米アップルが現地時間23日に行った2013年4~6月期決算発表によると、スマホのiPhoneの販売台数は3120万台となり、前年同期比で20%上回ったばかりか、4~6月期では過去最高の販売台数を記録した。にもかかわらず、ほぼ4年間続いた営業利益トップの座は韓国サムスン電子に奪われた。
米調査会社のストラテジー・アナリスティクス(Strategy Analytics)が発表した調査結果によると、従来型携帯電話とスマホを合わせたハンドセット(電話機)関連の13年4~6月期での推定営業利益は、アップルの46億ドルをサムスンが52億ドルで上回った。09年7~9月期から13年1~3月期までの15四半期(3年9か月間)連続で、アップルは世界のハンドセットメーカートップの営業利益を誇ってきたが、サムスンが初めてその座を奪取した形となる。
ただし、同調査はハンドセット全体を対象としているため、従来型携帯電話とスマホの両方を扱うサムスンに対し、スマホのみのアップルには分が悪いと考えられる。だが、米調査会社のIDCの調査結果では、4~6月期でのスマホの世界出荷台数を12年と13年で比較しているが、サムスンは5030万台から7240万台へ43.9%の大幅増を記録。かたやアップルは冒頭に触れた決算発表時のデータと同じく20%増で、スマホに限っても出荷台数の増加率でサムスンがアップルを大幅に上回ったことがわかる。
アップルは、4~6月期のiPhone販売台数が過去最高を記録したが、出荷台数そのものはサムスンの半分以下。市場シェアもサムスンの30.4%に対して3分1の13.1%にすぎない。スマホ市場での劣勢が明らかとなり、アップルの今後の事業戦略は大幅な見直しが求められるかもしれない。