(株)ファーストリテイリングが12日発表した2017年8月期連結決算は、売上収益が同4.2%増の1兆8619億1700万円、営業利益は同38.6%増の1764億1400万円、当期利益は同138.4%増の1289億1000万円と、過去最高の業績を達成した。
ユニクロは海外好調も国内は増収減益、ECは15.6%増
セグメント別の業績では、海外ユニクロ事業が大幅な増益となり、グループ全体の業績を牽引。海外ユニクロ事業の売上収益は同8.1%増の7081億円。営業利益は同95.4%増の731億円とほぼ倍増した。これは各エリアで値引きを抑えたことで、売上総利益率が大幅に改善したことなどによる。
海外事業では、東南アジア・オセアニア地区の業績が好調。中でもポロシャツ、ドライTシャツなど気候や文化に合わせた東南アジア企画商品が好調だった。韓国では経営改革を進めたことにより、下期の既存店売上高が増収に転じ、通期の営業利益は大幅な増益に。中国では、時節や祝日に合わせたキャンペーンで集客できたことにより、既存店売上高の増収が継続し、グレーターチャイナ全体の営業利益は大幅な増益を達成した。米国では、地域の特性に応じた商品構成や販促活動が奏功し、経営改革が進んだことから赤字幅が半減。欧州は、ロシア・フランスを中心に20店舗の出店したことにより経費増となり、営業利益は減益となっている。
一方、国内ユニクロ事業では、売上収益が同1.4%増の8107億円、営業利益が同6.4%減の959億円と増収減益に。Eコマース含む通期の既存店売上高は、客数増により同1.1%増となった。また、上期は売上規模の大きい12月に気温が高かった影響により同0.1%増にとどまったが、下期はワイヤレスブラ、感動パンツ、イージーアンクルパンツ、UTなどの話題性のある商品の販売が好調だったことにより、同2.4%増となった。Eコマースの販売は通期で15.6%増となり、売上構成比は6.0%へと上昇した。