Symantec Protection Suite Advanced Business Edition発表
最大50%値下げで情報保護スイートを導入しやすく
2010年06月30日 06時00分更新
6月29日、シマンテックはセキュリティ対策とデータ保護を実現する中小企業向けパッケージ「Symantec Protection Suite Advanced Business Edition」を発表した。情報損失とサイバー攻撃という2つの脅威に対応できるスイート製品ラインナップを強化し、価格面での導入促進施策も行なう。
中小規模の企業でデータ保護のニーズ高し
発表会においてシマンテック プロダクトマーケティング部リージョナルプロダクトマーケティングマネージャーである広瀬努氏は、同社が全世界28箇所で行なっている中小規模企業に対するアンケートを披露。それによると1000人未満の中小規模企業の多くは、情報損失とサイバー攻撃を重要視しており、改善すべき分野としてバックアップ&リカバリ、セキュリティ対策、パフォーマンスを上位で挙げているという。また、58%の企業が機密情報やビジネス情報の損失、73%が過去1年間にサイバー攻撃を経験していることを明らかにした。
これまで同社は、セキュリティ対策とバックアップ&リカバリなどの機能を統合した「Symantec Protection Suite Small Business Edition」、Small Business Editionの機能に加え、ネットワークアクセス制御、スパム・フィッシング対策、PCやサーバーの統合セキュリティ対策を追加した「Symantec Protection Suite Enterprise Edition」などの製品を昨年から展開している。これらは「Symantec Endpoint Protection」や「Symantec AntiVirus for Macintosh」、「Symantec Backup Exec System Recovery Desktop Edition」などをバンドルしたもので、まさに同社の得意とする製品をパッケージングしたものだ。
今回は、この2製品の間に新たに「Symantec Protection Suite Advanced Business Edition」を追加した。統合型セキュリティ対策、バックアップ&リカバリに加え、Symantec Brightmail Gateway Virtual Editionによるスパム・フィッシング対策を統合した。また、サーバー版のバックアップ&リカバリも追加され、50ライセンスごとにSymantec Backup Exec System Recovery Server Editionが1本無料で付いてくる。さらにWebベースのポータル「Symantec Protection Center」も提供され、シングルサインオンで各ツールの管理画面にアクセスすることが可能になっている。
統合型のスイートということで、単体で購入する場合に比べてライセンス料は圧倒的に低価格。300ライセンスの導入効果を見ると、Symantec Endpoint Protection(年間保守費用も含む)、Symantec Backup Exec System Recovery Desktop Edition、Symantec Brightmail Gateway Virtual Editionをそれぞれ300本、Symantec Backup Exec System Recovery Server Editionを6本導入すると479万2800円するが、Symantec Protection Suite Advanced Business Editionを300ライセンス購入すると、なんと153万円で済む。
また、これにともない100ユーザー程度を対象とするSymantec Protection Suite Small Business Editionの価格も大幅に下げた。30ライセンスの場合、新規は旧価格に比べて約50%オフの6600円、他社乗り換えが約30%オフの4000円、更新で約40%オフの3300円となっている。
「システムのセキュリティ対策だけではなく、バックアップを本格的に普及させたいと思っており、価格を大きく変更した」(広瀬氏)とのことで、価格面での施策が普及の大きな鍵となると見ている。