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格安データ通信SIMを買って格安に使い倒す! 第228回

新生活で早くもギガ不足、今すぐ格安にデータ量を増やす方法

2023年04月23日 12時00分更新

文● 正田拓也 編集● ASCII

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 4月になって新生活が始まり、モバイルでの通信利用パターンが大きく変わったという人も少なくないはずだ。そこで困るのはいわゆる“ギガ”不足。これまでの料金プランではデータ量が足りず、月の途中で低速になってしまうといった状態だ。そこで、今すぐできるデータ量を増やす方法を考えた。

最近では大手3社のプランは使い放題系が主流になっているが、それ以外のプランや以前は1GBあたり1100円の高額な追加チャージが必要だった

月の途中で通信料を増やすことは案外難しい

 4月から新たに異なる場所への通勤・通学を開始し、電車の中で動画を見るため通信量が激増した人も多いのでは? ほかにも、仕事や学校で新しい付き合いが始まり、そのコミュニケーションをするためなど、いろいろな要因がある。月途中でプランの上限に達してしまうと、通信速度が低速になり、動画はもちろんのこと、SNSなどのコミュニケーションにも支障をきたすことになる。

 多くのプランで月途中の変更はできず、追加チャージは割高な料金がかかる。追加チャージは大手キャリア、たとえばドコモ「ギガライト」やau「ピタットプラン」だと1GBあたり1100円。Y!mobileやUQ mobileのようなサブブランドでも同様(Y!mobileは500MBあたり550円)。大手キャリアでも「ahamo」や「LINEMO」のようなオンライン専用プランは1GBあたり550円。MVNOの格安SIMでは、IIJmioでは1GBと220円とリーズナブルだが、OCN モバイル ONEは1GBあたり550円となっている。

MVNOの格安SIMではIIJmioのように追加チャージは1GBあたり220円と比較的安価なケースもある

 この問題を解決する1つの手として、乗り換えやサブ回線の活用がある。回線ごと他社に乗り換えてしまえば新たに今月分の容量を確保でき、加入時点なら大容量のプランを選ぶこともできる。また比較的面倒がないのがサブ回線の追加だ。

サブ回線で新規加入、ただし容量付与ルールに注意

 月途中で容量が必要になって、新たに回線を契約する前に、自分の使っている機器を確認したい。まず、サブ回線を活用する方法ならデュアルSIMに対応していることが最低条件となる。iPhoneなら、iPhone XS/XR以降(第2世代iPhone SEを含む)がeSIMでのデュアルSIMをサポートしているので、eSIMを提供しているサービスならば、2つ目の回線として使うことができる。

 Androidでは、キャリアが販売しているモデルでは、ごく最近のものを除いて、デュアルSIM対応機は少ない(Pixelシリーズなどは対応)。対応していない場合は1台でメイン回線+サブ回線での利用は不可能だ。

 SIMフリーモデルと言われる単体で販売されていたり、MVNOで提供されている機種だと多くがデュアルSIMに対応している。ただ、今すぐ増やした回線を使いたいとなると、物理SIM×2ではなく、eSIM対応機のほうが有利。一部のOPPO製品のように、物理SIM×2でも物理SIM+eSIMの両方をサポートしていると便利だ。

 次に月途中で容量を増やすために便利なサービスだ。ここではSIMカードの配送といった時間のかかることをせずにすむ、eSIMの利用を前提に考えたい。

 また、加入時の通信量の計算方式も重要になる。たとえば月3GBのプランに加入した際、月末の加入でも丸々3GBがもらえるサービスと、日割りのサービスがある。後者に月末に加入すると通信量はかなり少ない。その代表がIIJmio。IIJmioはeSIMのデータプランも提供しているだけに惜しい。

 逆に月末の加入でもフル容量をもらえるところでは、ワザを利かせればオトクに利用できる。そうしたサービスでも料金は日割りなので初月だけは大容量プランに加入。翌月分はプラン変更しておくと、支払いを抑えて、大容量が使える。OCN モバイル ONEのように初月無料のところでは、最初は大容量プランを選択すると特にオトクだ。

今回はpovoをeSIMで即時開通を試した

 また、継続的にサブ回線を使うのでなければ、基本料は安いほうがいいだろう。その代表格がKDDIのオンライン専用プランの「povo2.0」。通信量をトッピングの形で都度購入するサービスだが、そのトッピングは割高感がないうえに、1回330円の「データ使い放題(24時間)」が非常に特徴的だ。

 povo2.0は、eSIMで使う場合は申し込んで契約が承認されれば、必要な情報がオンラインで届き、すぐ利用を開始できる。まさに“今すぐ使いたい”に合致した回線だ。ギガが無くなった月だけ使って、翌月以降は使わずにいても基本料0円なので料金はかからない。再びギガ不足の事態が発生したときは、トッピングを購入すれば使えるようになる。

povoのアプリを起動、新規加入申し込みをした。新規契約の手数料もなく、0円から始められるのもpovo2.0のメリット。本人確認は免許証と自分を顔をスマホのカメラで撮影。時計部分を見てもわかるように、1時間もかからずeSIMが使えるようになった

 筆者が契約したケースでは、アプリから新規契約で申し込みし、日中なら1時間ほどで開通案内メールが届き、eSIMを設定してすぐに使い始めることができた。必要なものは運転免許証やマイナンバーカードなどの本人確認書類とクレジットカードだけだ。

eSIMで即日開通できるサービスはmineoや日本通信も

 eSIMを使って即日開通できるオススメサービスとしては、mineo「マイそく スーパーライト」もある。基本料は月250円と安価だが、そのままではデータ通信は下り最大32kbpsと実用的にはならないレベル。ただし、必要なときだけ購入から24時間だけ、高速データが使い放題となる専用オプション「24時間データ使い放題」があり、1回198円。大量にデータ通信を使う日が、月に2~3回あるというのならpovo2.0より有利になることもある。

mineoもeSIM対応。特に便利なのが「マイそく」専用オプションの「24時間使い放題」で、1回198円と安価

 もう1つの利点がネットワーク。povo2.0はauのネットワークで提供されるが、mineoはドコモ/au/ソフトバンクの3つから選択可能。eSIMで利用できるのはドコモ/auのみだが(ソフトバンクは非対応)、メインで使っているのがauやUQの人はメインとサブの組み合わせの面でもメリットが生まれる。

 2つ目のサービスとして紹介するのが、日本通信SIMの「合理的シンプル290プラン」。1GBまでの高速データ通信が含まれる音声SIMが月290円。基本的には従量制の料金プランで1GBあたり220円。ただし、自分で上限設定をすることが可能で、月途中でいつでも変更可能。いったん1GBに設定しておけば1GBで止まるが、5GBにすれば5GBまで利用でき、上限まで到達した場合はさらに上限を変えられる。

 月末まで残り1週間くらいで5GBくらい使いたいとなった場合、povoよりもお得になる可能性もある。上限設定を多めにしておいても1GB未満ならば290円で済むため、こちらもサブ回線として利用しやすい。eSIMでの申し込みでは専用アプリからのマイナンバーカードの読み込みが必要となるが、最短で即日の利用開始が可能としている。

日本通信SIMの月290円から使える「合理的シンプル290プラン」。1GB超過後は1GBごとに220円の従量制

 なお、最近注目のau/ソフトバンクで提供される「副回線サービス」については、通信量/速度ともかなり制限されているため容量不足の対策には向いていない。

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