Amazon.co.jpは、海外ですでにリリースされている新型タブレット「Kindle Fire HDX」の国内投入を発表した。7インチ(1920×1200ドット)、8.9インチ(2560×1600ドット)の2モデルがあり、それぞれ2万4800円、3万9800円から(価格はともに16GBモデル。そのほか32GB/64GBモデルが用意される)。
今日16日から予約受付を開始し、11月28日に出荷を開始する。なお、今回発表されたのはWi-Fi版のみで、海外で用意されているLTE版は現状取り扱われていない。
Kindle Fire HDXは、CPUに最新スマホと同等のSnapdragon 800 2.2GHz(クアッドコア)、2GBメモリーを搭載するとともに、7インチで323ppi、8.9インチで339ppiという非常に高密度なディスプレーを採用する。
バッテリーライフにも工夫が加えられており、通常の利用では駆動時間は11時間だが、電子書籍のように画面が動かないコンテンツではビデオ用メモリーを制御することで17時間に延長する。
Kindle Fire HDX(7インチ) | Kindle Fire HDX(8.9インチ) | 新型Kindle Fire HD | Nexus 7 2013(参考) | |
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ディスプレー | 7型液晶 | 8.9型液晶 | 7型液晶 | 7型液晶 |
解像度 | 1920×1200ドット | 2560×1600ドット | 1280×800ドット | 1920×1200ドット |
サイズ | 186×128 ×9mm |
231×158 ×7.8mm |
191×128 ×10.5mm |
200×114 ×8.65mm |
重量 | 303g | 374g | 345g | 290g |
CPU | Snapdragon 800 2.2GHz (クアッドコア) |
デュアルコア 1.5GHz | Snapdragon S4 Pro 1.5GHz (クアッドコア) |
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OS | Fire OS 3.0(Mojito) | Android 4.3 | ||
カメラ | インカメラ | リアカメラ8メガ/インカメラ | なし | リアカメラ5メガ/インカメラ1.2メガ |
価格 | 2万4800円~ | 3万9800円~ | 1万5800円~ | 2万7800円~ |
Kindle Fire HDの売りは
ディスプレー、パフォーマンス、軽量さ
Amazon.com内でKindleデバイスの開発を担当する「Lab 126」のプロダクトマネージャー、Herve Letourneur氏によると、Kindle Fire HDXのアピールポイントは3つあるという。
まず1点目はディスプレー。同サイズのタブレットの中で最高クラスの解像度を持つだけでなく、色再現性もsRGBカバー率100%と高い。さらに屋外で利用することも考慮し、照度センサーの情報を元に画面の明るさを変えるのと同時に、たとえば写真の暗い部分のコントラストを高めるなど、ピクセル単位でカラー調整することで、利用する場所を問わずに美しくコンテンツを表示する。
2点目はパフォーマンス。前述のとおりに、現行ハイエンドスマートフォンと同等のSnapdragon 800を搭載。この価格帯のタブレットとしてはトップクラスの性能を持つ。CPUに内蔵されたGPUのArdeno 330との組み合わせで、「Amazon Androidアプリストア」から購入した3Dゲームも快適に楽しめる。
3点目は軽さ。特に8.9インチモデルは374gであり、従来モデル「Kindle Fire HD 8.9」の567gと比較すると、約3分の2という大幅な軽量化を果たしている。その軽量化の1つの要素として挙げられるのが、マグネシウム合金にガラス繊維強化ナイロンを加えたユニボディー。また、ただ軽いだけでなく7.8mmと薄く、さらに電源キーを背面に設置するなど、ユーザーがコンテンツを楽しむにあたっての操作性、持ちやすさなどを考慮している。
ソフトウェア面でも、最新OSのFire OS 3.0(Mojito、モヒート)を搭載。パフォーマンスをアップさせたのはもちろん、あらかじめ設定しておいた時間帯は、Eメールの着信通知やカレンダーのリマインダーをあえて停止し、ゆっくりと読書やビデオに浸れる「Quiet Time」機能を搭載するなど、コンテンツをさらに楽しむための工夫も施されている。
さらに、データ領域の暗号化やVPNなど、ビジネス向け機能をサポートし、ユーザー所有のデバイスを業務に持ち込むBYODにも対応可能である。
エントリーの「Kindle Fire HD」もリニューアル
純正ケースの「ORIGAMI」カバーも魅力的
なお、エントリーモデルとして、7インチの「Kindle Fire HD」が用意されており、こちらも1.5GHzのデュアルコアCPUを搭載するなど、スペックが新しくなっている。OSはHDXと同等のFire OS 3.0。11月5日に出荷予定で、価格は1万5800円から。
純正アクセサリーとしては、フリップ型ケースの「ORIGAMIカバー」が用意されている。マグネットで本体にくっつくため装着が容易なほか、フリップ部分が折り紙のように畳むことができ、縦横いずれの方向でも端末を立てた状態での利用が可能である。
Kindle Fire HDXと新Kindle Fire HDは、Amazon.co.jpでの直販以外に従来のKindleと同様、エディオン、ビックカメラ、コジマなど一部量販店店頭でも予約販売が行なわれる。