「売れるECサイト」は何をやっているのか? 7000社超のEC支援実績を持つ「いつも.」のコンサルタントが、売上アップに欠かせない戦略・戦術・施策をまとめた書籍『ECサイト[新]売上アップの鉄則119 オムニチャネル時代の集客から接客まで』から、現場ですぐに使えるノウハウを厳選して紹介します。
検索キーワードに連動して表示されるリスティング広告は、表示をある程度コントロールでき、広告出稿から表示までに時間がかかりません。そのため、スタートダッシュ時の集客施策に適しています。
即効性の高いリスティング広告
リスティング広告は、お客さまが検索エンジンを使って検索したキーワードに連動して表示される広告のことです。キーワードの入札価格と広告のクオリティによって表示順位が決まり、広告主の意思で表示をある程度コントロールできます。また、出稿から表示までに時間がかからないのが特徴です。国内では、グーグルの「Google AdWords」と、ヤフーの「スポンサードサーチ」があります。
一方、同じく検索エンジンを使った集客施策に、SEOがあります。SEOは検索エンジンの検索結果に上位表示させる施策ですが、実際に上位に表示されるかどうかは検索エンジンのアルゴリズム次第で、確実にコントロールできるわけではありません。また、実施してから効果が出るまでに、ある程度の時間がかかります。
スタートダッシュ時に活用
リスティング広告は前に挙げた2つの特徴から、本店サイトのオープン直後や新商品の発売時など、いち早くお客さまを捕まえるのにもっとも適した集客施策と言えます。費用はかかりますが、無名の状態から見込み客を効率よく集める「スタートダッシュ」に有効です。
リスティング広告と並行して、SEOやアフィリエイト、リマーケティング、SNSなどに取り組み、これらの施策が効果を上げ始める6カ月間を目安に出稿しましょう。6カ月が経ったら、以降は少しずつリスティング広告を減らしていきます。
リスティング広告の出稿期間中は、管理画面を通じてCVR※1やCPA※2などの結果を把握できます。出しっぱなしにせず、入札価格の増減や広告内容の改善を繰り返して、必勝パターンを作り上げていきます。広告だけではなく、広告をクリックした後のランディングページの完成度を高めることも重要です。改善を重ねて、効果を高めていきましょう。
※1Conversion Rateの略で、コンバージョン率のこと。ECサイトでは購入率のこと
※2Cost Per Acquisitionの略で、顧客獲得単価のこと