
『GTA6』についても発売日が公表されないうちからさっそく発売日被りの懸念を示すパブリッシャーが複数いるようだ。ユーザーだけでなく、業界各社も『GTA6』の発売日発表をやきもきしながら待っているのだろう。改めて本作の影響力がうかがえるかもしれない。
『Grand Theft Auto VI』は、PS5/Xbox Series X|S向けに2025年秋に発売予定だ。