ラトックシステムは18日、同社東京支店内のAkibaショールームにて「2010年冬期新製品内覧会」を行なった。メモリ液晶搭載のリムーバブルケースや、ワイヤレス オーディオアダプターなど、気になる新製品を展示していたので、その様子をお伝えしよう。
HDDの状態がわかるリムーバブルケース
ラトックといえば、HDDを着脱できるリムーバーブルケースのメーカーとして自作PCユーザーに古くから親しまれている。今回そのケースの新製品として、SATA3.0に対応したモデルを発表した。中でも注目なのは、電源を落としても表示が消えない“メモリ液晶”を搭載したモデル。液晶パネルにはHDDのタイトルや空き容量などを常時表示できる。
メモリ液晶は、PCから取り出したり電源を落とした後も表示が残るので、TV録画やバックアップなどでHDDの台数が増えても、ひと目で内容がわかり必要なHDDを見つけられる。従来だと、手書きのラベルをケースの目立つ部分に貼りつけ、更新するたびにラベルを貼り替えていたが、その手間が省けるということだ。HDDの空き容量は使用中に自動で更新されるほか、HDDの各種ステータスを管理するS.M.A.R.T情報を監視し、HDDの健康状態も表示可能だ。
インターフェイスは6Gbps対応のSATA3.0で、メモリ液晶非搭載の「REX-SATA3」シリーズと、メモリ液晶を搭載した「REX-SATAM」シリーズの2タイプをラインナップしている。12月中旬発売予定で、予価は5インチベイ内蔵型のメモリ液晶搭載タイプ「SAM-RC1-BK/LG」が8400円、メモリ液晶非搭載の「SA3-RC1-BK/LG」が6400円。
USB3.0対応RAIDケース
RAID 0/1、JOB、シングルの4つの動作モードを搭載したRAIDケース「RS-EC32-U3R」。USB2.0より約10倍転送速度が向上(理論値)したUSB3.0をインターフェイスに採用している。コントローラは、USB3.0とRAIDを1チップにした富士通製の「MB86E50」を採用。ドライバをインストールしなくても使用可能だが、専用ドライバ「Fast USB」を導入することで、さらに転送速度が約20%アップするという。重量は約770g、サイズは81(W)×177(D)×123(H)mmと、軽量かつコンパクトなつくりとなっている。12月上旬発売予定で、予価は1万400円。
サウンドデータを非圧縮でワイヤレス転送
PCに保存されている音楽を、離れた場所にあるオーディオ機器にワイヤレス伝送するためのUSBアダプター「REX-Link2S」。従来のワイヤレスオーディオ製品では、データを圧縮して転送しているが、ビットレートが高い音源だと音質を劣化させてしまう。そこで本製品ではデータを非圧縮で伝送することで圧縮・解凍のタイムロスを解消し、16bit/44.1kHzのCDレベルの音質を実現しているという。
通信距離は10mで、USB送信機をPCに装着すると、自動的にドライバがインストールされる。受信機側には一般的なRCA端子を搭載。RCAケーブルでオーディオ機器に接続すれば音が鳴る仕組みだ。DAC(デジタル-アナログ コンバータ)はWolfson製の「WM8524を採用している。12月上旬発売予定で予価は1万9000円。
24bit/192kHz音源を再生できるトランスポーター
24bit/192kHzの音楽データを再生できる、ヘッドホンアンプ内蔵のオーディオトランスポーターが「RAL-24192UT1」だ。USB Audioの新規格「USB Audio Class 2.0」に対応し、USB2.0の高速転送を活用することでデータ量の多い24bit/192kHzソースの伝送を可能にしている。
オーディオ出力は、デジタル(同軸)と、アナログ(RCA)を端子装備。さらに、ヘッドホン用の出力とボリュームを搭載しているため、USB接続のヘッドホンアンプとしても活用できる。