応募総数5404作品(小説部門4842作品、イラスト部門562作品)と、昨年の5278作品から100作品以上増え、史上最多の応募が寄せられた第17回電撃大賞。
約半年にわたって行なわれた厳正なる審査により選ばれた小説部門9作品、イラスト部門5作品の14名と各選考委員が出席した贈呈式が、都内で行なわれた。
イラスト部門受賞者には15歳の女の子も!
例年通り、イラスト部門から始まった贈呈式は、「MAMA」を題材とした村松加奈子さんが大賞を受賞。金賞には、「とある魔術の禁書目録」を題材とした真早さん。銀賞は「キーリ」を題材とした梨々子さん。選考委員奨励賞は、「世界の中心、針山さん」を題材にした富岡二郎さんと、15歳にして切り絵で「“不思議”取り扱います 付喪堂骨董店」を題材とした作品で応募した南波采江さんの計5名が受賞した。
大賞を受賞した村松さんは、受賞の心境を「大賞受賞の連絡を頂いたときは、私が本当にこんな賞を頂いてよかったのだろうか迷いました。そして今日の授賞式の会場にやってきて、会場が立派なので、本当に私が賞をいただいて良いのだろうかという思いが強くなりました。年齢が上がるにつれ、イラストを描く時間や機会が減りつつあるので、受賞したことで、イラストを描き続けて良いというチャンスをいただいたと思っています」と、受賞の喜びをコメントした。
イラスト部門のプレゼンターを務めた選考委員の出渕裕氏は「今回の受賞作品にはアナログ作品の方もいらっしゃり、例年になく幅がある印象を持ちました」と選考に当たった時の感想を述べた。
大賞作品のキャッチは「死んでもいいから“えっち”したいっ!」
続いて小説部門では、多宇部貞人さんが電撃小説大賞を「シロクロネクロ」で受賞。金賞には「青春ラリアット!!」の蝉川タカマルさんと、「アイドライジング!」の広沢サカキさんの2名。銀賞には「魔王城は六畳一間!」の和ヶ原聡司さんと「アンチリテラルの数学」の兎月山羊さん。昨年から新設されたメディアワークス文庫賞は「魚眼レンズ」の浅葉なつさんと「おちゃらけ!」の朽葉屋さん、そして短編「典医の女房」の仲町六絵さん。最後は短編作品の電撃文庫MAGAZINE賞「シースルー!?」の天羽伊吹清さんが栄光を勝ち取った。
電撃小説大賞を受賞した多宇部さんは、今後の目標について「作品をドンドン出していきたいです。読者の方に楽しんでいただける作品を生み出せることを一番にしていきたいと思います」と話した。
今回受賞した小説作品については、電撃小説大賞の大賞から銀賞までの5作品が電撃文庫から、メディアワークス文庫賞を受賞した長編2作品はメディアワークス文庫からそれぞれ2011年2月に刊行予定となっている。また、短編の2作品のうち電撃文庫MAGAZINE賞を受賞した「シースルー!?」は、2011年2月発売予定の「電撃文庫MAGAZINE vol.18」に掲載予定だ。「典医の女房」についても、掲載媒体は未定だが、2011年2月に発表予定なので、楽しみにしていただきたい!
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電撃文庫 MAGAZINE (マガジン) 2010年 11月号 [雑誌]アスキー・メディアワークス