この春、新生活をはじめるにあたって格安SIMの契約を考えている人も多いかもしれない。また、2015年3月加入といった場合は4月が違約金なしで解約できる月のため、この機会に格安SIMに、という人も多いはずだ。
純粋にインターネット接続という点だけなら、混雑時の速度以外はメリットしかないと言い切れる。しかし、付帯するサービスまで考えると、デメリットはあるし、格安SIMが合わない人もいる。
格安SIMの連載ではあるが、格安SIMに移って「失敗した!」となる前に、事前にデメリットをよく確認しておいてもらいたい。これまでの経験から注意すべきデメリットの主なものを挙げる。
LINEの年齢認証ができるのは「LINEモバイル」だけ
スマートフォンでよく使われるサービスのひとつが「LINE」。これが不可欠という人たちにとっては非常に重要なサービスだ。
なかでも「友だち追加」の際のID検索が必要というのなら、格安SIMは「LINEモバイル」を申し込むしかない。
ID検索は年齢制限がかかっており、大多数の格安SIMでは利用できない。ドコモ、au、ソフトバンクは年齢認証機能を持っており、その認証がされて利用者が18歳以上ということがわかればID検索が利用できる仕組みだ。
そして、2016年に登場した「LINEモバイル」はLINEが運営するだけに、年齢認証が唯一利用できる格安SIMとなる。
なお、LINEのID検索を利用しないというのであれば、どの格安SIMを使っても差はほとんどない
いわゆるキャリアメールは使えないと思ったほうがよい
加入するとメールアドレスが付与される格安SIMは多いが、従来からの携帯電話で言うところのメールの区分はほぼ「パソコンなどのメール」になる。
そのため、迷惑メール対策で「携帯・PHSのメールのみ受信」という設定をされると弾かれてしまい、そういった設定の人にはメールは届かない。
さらに、一部のウェブサービスでは、登録に必要なメールアドレスのドメインが限定されており、そのドメインが3大キャリアと一部PHSに限定されているものがある。
なかにはキャリアメールの設定の「携帯・PHSのメールのみ受信」でも認定されるはずの携帯・PHSのメールのドメイン、たとえば「UQ mobile」のアドレスなどでも登録できないサービスもある。
こればかりは相手を説得したり、地道に要望を出して標準的なものにしてもらうしかないのだが、それができないなら、残念ながらキャリアメール用に契約を残すしかない。
最低額の契約でキャリアメールを使う方法や、ほかの契約のキャリアメールをウェブメールとして格安SIMを挿入したスマートフォンや、PC、タブレットなどで扱う方法もあるので、どうしてもという人は検討してほしい。
いずれにしても月額費用がかかることなので、格安SIM利用の費用メリットがある範囲でということになる。
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