四本淑三の「ミュージック・ギークス!」 第134回
インパルス応答を評価軸に置いた意欲的スピーカーはどうして作られたのか
いかに正確な音を出すか—パワードスピーカー「ECLIPSE TD-M1」の挑戦
2014年03月15日 12時00分更新
デスクトップオーディオのワイヤレス対応は、スタジオモニタークラスの製品にも及んできたらしい。富士通テンの「ECLIPSE TD-M1」は、Wi-Fi接続/USB接続に対応するデスクトップサイズのパワードスピーカーで、同社が進める「TDシリーズ」の最新機種にあたる(関連記事)。
TDシリーズは「インパルス応答」と呼ばれる評価法で開発された、タイムドメイン理論に基づくスピーカー。ほかのスピーカーにはない高い解像度とシャープな定位が得られることから、レコーディング・エンジニアやミュージシャンからの評価が高い。ゆえにハイエンド・オーディオのイメージが強いが、TD-M1はカジュアルユースを狙った製品だ。
ワイヤレススピーカーとしてはAirPlay対応で、iOS機器やiTunesをインストールしたパソコン(Windows/Mac)がソース。また192kHz/24bit対応のDACを内蔵したUSBスピーカーとしては、パソコン(Windows/Mac)、iOS機器、iPodで使える。
価格は12万5000円(税別)でパソコン用スピーカーとして考えると高いが、TDシリーズの中ではミドルクラスより下の製品。興味深いのは、その製品の型番に「1」を付けていること。この製品の狙いは何か。レコーディング/マスタリング・エンジニアであるオノ セイゲン氏のスタジオ「サイデラ・マスタリング」にお邪魔して、富士通テンTDプロダクト長の小脇 宏さんにお話をうかがった。

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