PhotoshopのJPEG圧縮について調べてみた
こんにちは、さち です。
Photoshop Elements(以下:pse) には
「Web用に保存」という機能があります。
JPEGを101段階の圧縮率から選択して
圧縮後の画質をプレビューして保存ができ便利なのですが
圧縮率の違いで圧縮処理が変わるのかが気になっていました。
そこで今回は、「Web用に保存」を使った時の
JPEG圧縮処理について調べてみました。
pse をお持ちの方のお役に立てれば幸いです。
「画質」と「圧縮処理」の関係
「Web用に保存」を使ってJPEG保存する時
下のように画像の「画質」を設定ができます。
これを 100~0 まで10ずつ変化させて保存していきます。
「プログレッシブ」「ICCプロファイル」は使用しません。
実験用に次のようなサンプル画像を用意しました。
フォーマット: | ビットマップ[BMP 24bit] (無圧縮) |
ファイルサイズ: | 122,264バイト |
※ 上のサンプル画像はPNGです。
各ファイルを JPEG Optimizer で調べてみた結果が下の表です。
※ 「圧縮率 = JPEG圧縮後のサイズ÷BMPのサイズ」で算出
「画質:50」でサンプリング比が「4:2:0」になったので
追加で「画質:51」についても調べました。
丁度、このタイミングでサンプリング比が切り替わるようで
「51」から「50」になると画質が急激に悪くなります。
画質:51
画質:50
サンプリング比って何?
「サンプリング比」って聞き慣れない言葉ですよね?
私なりに簡単に説明してみようと思います。
JPEGは、画像を圧縮する時
「色情報の簡略化(色の間引き処理)」を行います。
これを「サブサンプリング(=ダウンサンプリング)」と呼びます。
この処理の目的はファイルサイズを小さくすること。
サブサンプリングの度合いを表すのが「サンプリング比」です。
サンプリング比が「4:4:4」に近いほど
間引き処理が少なく高画質な画像になります。
サンプリング比は他にもある
pse で使用できるサンプリング比は
「4:4:4」「4:2:0」の2種類のみで
「画質」の数値により自動で変更されます。
しかし、JPEG は他にも
「4:2:2」「4:1:1」等のサンプリング比も使用可能。
中には、自分でサンプリング比を選択できる
JPEG Optimizer のようなソフトもありますが
大多数のソフトは、圧縮率(画質)を指定すると
自動でサンプリング比が変更されるようです。
SAI では、JPEG保存時
「色成分間引き」の「水平方向」「垂直方向」が
「サンプリング比」に関係がありそうです。
今回は、サブサンプリングの影響を見やすくするため
あえて画質劣化が目立つ画像を使いました。
写真なら画質劣化はもう少し目立ちにくくなるはずです。
pse では、「画質」を"51"と"50"どちらにするかで
圧縮処理が大きく変わることを覚えておきましょう。
JPEGをキレイに保存するのに役立ちますよ!
記事作成に当たり下記ページを参考にしました。
ありがとうございました。
→ お絵描き研究室:JPEG(原理編1) - Crazy☆Planet 様
→ 色空間とYC伸張と補間 - ジャンパーズホームページ 様
→ カラーフォーマットのナゾ - 「もりのみやこ」のぺえじ 様
コメント
なるほど、51未満の画質劣化はそういう訳だったんですね。
長年疑問だった謎が解けました。ありがとうございます。