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最新パーツ性能チェック 第156回

「Intel SSD 730」は耐久性を維持しつつどこまで高速化した?

2014年03月13日 11時00分更新

文● 藤田 忠

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 2月27日(米Intel)の発表から待つことこと20日間、いよいよ来週18日(米国)からインテルのコンシューマー向け新型SSD「Intel SSD 730」シリーズの販売がスタートする。

「Intel SSD 730」

 秋葉原のPCパーツショップに並ぶのも間近とあって、その性能が気になっている人も多いことだろう。今回は、その「Intel SSD 730」シリーズの480GBモデルを事前に試せる機会を得たので、その性能を試してみることにした。

「Intel SSD 730」特設ウェブサイトでは、発売日までのカウントダウンを表示中だ。見ていると期待が膨らんでくるが、その性能は?

エンタープライズ向けの
インテル製コントローラーを採用

 ボディにサイバーなドクロマークをあしらった「Intel SSD 730」は、2013年7月に登場した「Intel SSD 530」の後継となるコンシューマー向け2.5インチSSDだ。これまでエンタープライズ向けSSDの「Intel SSD DC S3700」などに採用されていたインテル製コントローラーの「PC29AS21CA0」を搭載する。

 コントローラーの型番こそ同じだが、動作クロックは従来の400MHzから600MHzにアップ。さらにNANDフラッシュメモリーのバススピードも83MHzから100MHzに向上させ、性能アップを図っている。なお、NANDフラッシュメモリーの製造プロセスは、従来と同じ20nmになっている。

「CrystalDiskInfo 6.1.9」で対応機能などを確認。当然ながらSATA3.0(6Gbps)やNCQ、TRIMに対応する

 「Intel SSD 730」シリーズの容量は、240GBと480GBの2モデルのみで、予約が行なわれているamazon.comでは、240GBが239.99ドル、480GBが469.99ドルになっている。「Intel SSD 530」の240GB(SSDSC2BW240A4K5)と480GB(SSDSC2BW480A4K5)の発売当初(2013年9月と12月)の価格は、それぞれ2万5000円前後と4万8000円前後だったので、これと同じ価格を期待できるだろう。

ひと足早く予約が始まっていたamazon.com。型番末尾2桁が「R5」になっているリテールパッケージ版のほうが安くなっている

 SSDで最も気になる最大転送速度の公称値は、シーケンシャルリードが550MB/秒、ライトが470MB/秒(240GB 270MB/秒)、ランダムリードは8万9000IOPS(240GB 8万6000IOPS)、ライトは7万4000IOPS(240GB 5万6000IOPS)になっている。

 「Intel SSD 530」シリーズの公称値と比べると、ランダムリードが大きく向上しているが、シーケンシャル/ランダムともにライトはダウンしている。とくに240GBモデルのシーケンシャルライトは最大270MB/秒と、「Intel SSD 530」の490MB/秒からガクッと落ちているのが気になるところだ。

 なお、エンタープライズ向けコントローラーなどの採用にともないMTBF(平均故障間隔)は、インテル製コンシューマー向けSSDの120万時間から200万時間に向上している。

各ビデオカードの比較表
  Intel SSD 730 Intel SSD 530
型番 SSDSC2BP240G4 SSDSC2BP480G4 SSDSC2BW240A4 SSDSC2BW480A4
容量 240GB 480GB 240GB 480GB
インターフェース SATA3.0(6Gbps) SATA3.0(6Gbps)
SSDコントローラー Intel PC29AS21CA0 Intel BF29AS41BB0
(LSI SandForce SF-2281)
NANDフラッシュ Intel 20nm MLC NANDフラッシュメモリー Intel 20nm MLC NANDフラッシュメモリー
シーケンシャルリード 550MB/秒 540MB/秒
シーケンシャルライト 270MB/秒 470MB/秒 490MB/秒
ランダム4KBリード(IOPS) 8万6000 IOPS 8万9000 IOPS 4万1000 IOPS 4万8000 IOPS
ランダム4KBライト(IOPS) 5万6000 IOPS 7万4000 IOPS 8万 IOPS
MTBF(平均故障間隔) 200万時間 120万時間

Intel SSD 730の
搭載チップをチェック

 まず始めに「Intel SSD 730」の480GBモデルを分解して、内部をじっくり眺めていこう。ちなみに分解は従来のインテル製SSDと同じく、表面4隅のネジを外すだけだが、1つはドクロマークの下になるので、シールを剥がす必要があった。

2.5インチ、7mm厚のIntel SSD 730。ドクロマークが、なかなかカッコいいのだがシールではなく、刻印にして欲しかった……

Intel SSD 730 480GB(左)とIntel SSD DC S3700 800GB(右)の基板。基板レイアウトやリビジョンは、エンタープライズ向けSSDとほぼ同じになっている

NANDフラッシュメモリーは、32GBの「29F32B08MCMF2」×14に加えて、64GBの「29F64B08NCMF2」と32GBの「29F16B08LCMF2」を各1枚搭載。同型番のNANDフラッシュメモリーは、SSD DC S3700の下位モデルとなるSSD DC S3500にも採用されている

コントローラーチップは、エンタープライズ向けの「PC29AS21CA0」を搭載している

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