『ゴースト・オブ・ヨウテイ』開発者いわく、舞台が北海道なのは“山と熊”がきっかけ。度重なる調査で見つけた、美と危険

Sucker Punch Productionsは9月25日、『ゴースト・オブ・ヨウテイ(Ghost of Yōtei)』を発表。本作の舞台を北海道の羊蹄山に決めた理由などについて、開発者がThe New York Timesのインタビューに回答している。

ソニー・インタラクティブエンタテインメント/Sucker Punch Productionsは9月25日、『ゴースト・オブ・ヨウテイ(Ghost of Yōtei)』を発表した。対応プラットフォームはPS5で、2025年に発売予定。本作の舞台を北海道の羊蹄山に決めた理由などについて、Sucker Punch ProductionsがThe New York Timesのインタビューに回答している。

『ゴースト・オブ・ヨウテイ』はオープンワールドアクションゲームだ。『ゴースト・オブ・ツシマ』を手がけたSucker Punch Productionsが開発を担当する。1603年の北海道が本作の舞台となっており、タイトルにもある通り、羊蹄山を舞台とした物語が描かれるようだ。


対馬を舞台とした『ゴースト・オブ・ツシマ』の続編となる『ゴースト・オブ・ヨウテイ』。Sucker Punch Productionsが新作の舞台に北海道の羊蹄山を選んだ理由などについて、The New York Timesのインタビューにて『ゴースト・オブ・ツシマ』のクリエイティブディレクターを務めたNate Fox氏とJason Connell氏が明かしている。

Fox氏によれば、まず続編を作るにあたって、「このゲームのDNAとは何か?(What is the DNA of a Ghost game?)」ということを自問したという。そしてそれは、プレイヤーを封建時代の日本のロマンと美しさへといざなうことだと考えたそうだ。

そしてFox氏たちは舞台設定を練るために、日本への調査旅行をおこなったという。十数か所ものロケーションハンティングをおこなったなかで、もっとも印象深かったのが、北日本を訪れた際に見た羊蹄山だったようだ。チームは洞爺湖に映る羊蹄山の姿に見とれ、畏敬の念すら抱いたという。Connell氏は2時間ほど座って、ただ羊蹄山を見つめていたと述べており、羊蹄山に相当惚れ込んだ様子がうかがえる。ちなみに羊蹄山は「蝦夷富士」とも称され、富士山によく似た美しい形状が特徴となっている。

Image Credit: 環境省 on Web


一方でインタビューでは、オーディオチームのために知床国立公園を訪れた際には「危険」についても強く意識させられ、ゲームの中に取り入れようと思ったとも語られている。というのも、国立公園内では熊の危険性を伝えるビデオを見る必要があったという。崖や水をたたえた美しい場所にいながら、危ない熊を常に意識しなければならないという状況が衝撃的だった(electrifying)そうだ。

そしてインタビューの中では、『ゴースト・オブ・ヨウテイ』は主人公であるアツの「負け犬の復讐(underdog vengeance)」の物語となると明かされた。アツが、広大な草原、そして雪に覆われたツンドラといった自然の風景を移動する様を追う物語になるそうだ。また前作以上にプレイヤーが物語をコントロールできる(players would have greater control over her story than in the previous game)そうで、さまざまな行動や決断がストーリーに反映されるのかもしれない。

北海道の自然がもつ美しさと危険に魅入られ、作品にも反映されているという『ゴースト・オブ・ヨウテイ』。トレイラーでは羊蹄山を含むさまざまなロケーションも映し出されており、前作『ゴースト・オブ・ツシマ』でも好評であった、作りこまれたグラフィックは本作でも引き続き発揮されることがうかがえる。続報も注目されるところだろう。

『ゴースト・オブ・ヨウテイ(Ghost of Yōtei)』はPS5向けに2025年発売予定だ。

Kosuke Takenaka
Kosuke Takenaka

ジャンルを問わず遊びますが、ホラーは苦手で、毎度飛び上がっています。プレイだけでなく観戦も大好きで、モニターにかじりつく日々です。

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