レンズ込みでついに10万円を切った
![]() |
---|
OLYMPUS E-300 |
2004年はデジタル一眼レフの新製品が続々と登場した1年だった。
オリンパスが“フォーサーズシステム”採用のデジタルカメラ「E-1」に下位機種の「E-300」を追加したことで、4/3型の大型CCDを採用した同規格の存在がまたクローズアップされるようになった。しかもその店頭小売価格はレンズ交換式一眼レフ機としては破格の9万9800円。税込みでも10万円を切ったのである。しかもCCDは上位機種の「E-1」の有効500万画素から、有効800万画素へと大幅にアップしている。
外観は他社の一眼レフデジカメと比較してそれほど小型とは言えないが、一眼レフ機の特徴ともいえるペンタプリズムがなく、ボディの上面部分がフラットになっており、それが視覚的な特徴になっている。一般的な一眼レフ機では、レンズから入ってきた光をミラーで上部のペンタプリズムに反射させるが、本機ではまず「サイドスイングミラー」と呼ばれる横に寝かせたミラーで光を導き、ボディ内に仕込まれたいくつかのミラーで反射させてファインダまで光を持っていく仕組みだ。昔あった35mmハーフサイズ一眼レフ「PEN-F」と同様の方式である。
工作精度の必要なペンタプリズムを使わないことで、大幅なコストダウンが可能になったことは想像できるのだが、PEN-Fにあったファインダ画像の色付きを心配していた。しかし、視野率94%、ほぼ等倍のファインダはクリアで見やすいものであった。
背面の液晶モニタはE-1と同様の1.8型。最近のデジカメとしてはそれほど大きなサイズとは言えない。ただし「ハイパークリスタル液晶」と名付けられた半透過型TFTカラー液晶は外光が当たるような状況下でも視認性がよく、屋外での使用でも問題なさそうだ。ボディ上面に出っ張りがなくなったことで、カメラバッグへの収納や出し入れがスムーズになった気がするのもいい。ペンタ部の出っ張りというのは意外にバッグのスペースを取ったり、出し入れの邪魔になるものだと改めて感じさせられた。
