PaaS環境管理製品、ビッグデータ処理、環境構築支援などを用意
日立、見える化可能なクラウド基盤「Cosminexus Version 9」
2012年02月29日 06時00分更新
2月28日、日立製作所はクラウド環境における各種システム状況の「見える化」に対応したクラウドサービスプラットフォームの最新版「Cosminexus Version 9」を発表した。
Cosminexus Version 9は、テンプレートを使ってシステムの構成情報やITリソースの配置状況などを管理、「見える化」することでクラウド環境でのシステム構築や改修を効率的に行なう製品を新たにラインアップ。また、ビッグデータを高速かつ高信頼に処理する新製品、および「Cosminexus」の導入評価や検証のための環境構築を支援する関連サービス、クラウド事業者向け月割従量制ライセンスもあわせて提供する。
システム状況を「見える化」するのは、PaaS環境管理製品の「uCosminexus Service Director」になる。クラウド(PaaS)環境でのシステム構成情報や仮想サーバーへのシステムリソースの割り当て状況などを、あらかじめ用意されている用途別テンプレート上で管理できる。このため、システム構築およびアプリケーション改修作業において把握すべきシステム状況を、的確に「見える化」する。また、テンプレートを基に仮想サーバーの一括構築が可能なため、効率的なシステム構築・改修を実現するという。
ビッグデータの処理はインメモリ型の分散Key-Value Store製品「uCosminexus Elastic Application Data store」が担当で、データを複数のサーバーのメモリ上で分散処理することで、高速かつ高信頼なデータ処理を行なう。これにより、アクセス量の多いデータ処理でのサービスレスポンスなどの性能向上が図れるほか、データの分散・多重化によりシステムのSPOF(Single-Point of-Failure)を排除して処理の継続性を確保できる。
今回の最新版と併せて、Cosminexusの導入評価や検証のための環境構築を支援する「ミドルウェア評価環境サービス」を投入する。本サービスでは、アプリケーションサーバー、データベースサーバーを搭載した導入評価・検証用マシンを無償で30日間貸し出し、短期間での環境構築を支援し円滑な製品導入を図る。
また、今回の最新版では、クラウド事業者向けの月割従量制ライセンスも提供。初期投資を抑えた迅速な製品導入が可能になるという。
Cosminexus Version 9のラインナップや価格は以下の通り。