格安データ通信SIMを買って格安に使い倒す! 第180回
サポート窓口やワクチン予約で使う0570番号への電話は高い! 格安SIMからおトクにかける方法を考える
2021年06月13日 12時00分更新
各種サポート窓口のコールセンターや新型コロナウイルス感染症のワクチン予約などに、0570からはじまるナビダイヤルが使われていることが多くなっている。しかし、この0570番号に電話をかけると、通話定額に加入していても対象外となる。しかも、20秒で11円といった通話料で、その場合は5分間通話すれば165円の料金がかかってしまう。そこでスマートフォンから安く使う方法としてIP電話を考えたい。
ナビダイヤルの0570番号は通話定額の対象外
1回5分まで、または1回10分までの国内通話が無料になる、通話定額を利用している人は多いだろう。20GBで月2000円台となる話題の新料金プランなら、ahamoは1回5分までの通話定額が込み、LINEMOも1回5分までのオプションが実質1年無料となる。また、Y!mobileやUQ mobileでも1回10分までの通話定額を追加可能だ。
以前であればY!mobileやUQ mobileが自動で付いてきたし、3大キャリアのプランもセットのプランが主流だった。今では時間制限なく、ずっとかけ放題のオプションも用意され、仕事やプライベートで通話をよくする人は通話定額の恩恵を受けているはずだ。
しかし、0570からはじまるナビダイヤルは通話定額の対象外となっており、各キャリアのサイトでも注意文などが見られる。そればかりか携帯電話からの発信だと、さらに割高な通話料が設定され、多くの場合は20秒あたり11円となっている。
0570番号は主にコールセンターで使われていることから、どうしてもかけないといけない場面が出てくる。通常の電話番号を設定してくれていれば、通話定額で支払いが不要なのに、その対象外であるばかりか、割高な料金設定の0570番号を採用されていることに憤りを感じている人も多いだろう。
たとえば、0570番号のコールセンターに携帯電話から問い合わせをして1時間の通話をすると1980円かかってしまう。通話しているぶんだけ課金されるので、実際のやりとりばかりか、その前の要件振り分けのガイダンスや、その後の接続待ちまで課金され、あっという間に料金がかさんでしまう。
実際には、最初の料金案内の音声の時点では課金されず、ネットワーク側で設定した対応時間外のアナウンスが流れた場合も課金されないのだが、独自の対応時間外アナウンスの場合もあり、用件がまったく解決しないまま通話料が発生することもある。
0570番号にはコールセンターの設置のしやすさや、本来の目的外で電話をかけてくる迷惑行為を防ぎやすいなど、0570番号ならではのメリットがあるのだが、それは主に設置者側の都合。実際に電話をする利用者にとっては納得しがたい。
それでも一般固定電話からかければ、通常の市内通話料金に近くなるのだが、すでに自宅に固定電話を用意していない人は多いだろう。そこで、スマートフォンからでもナビダイヤルに割安に0570番号にかけられる方法が「050 plus」となる。
アプリで利用、月額基本料金がかかるが
ナビダイヤルにかけても3分8.8円、1時間でも176円
「050 plus」はNTTコミュニケーションズが提供するIP電話サービスで、スマートフォンまたはWindowsのアプリから利用する。電話をかける端末がインターネットにつながってさえいればいいので通信事業者は問わず利用できる。
月額基本料は330円だが、OCN モバイル ONEユーザーは165円で利用できる。なお、2018年7月1日までに加入したOCN モバイル ONEのユーザーは月額基本料が無料で利用できる特典があり、当時は大々的にアピールしていたが、今は半額となっている。
申し込みはウェブサイトからのほか、OCN モバイル ONEの加入時に同時に申し込むことも可能。携帯電話の番号とは別に050番号が付与され、スマートフォンがインターネットに接続されていればいつでも利用できる。
通話料は従量制で、一般電話向けが3分8.8円、携帯電話向けは1分17.6円。050番号のIP電話なので、通話の安定性などは通常の携帯電話ほどには保証されていないが、それでも実際に使ってみると、遅延が多少あるくらいで著しく劣るわけではない。遅延といっても初期の携帯電話に比べれば、かなりマシと言えよう。
本題の0570番号の場合、NTTコミュニケーションズが運営している0570番号への通話では、ほとんどの場合で180秒ごとに8.8円ですんでしまい、携帯電話から直接かける場合に比べ、10分の1以下だ。たとえば5分間通話すれば17.6円で、1時間かけても176円だ。
ただし、これはあくまで料金例なので、かける際は通話の前に流れる料金案内を必ず確認してほしい。
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