本連載も100回を迎え、あらためて現在のMVNO(仮想移動通信事業)から提供されている格安SIMが本当に格安なのか考えてみたい。
最近は格安SIMと言えば、いわゆる「サブブランド」といわれるUQ mobile、Y!mobileも含めて言われることが多く、それらでは月額1000円以下で利用できるとうたう販売店も一部で見られる。MVNOの格安SIMもびっくりの安さで利用できる理由はなんだろうか。
サブブランドはメインのブランドと一体化しつつある
サブブランドと言われるゆえんは、やはりメインのブランドとの関係性から。UQはKDDIグループで、Y!mobileはソフトバンク本体。しかもサービスエリアは同一だ。
ドコモのネットワークを使うMVNOもサービスエリアは一緒だが、回線の一部を費用を出して借りているだけで資本関係がないところがほとんど。
そして、最近ではお客の立場からも目に見えて“サブ”ブランド感が感じられる。それは両ブランドの併設店が増えているからだ。
併設と明らかにうたわなくても、両方のブランドの看板が同じ店で一緒に並んでいたり、両方のブランドの各種手続きができてしまえばそれはお客から見れば併設店も同様だ。
実際、この連載でも格安SIM、サブブランド、3大キャリア(ドコモ、au、ソフトバンク)の料金比較を何度もしているが、格安SIMがいつでも安いわけではなく、端末購入なども含めると条件次第で3大キャリアのほうが得になることもしばしば。
それが1つの店で相談すれば、サブブランドかメインブランドか自分にとって有利な回線を選べるのだからお客にとって悪いことではない。
サブブランドの特徴は端末込みの安さ
サブブランドの料金システムは3大キャリアに似ている。まず、2年契約が原則必須で、更新月付近でないと解約に違約金がかかること。
そして、基本は無料通話のある音声通話プランとなること。そして、端末購入とセットとなることで端末価格を大きく割り引くということになる。
また、端末の割引だが、端末購入時に24ヵ月間、毎月の料金から割り引く割引制度があり、端末を分割払いした際の月々の支払い額と毎月の割引を相殺した金額をもって「実質◯×円」とうたうところも3大キャリアと同じ。
そのため、「実質108円」などという表記が公式ウェブサイトでもなされているところがある。
なお、端末購入による毎月の割引はドコモが「月々サポート」、auが「毎月割」、ソフトバンクが「月月割」としているが、UQ mobileは「マンスリー割」、Y!mobileは「バリュースタイル・月額割引」という名称で実施している。
この連載の記事
-
第271回
スマホ
2022年12月に買ったauで「月1円×24回」のPixelスマホを返却した タイミングを逃すと高額支払い -
第270回
スマホ
今、1万円台~5万円で買えるスマホはどれを選ぶ?【2024年末版】 -
第269回
スマホ
今の楽天モバイルってどうなってる? メイン回線で使える? 速度低下はどう? -
第268回
スマホ
ahamo/UQ/LINEMO、約3000円で30GBの料金プランが並んだが、さてどれがいい? -
第267回
スマホ
2万円切りで4G通信&実は通話も可なタブレット「Redmi Pad SE 8.7 4G」を使った -
第266回
スマホ
最新のiPhone 16が1年間はたった月3円!? まだある、安くiPhoneを使う方法 -
第265回
スマホ
2回線以上で安くなる、1人で複数回線持ちに適した格安SIMはどれ? -
第264回
スマホ
「月280円~」のHISモバイル新プランを契約して試した! 最安での利用は難しいが、月7GBで割安だ -
第263回
スマホ
SIMだけ契約がブーム!? スマホは買い換えずにSIMだけの乗り換えでトクする方法を考える -
第262回
スマホ
夏休みも後半! 8月のギガが足りないときに今すぐ解決する方法 -
第261回
スマホ
元祖携帯電話のモトローラ この夏に良コスパのスマホを多数リリースだが、筆者が買ったのはコレ - この連載の一覧へ