金属外装を採用したコンパクトデジタルカメラが各メーカーから続々と登場している。いずれもポケットに入るほどコンパクトでありながら、200~300万画素CCDを搭載するなど、デジタルカメラとしても十分な性能を持っている。ここでは現行機種から10製品をピックアップし、撮影サンプルを中心に比較してみた。
※月刊ASCII Digital Buyer9月号より転載。
定番のIXY DIGITAL vs.
高機能&付加価値のライバル機
銀カメの定番と言えるキヤノンの「IXY DIGITAL 200」 |
メタリック&タバコ箱サイズのデジタルカメラ(編集部はこれを“銀カメ”と呼ぶ)が流行している。金属製ボディを採用したコンパクトデジタルカメラは以前から存在していたが、現在のブームの火付け役は、2000年6月に発売されて以来、常に売り上げランキングの上位に入り続けてきた「IXY DIGITAL」シリーズであることは間違いない。
IXY DIGITALの現行ラインナップは、
- 光学2倍ズームレンズ搭載の「IXY DIGITAL 200」
- ひと回り大型で光学3倍ズームを搭載した「IXY DIGITAL 300」
――の2機種だ。レンズとサイズ以外の基本スペックはほぼ同一。ポケットに余裕で入るコンパクトサイズに加え、レンズが完全に沈胴して“フルフラットになる前面”と“凹凸の少ない箱型形状”は、シンプルながらデザイン的にも優れている。画質に関しても、小型化を優先したレンズの制限で、広角側の歪曲が目立つものの、200万画素機の中ではトップクラス。コンパクトでも画質面での妥協のない高い描写力を持った2台である。
今回紹介する10機種。左上から順に、IXY DIGITAL 300、IXY DIGITAL 200、Optio 330、Digital Revio KD-300Z(上段)、Digital Revio KD-200Z、Cyber-shot DSC-P1、FinePix50i(中段)、QV-2400UX、DSC-MZ1、CAMEDIA C-1Zoom(下段)。 |
しかし、続々と登場してきたライバル機種も、より高い機能や付加価値を備えることで競争力を上げている。IXY DIGITALとほぼ同サイズで324万画素CCDを搭載した、ペンタックスの「Optio 330」やコニカの「Digital Revio KD-300Z」。また、VGAサイズの動画撮影機能を備えた「DSC-MZ1」、MP3プレーヤとしても使える富士写真フイルムの「Finepix50i」など、より高いスペックや独自の機能をウリにしたコンパクトデジタルカメラも続々と登場している。
編集部では、IXY DIGITALとそのライバル機、合計10機種をピックアップ。屋外での人物や夜景など、典型的な5つのシチューエーションでサンプル撮影を行った。すでに掲載されている各機種のレビュー記事と併せて、機種選択の参考にしてほしい。
機種名 | メーカー | 標準価格 |
---|---|---|
IXY DIGITAL 200 | キヤノン | 7万2000円 |
IXY DIGITAL 300 | キヤノン | 8万5000円 |
Optio 330 | 旭光学工業(PENTAX) | 9万5000円 |
FinePix50i | 富士写真フイルム | 8万8000円 |
Cyber-shot DSC-P1 | ソニー | オープンプライス |
DSC-MZ1 | 三洋電機 | 6万8000円 |
Digital Revio KD-300Z | コニカ | 8万8000円 |
Digital Revio KD-200Z | コニカ | 6万8000円 |
CAMEDIA C-1Zoom | オリンパス光学工業 | 4万9800円 |
QV-2400UX | カシオ計算機 | オープンプライス |